第22話 賢者、勝負を受ける
帝国暦1400年
―フランティア王国パリース城玉座の間―
「皆に今日集まってもらったのは皆に大切な報告があるからだ。取りあえず入れ。」シズクの一声でギギギギギと大きな玉座の間のドアが開く。赤いレッドカーペットの両側に貴族達が並んでいる。そして私の目線の奥にはシズクがいる。コトンコトンコトン。私は堂々とした態度でカーペットを歩き、シズクの前まで行く。そして片ひざをつく。ザワザワザワ…。ざわめきが広まる。そして、まだ20〜30位の男が私の横に来てバカにするように言う。「王女様。この貧相な者は一体誰なのでしょうか。この貧相な者にこの場所は到底似合っていないように思われますが。今からでも遅くはありません。この者をここから追い出してはいかがですか?」その言葉を聞いたシズクは意味が分からない様子で一瞬ポカーンとしていた。しかし、次の瞬間には、笑いだした。大笑いした。そして笑い終わるとそこにいた貴族に対して「すいませんね。私の大事な人をそこまで他者にバカにされたことはなかったから呆れてしまって。そんなあなたに一つ大切な事を教えてあげる。この人は私の姉よ。」と言った。その瞬間、その貴族はポカーンとした顔をした後、「あっはははは。」と笑いだし「王女様。何をご冗談を。こんな弱そうで、汚らしい者が王女様の姉君の訳がないじゃないですか。」と言った。それを聞いたシズクは自身満々に「なら、証明してあげるわ。騎士団長を呼びなさい。」と言った。
暫くして全身を甲冑で覆い、顔を隠している騎士団長が来ると騎士団長の方を向いて「騎士団長、お姉様と勝負しなさい。」と言い、続いて貴族の方を見て「これでお姉様が勝ったらこの者を私のお姉様だと認めてくれますよね。」言った。それに対して貴族は「何を言い出すと思えばこの弱そうな娘が騎士団長より強い〜。そんな事はあり得ませんが、もしも騎士団長に勝ったらこいつが王女様の姉君だと認めましょう。」と舐めた顔をして言った。「それで良いですよね。お姉様。」
と聞いてきたので「それで構わない。私もあそこまで言われて、逃げることはできないからな。それと一つ聞いておきたいが、この勝負は魔法を使用しても良いのか?」と問うと「攻撃系魔法を使うと、この城が吹っ飛びかねないので攻撃系魔法の使用は許可しません。自己強化系魔法に関してはご自由にどうぞ。」とのことだった。対して私VS騎士団長との勝負が始まろうとしていた。
とある魔女のメモ
自己強化系魔法は光属性の魔法が多いが一部、闇や火、水などでも自己強化できる。




