まかれたフルーツクレープ
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「じゃあ次体育だからちゃんと時間までに来いよ」
授業終了のチャイムが鳴り終わり、掛け声がかかる。
「なにやんだっけ」
「選択だよ選択」
昨日の私、動揺しすぎだったかな。
だってあんなに男の子と近距離にいたのなんか撮影以外でなかったから。
……でもよく考えると自意識過剰すぎだったかも。
「そうだ。花園は、女子更衣室あるからそこで着替えしてくれ」
「え、あっはい」
もういいや。
どっちにしろ昨日の事だもんね。
机に椅子をしまい、ロッカーに掛けてある体操服を取る。
「あいつ、女子更衣室って。別に離れなくても何も起きないだろ」
その途中、くくっと二人で笑う声が後ろから聞こえた。
あーあ、また言われてる。もういい加減飽きて欲しい。
でも確か今日は真琴さんが電話するって言ってたから、別にされた方がいい。
普通に授業と授業の間休憩の時なら楽なんだけど、体育だから…。
ぼーっと更衣室で考えていると、ブーっと携帯のバイブレーションが鳴った。
見ると、"真琴さん"と表示されている。
「は、はい。西川咲羅です」
「そうじゃなかったら電話してないわよ」
「はは……。そうですね」
電話越しに苦笑いを浮かべる。
「ねえ咲良、来週の日曜って大丈夫?」
「プライベートの方では特にないです」
「遊ぶ友達もいないもんね」
うっ。
真琴さんなんてことを。
「そ、そうですね」
「まあよかった。その日ね、ちょっとしたパーティーがあるの」
「パーティーですか?」
「新人の子なんかの歓迎会みたいな感じのやつ。あれに咲良もよかったらって招待されたのよ」