第二話 事件が始まるまでの時間
ふぁーあ、すっげー眠いよ。昨日、今日が森林学校って言うことでうかれちゃった。
まぁ重い荷物を持てばきっと眠気も覚めるだろう。
なんたって今日は初めての森林学校の四泊五日の内の一日目なんだから、荷物も多いんだ。
とにかく今日起きたらお母さんが弁当を作っておいてくれるだろう。と思っていた。
でも甘かった、おにぎりどころか起きていなかったのだ。
寝坊をしているお父さんを横目でにらみながら(どうしてにらんだかは後で言う)お母さんを起こしにいった。
学校に行かなきゃ行けない時間は七時、今は六時なので時間がない。
僕はお母さんを起こすと、またもやお父さんを横目でにらみながら、簡単なものを作っていく。
たまごやき・鶏肉・おにぎり・デザートのイチゴなどをどんどん入れてく。
何とかできてできるだけつめこむとリュックの中に入れて家から出て行った。
すると、実は簡単なものを作っていたので、たった三十分でできていたんです。
つまり、急いで出たので三十分ごろだ。そして急いで走っていったら五分ぐらいでつくことになる。
そして、三十五分に着いたら門は閉まっていた。そして、時間を間違えたのかと考えながら歩いてうちに帰る。
―――――一時間早く来ちゃったのかな?
とか
―――――まさか、明日遠足の日じゃないよね?
とかを考えながら歩いて帰ると家への道は十五分、うちに着いたら五十分ぐらいだった。
するとお母さんがおきてきて
「あら、おきていたの。じゃあさ、ちょっと朝ごはん作ってくれない。
もし作ってくれないのなら今年はもうゲームも漫画も本も買わないしお年玉も渡さないからね!」
―――――ほとんど脅迫じゃないか。
二つ目のから鋭くなったお母さんの口調にこう思った僕は頭を抱えたくなったが、
しょうがなく朝ごはんのおにぎりを作ってあげた僕もひとつを急いで食って、時間を確認する。
なんともう五十五分になっていた。お母さんが
「いってらしゃい―――――。」
といったのを、いってきますとも返さずに、急いで出て行った。
そして学校に着くともうすでにみんな着いていてバスに乗る準備をしていた。
何とかバスが出るには間に合ったが、茶木茶木小学校は時間に厳しく、
クラスの中で一番来るのが遅かったものは、遅刻マンなどという名前をつけられて、
しかも三日連続で遅刻マンになると遅刻大王になるという伝統があるだから僕たちはこんな伝統いらねえだろ。
といつも思っている。つまりぼくはその遅刻マンになってしまったわけだ。
幸いにも今までいつも早く来ていたので遅刻大王にはならなかったが、
いつも早く来ていたのでみんなにずっとひやかされた。とにかくバスは出発して各班のレクが始まった。
茶木茶木小学校ではひとつの学年に二つか三つクラスがある。
四年生は三クラスで、班は十班まであって、一班から三班が一組で四班から七班までが二組で
一番多いのが七班から十班までの三組だ。
一組と二組は一つの班の人数が六人ぐらいだけど三組は一つの班の人数が十人もいる。僕は三組の八班だ。
バスは全部で四台あって一号車は一班の男と四班と七班だ。
二号車は一班の女と五班と八班だ。僕はこのバスに乗っている。
三号車は二班と六班と九班だ。最後に四号車は三班と七班と十班だ。
バスは小型だけど一号車と二号車はけっこうあいている。
だけど三号車と四号車はぎゅうぎゅうでレクどころじゃなくなる。
僕も三年のときの遠足で同じようにバスに乗ったけど運悪く
三号車でマイクを使って話し始めようとするとみんながぎゅうぎゅうづめになって、
なぞなぞを出すところは書いてある答えを見られたりして大変だった。
しかも、一息つこうと背伸びをすると立っていた女の子のおしりを触ってしまって
「痴漢!」
て叫ばれてしかも思いっきりけられて大騒動になった。
僕はその大騒動のときおしりを触った子の横にいて女の子を触った子に向かってやったけりが、
横にいたこの僕に思いっきり当たった。
しかもバーのようなところでほおづえをかいていたので思いっきり頭にぶつかった。
さらに、不幸は重なり、その子は空手を習っていて有段者だったのだ。
結果、僕は覚えてないけれどそのままその場で気絶したらしい。
しかも、そのとき僕は一週間、記憶喪失だった。
僕は、一週間後、見舞いに来たけってきた子がこう言って頭をたたいてきた。
「まぁそんなバカみたいな顔すんなよ。」
そして、頭がただでさえくらくらしていたのに頭をいきなりたたかれたので僕はまた気を失った。
そして五時間後、ぼくはやっと意識をとりもどして記憶も取り戻したらしい。
なので、バスの三号車と四号車と、空手の有段者の女の子は僕の天敵になった。
だからどうしても七班か八班になりたかった。今年は何とかなれてよかったけど油断せずに、
来年からもどんな人と一緒になっても七班か八班になりたいと思っている(でも空手の有段者の女の人とはやっぱりヤダ!)。
では暇つぶしにレクででたなぞなぞを十連発(答えは泊まる場所へついてから!
1 熱があるときは走り回って働いて熱がないと休むものって何だろう
2 突然おなかを壊したとき病院まで何秒かかるでしょう。
3 笑いながらあめを食べたときあめは何個たべたでしょう。
4 えんぴつを使わずに目をつぶって書いたものなんだろう。
5 顔の真ん中に「つ」の字をつけて泳いでいる魚ってなーんだ。
6 ワニ+ワニは何だろう
7 絵を書いて見せたらひらがなの「え」をかいて。とつけられた。さてどういう意味だろう?
8 おじぎを何回もして頭をぶつけると役に立つものなーんだ。
9 柿の木を見るとおなかが減りみかんの木を見るとおなかがいっぱいになった。なぜ?
10 毎日朝もひるも夜も追いかけっこをしているのっぽとちびのものってなぁに。
そして、今日お父さんをにらみつけた理由とはじつは、今日お父さんが森林学校に来ることになっているからだ。
まず最初はお父さんのわがままな言葉から始まった。僕が森林学校に行くということをお父さんに言ったら
「えー、そんなこと早く何で言ってくれなかったの!いくよ!先生たちには取材ということで一緒に行くよ!」
とお父さんが言い始めたのだ。
こういうことはわかっていた。お父さんは大の山好きだ。こんなことを言われたら、何をしてでもいくに違いがない。
だけどあえて言ったのは絶対こないと思ったからだ。
パパは上司の言うことなら何でも聞くので上司の一郎さんに頼んでみんなが行ってもいいといわないように上司のみんなに頼んでもらうんだ。そういうことで一度はほっと安心したんだけど、甘かった。
ある日、上司の一郎さんがうちに来て今度の取材の打ち合わせに来た。そして最初は大丈夫だと思って自分の部屋でゲームをして遊んでいた。
すると、お父さんに呼ばれたので歩きながら客間に向かって行くとお父さんがこんなことを話していた。
「実は、今度息子が森林学校に行くんですよ。それについていってそれでその滝川荘というところに
取材ということで行きたいので、時間をくれませんか。」
そして、お父さんが僕に気づいた。
「あっ来た来た、おい健次!今一郎さんに森林学校のことお話しているんだ。」
僕は、それを聞いてまたびっくりして一郎さんを見た。一郎さんは
「それはだめだよ、今度の森林学校じゃなくたって家のすぐ近くにあるんだからいつでもいけるだろ!」
と怒ったような口調で言ってくれた。でも、珍しくお父さんは一郎さんに反対して
「何言っているんですか!今の季節は取材で忙しいのでまったく山にいけないんですよ。
だから今の季節のあの山入ったことがないんです。」
と言った。一郎さんも負けずに言い返す。
「だが、きみなら勝手に休暇をとってでもやまにいくとおもうんだが。」
確かにそのとおりだ。しかしお父さんもあきらめない結局負けたのは一郎さんだった。
一郎さんは、取材を許可してぼくに手を合わせて誤りながら会社に帰っていった。
それで僕は、がっかりしながら今日を迎えた。しかしお父さんは寝坊して、
どうやらみんなについて来ていないみたいだ。
それで僕はバスのことと、お父さんのことに喜びながらとうとう泊まる場所滝川荘についたのだった。
答え
1 アイロン
2 9秒(急病)
3 二個
4 あぐら
5 かつお
6 わし(わ2+わ2=わ4)
7 まるで絵になってない(。で「え」じゃなくなったから)
8 とんかち
9 気(木)が変わったから。
10 時計の針