過去編『輝の過去3』
輝の過去編パート3。
『母さん!母さん!母さん!……………』
しばらく僕は泣き叫んでいた。一刻も早く、城のだれかに言わなければならないのだがそれができなかった。自分が、父の代わりに母さんを守ろうと思っていたのに守ってあげられずたえきれなかった。
しばらく、なにも考えずに立ち尽くしていると母さん専属の執事の璃御がやってきた。
『輝様、どうされたのですか?それに、女王さまは………。』
『…………だ。』
『いっいまなんと?!』
『だから………母さんは、一夜にがけからつきおとされて死んだんだ………。』
『本当でございますか!?』
『僕、信じたくないんだ……………。だって、だって母さんが死ぬわけないし、一夜がそんなひどいことをするわけがない…………。けど、本当なんだ……………。』
『そうですか………。一夜様が女王様を………………。』
『……………でも、でも一夜は、一夜は………。』
−−きっと一夜は、わざとじゃなくてきっときっと偶然母さんがおちてしまったんだ−−
僕は、そう考えて璃御にそう告げただが………。
『いいえ。それはちがうでしょう。これはきっとわざと落として王室の力を弱めようとしたにちがいありません。』
無表情な顔で璃御は淡々と告げる。
『一夜様……いや、犯罪者なんですから呼び捨てでいい。………一夜、絶対に捕まえてやらなければ。』
『ねぇなんでなんで一夜が犯罪者なの?事故なのに?おかしいよ!一夜はそんなことする奴じゃない!』
『おかわいそうな女王様。幼い輝様を残して暗殺されてしまうなんて………。捕まえたら絶対に処刑にしてやらなければなりませんね……………。』
『ちがう!暗殺なんかじゃない!』
『輝様は、だまって待っていてください。警察を呼んで来ます。』
『ちがうんだ!一夜は一夜は一夜は絶対にそんなことするはずがないんだ!!!!』
僕は、その場で叫んだ。




