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みんなで夕陽を眺めて

こんにちは。


本編最終話です。

この後、おまけのSSがあります。

よろしくお願いします。

「あ、そうだ、マリローズにあの場所を案内したい」


 マリローズがアナマリーなら、きっと懐かしんでくれる。

「でもちょっと今日の予定変更を託けないと」

 アルノーの言葉に、マリローズが答えた。

「昨夜あのままお戻りにならなかったので、きっと上手くいったんだと思って、お兄様の予定は一週間お休みにしてあります」

 さすが、アナマリーだったマリローズ。

「どうせわかる事だから、待望のアンリ様が見つかった話もしてありますから」

「お……おぉ……」


 『皇帝の庭』へマリローズとシモンを案内する途中、すれ違う侍従や皇宮職員達が、暖かい目で見ているのを感じる。涙ぐむ者や小さく拍手する者もいた。アンリ様はどの方かな?って思う者はいない。何故なら、ルカがずっとアルノーの腰に手を回していたから。更にはその手に、アルノーは自分の手を重ねていた。


「そっくり……」

 皇宮の奥庭、アナマリーの家に似せた小屋と白い花の庭にマリローズは喜んだ。アルノーは几帳面なので、さっき小屋を出る時にきちんと片付けてあったので、そのまま小屋の中も披露した。

「この窓飾り! 懐かしいわ。よくこんなに細かく覚えてましたね」

「全部の記憶があるから、ここを作らないと寂しくてたまらなかったんだ。ここで記憶の中のアンリとアナマリーと話をしてた」

 ルネがアルノーに口付けて、ぎゅっと抱いた。


 庭で四人、ベンチに座ってエルダーフラワーのジュースを飲んだ。

「この花、ここにあったなんて」

 というアナマリーの言葉に、

「高原植物を品種改良して植えてあるそうですよ」

 って言ったのは、ルネ。

 アルノーはそんなやり取りを嬉しく思いながら、皆で夕陽を眺めた。


 ◇◆◇◆ ◇◆◇◆ ◇◆◇◆ ◇◆◇◆ ◇◆◇◆


 シャルルとアンリ、アルノーとルネの別れと出合いのお話はここで終わり。


 この後、マリローズを送って行って、父と継母(はは)に結婚の話をして、マリエルとマリベルにも会って、シモンの領地からアルノーとルネと二人で、ルネの潜入先のリュスタール西帝国遊牧民の所へ男でも妊娠できる呪い(まじない)をして貰いに行って、遊牧民の中にルネの血を引くたくさんの子供がいることに驚いて、国に戻って、無事、交互に三人ずつの子供を儲けましたとさ。ゾエは結婚相手がDV男だったので子供を連れて戻ってきて、アルノーとルネの子たちの乳母に。

 結婚のついでに名前も 皇帝アルノー・シャルル・ルブロワ、皇配ルネ・アンリ・ブランシュに。

 大変なことも楽しいことも乗り越えて、幸せに暮らしました、の話は聞きたい?


 

 


 

 

 

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