表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
30/36

第30話 ダンジョンアタック

 バルボの知っているというダンジョンの所在地。

 バルボは(なた)を片手に道無き道を拓き、いくつかの川を渡って密林を突き進む。

 街からやや南東、ゴブリン族の領域を掠めるような場所に、そのダンジョンはあった。


 「リュウイチ様、見えただ」

 「ほー、あれか」


 リュウイチが見たのは奇妙な【ピラミッド】だった。

 エジプト式ではなく、マヤやインカ式だろうか。

 密林の中に突如現れた巨大建造物にあの白蛇も感嘆の息をこぼす。


 「はえー、こりゃ千年以上の歴史がありそうな古臭さねー」

 「ん、過去の偉人に敬意を持つべき」


 一行の横、ハイエルフのフレイアとハイドワーフのレギが仲良く並んでいた。

 白蛇は改めてフレイアに視線を向けるが。


 「おいフレイア、今更だけど農園は良かったのか?」


 それは魔物街を出ていく前、ダンジョンに行くと伝えるとフレイアは「私も行く」と言い出したのだ。

 一番ダンジョンとか興味無いかと思ったものだから、彼女の意図は分かりづらい。


 「魔法使いがいた方がお得だと思うわよ?」

 「ん、フレイアは魔法使いとしてならレギより格上」


 フレイアは魔法の才に加え、基本的な魔法から古代魔法まで非常に高度な魔法を操れる。

 レギの魔法も大概だが、本格的には魔法ならフレイアの方が上なのだ。

 そんなフレイアはレギの用意した軽装の胸当てに大きな弓を持っていた。

 だが背中に矢筒がない、どうする気なのかと言えば。


 「待って魔物よ!」

 「ん!」


 ピラミッドの上から巨鳥が飛び出してくる。

 お馴染み【ダイブイーグル】だ。

 白蛇は直ぐに毒を発射しようとするが、それよりフレイアが速い。

 フレイアは魔力を弓に込めると、光の矢が出現。

 それを射ると、光の矢はダイブイーグルを突き刺した。


 「ピョエー」


 ダイブイーグルは情けない悲鳴を上げて墜落。

 致命傷だろう、心のなかでリュウイチは合掌した。


 「魔法の矢(マジックアロー)ってなんかズルいよなー」

 「だって嵩張(かさば)ると重たいし、それに一応微量だけど魔力消費もするんだから」


 ハイエルフ故に恵まれた魔法力を考えれば、大した問題ではないだろうと白蛇は思った。

 荒っぽい歓迎だったが、白蛇一行はこれよりダンジョンへと侵入する。


 「入り口は上だ、皆登るだ」

 「ん、フレイア手伝って」

 「はいはい、レギは小さいもんねー」

 「レギは小さくない! 皆が大きいだけ!」

 「それを世間一般では小さいって言うのよー」


 「クキー」とレギは悔しそうに(うめ)く。

 白蛇は上からレギをなだめながらピラミッドを登頂する。


 「つーか、飛べるってズルいわよね」

 「ん、白蛇様羨ましい」

 「そりゃ無い物ねだりだ」


 逆立ちしたってエルフやドワーフが鳥になれる訳がない。

 光の翼という優れた翼は白蛇の特権だ。


 「皆、入り口はここだー!」


 体格もあって一番最初に登りきったバルボは、入り口の前で叫ぶ。

 リュウイチは直ぐに入り口まで飛来すると内部を(のぞ)いた。


 「あれ? 真っ暗かと思ったら、薄暗いけどなんか灯りがある?」

 「魔灯ね、ダンジョンは全体がほんのり明るくなるのは、中に充満する魔力に魔石が反応する為よ」


 魔石と聞くと、おおーと感心する。

 異世界特有の原石、いつ聞いても心が躍るようだ。


 「ん、魔石はドワーフもよく用いる」

 「やっぱり加工すると便利なアイテムになったりするのか?」

 「魔晶灯よね、魔力を通すことで明るく輝くわ」


 魔石については白蛇よりフレイアの方が一家言持ちのようだ。

 レギは頷く。

 ガス灯のようなものだろうか。


 「それじゃダンジョン攻略開始ー」


 随分気の抜けた声に、レギだけが「おー」と返してくれる。

 一行は白蛇を先頭にダンジョンへと入った。

 最初に待ち構えたのは長い螺旋階段だった。

 一先ずは(くだ)らされるらしい、なら何故登らされたのかと不満を持つが、防衛上意味があるのかも知れない。


 「しっかし深いなー、どこまで降るんだ?」

 「ダンジョンは見た目以上に広いことが殆どだ、迷わないよう注意も必要だ」

 「ん、マッピングはレギの出番」

 「おっ? なんかスキルがあるのか?」

 「レギの持つ【鉱人神の加護】があるから、レギは迷わない」


 加護は少なくない恩恵がある。

 【蛇神の加護】なら蛇の能力を大体持っているし、強力な《蛇神の毒》や蛇族を強制的に従わせられる。

 鉱人神ともなれば、ダンジョンもなんのそのか。

 レギの頭に今頃ミニマップでも表示されているのかも知れない。


 「リュウイチ様、早速魔物だ」

 「え? 《熱源探知(サーモスキャン)》にはなにも……」


 バルボの狩人の勘が警戒を(うなが)す。

 するとなにもない空間から半透明の魔物が出現した。


 「なんだこいつ!?」

 「【ゴースト】よ! ただの低級霊でしょうが!」


 リュウイチは咄嗟に麻痺毒を放つ。

 ゴーストは毒液を浴びる、しかし麻痺することはなかった。


 「うげ!? 麻痺毒が効かない!?」

 「アンデットには大体の状態異常が効かないだ!」

 「このっ!」


 フレイアは光の矢を放つ。

 光の矢はゴーストの胸に突き刺さると消滅した。

 どうやら魔法の矢は通じるらしい。


 「あぁクソ! 早速相性最悪かよー!」


 よくも悪くもリュウイチは毒頼み、毒の効かない相手には所詮☆☆☆(ほしみっつ)相当でしかない。

 そんな一行に次々とゴーストは現れ、取り憑こうと迫ってくる。


 「コンニャロー! 《エーテルショット》!」


 白蛇は周囲に光の翼から無数の光弾を放つ。

 ゴースト群れはエーテル体に貫かれ、次々消滅していった。


 「……あれ? 終わり?」

 「だからー、ゴーストなんて所詮最下級のザコでしょうが」

 「リュウイチ様、ダンジョンは入り口ほど魔物も弱いのが常だ」


 最初に出会うザコ魔物、必要以上に怯える白蛇は滑稽であったろう。

 それを白蛇自身が恥ずかしくて顔を赤くした。


 「うわー、恥ずかしいー!」

 「白蛇って、変なところで情けないわよねー」

 「ん、愛嬌たっぷり」

 「落ち着いて慎重に進むだ」




 【 名前 】 リュウイチ

 【 種族 】 ラミア(白蛇の姿)

 【 レベル 】 3/30

 【 ランク 】 ■◇

 【 攻撃力 】 104

 【 防御力 】 140

 【 魔法力 】 206

 【 魔防力 】 177

 【 敏捷力 】 151

 【 スキル 】 蛇神の加護 猫神の加護 能力鑑定(ステータスオープン) 光の翼 身体変化(メタモルチェンジ) 邪眼(スネークアイ)


 【 名前 】 バルボ

 【 種族 】 オーク

 【 レベル 】 30/50

 【 ランク 】 ☆☆☆☆

 【 攻撃力 】 144(+50)

 【 防御力 】 66(+48)

 【 魔法力 】 37

 【 魔防力 】 33

 【 敏捷力 】 81

 【 スキル 】 狩人の才 設置罠の才 解体技術 弓術の知識

 【 装備 】 鉄の斧 鉄の鎧 鉄の兜


 【 名前 】 フレイア・ブリュンヒルド

 【 種族 】 ハイエルフ

 【 レベル 】 40/999

 【 職業 】 魔法弓術士

 【 攻撃力 】 37(+99)

 【 防御力 】 89(+20)

 【 魔法力 】 330(+10)

 【 魔防力 】 294(+10)

 【 敏捷力 】 202

 【 スキル 】 森人神の加護 魔法の才 古代魔法の知識 植物の大知識 弓術の才 踊りの才 魔法の矢(マジックアロー)

 【 装備 】 イチイの大弓 白銀の胸当て アップルのイヤリング


 【 名前 】 レギ・レビ・レグ

 【 種族 】 ハイドワーフ

 【 レベル 】 47/999

 【 職業 】 鍛冶師

 【 攻撃力 】 130(+65)

 【 防御力 】 108(+80)

 【 魔法力 】 183

 【 魔防力 】 273

 【 敏捷力 】 86

 【 スキル 】 鉱人神の加護 鍛造の才 加工の才 魔法の才 火と魔法の知識 鉱脈探知(ミミハラーダ) 料理の才

 【 装備 】 鉄の大槌 白銀の鎧 紅鉄の兜

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ