表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/53

飴より大きいキャンディ

昨日、あれから学校には戻れなかった。

はあ……学校行くの嫌だな。

私は本屋の中に並ぶ本をじっと見た。

ファッション誌のミルキーチョコレートが目に入る。

あれ? 今月の表紙って凛だったんだ。来月だと思ってた……。

……そろそろ学校行かなきゃ。今何時だろ……。

レジの上にある時計を見て時間を確認した。

うそ。ち、遅刻……。

昨日の今日で遅刻したらそれこそ笑いもの。

い、急がないと。

焦りだけを感じながら、本屋から急いで学校に向かった。





―――――――――――

―――――――

――



はあ、よかった。何とか遅刻はしなかった。

……頑張らなきゃ。

教室に重い足を踏み入れた。

「そんでその子がさ! ……あー……」

一瞬、空間が止まったように静まり返った。

やっぱりそうなるよね。

憂鬱になりながら一歩ずつ席向かっていく。

「てかさ、今日‘ネバーエンディング’だっけ」

「え? ああ、凛の出てるドラマ」

「それ。俺凛好きなんだよな、好みど直球。……あんなダサい奴とは違って」

うっ。また言われてる。

……ドラマ……。

…………ドラマ?

「あ、あの」

「え? ……ああ、なに」

「あ……あの。今なんて……」

「今? お前悪口言われてたの気付かねえの」

「そっそれ位私だってわかって……じゃなくて。その前です!」

「はあ? ……ああ。だから今日’ネバーエンディング’だなって」

「……今日……」

……ネバーエンディング……ドラマ……。

今日ドラマ……。

「さ、撮影」

「はあ? 撮影? なに言ってんの。お前まじで――」

どうしよう。忘れてた……。

「お前ら席着けー」

二日連続で早退はさすがに……。

でもそんな事言ってる暇ない。

「すみません! 腹痛と頭痛と歯が痛いので早退します!」

「花ぞ!? お、おお」

先生の声と同時に教室から急いで走った。

どうしよう撮影……遅れちゃう!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ