過去編『輝の過去4』
輝の過去編パート4。これで輝の過去編は終わりです。
『さよなら、母さん。』
今日は、母さんの葬式。僕は、まだ八歳。この若さで両親を失い、国王という地位に立つことになってしまった。周りはみんな
『おかわいそうに……………………。』
『この歳で国王だなんて……………。』
と口々に言っている。それはいいのだが……………………………………。
『確か、あの貴族の一夜っていう八歳くらいの子供が殺したんでしょう。』
『なんて子供なんでしょうね。まるで悪魔よ。』
こういう、一夜の悪口は聞いていて腹がたってくる。だが、一夜が突き落としたのは事実だ。そういわれてもしかたないのだろう。でも、でも…………………。やはり、親友の悪口はいやなものだ。気付いたら僕は周りに向かって叫んでいた。
『一夜は悪くないよ!きっと、きっと、事故だったんだよ!』
一生懸命伝える。しかし…………………。まわりの大人は否定してばかり。嫌になって僕は、森へ抜け出した……………………………。
『母さん。』
空を見上げてそう呟く。その時!
『おまえさんか。一夜の親友は。』
かすれかかった男の声が後ろから聞こえた。
『だれだっ!』
僕は後ろに振り返ってまじまじと声の主をみた。
『俺は、永久。
一夜は、俺が拾って育てることにした。』
『本当!じゃあ、一夜にはまた会えるんだね。』
僕は、興奮して聞く。
『いいや。もう、友達としては会えない。会えたとしたら次ぎは……敵同士だ。……じゃあな。』
『あっ!』
その、男はそれだけのこしてきえた……………………………。




