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村の様子

おはようございます。


すごく説明多めな時以外、後書まとめはないです。

今回もなし。

ところで、そろそろ前半が終わるんですが、今更、タイトル変えるべきか悩んでます。

マ・ベルって女の子に対していうので、本来はモン・ベルなんです。

でも響きが良かったから。

後半でそれを言い出したエピ出るんですが、このせいで言い訳書かなくちゃいけなくて。


マ・ベル、モン・ベル……どっちがいいですかね?

翌日になって。


 朝から、山越えの荷物を洗濯したり、陰干ししたりした。私が帰って来るのがもしも遅くなる様なら、夕方前には取り込んでねって言ってアナマリーは出かけていった。


 アンリはまだ少し足が腫れていたし、僕もアンリも出来るだけ人目に付く危険は回避したい。

 バアルは家の裏の柔らかい下草に夢中だった。山越えでは干し草しか無かったから。

 僕たちは外のベンチでずっと景色を見ていた。ポカポカの日差しに暖められて幸せだった。麓の村からも山の方からも、やって来る人はいなかった。人影が見えたら家の中に入ろうと言ってたんだけど。

 ここまで、出発してから一月半。僕たちも日に焼けたり、荷物を持って歩いたりで少し引き締まった気がする。お城の中にいてはわからない事をたくさん経験した。辛いこともあった気はするけど、その十倍、楽しかった。


 午後、バアルにくっ付いた枯れた草の実を二人で取って、干した荷物を取り込んだところでアナマリーが帰ってきた。


「両親と弟は半年前に亡くなったそうです。東の島から東方流民を追いかけてきた病に捕まって……」

 アナマリーはもう泣いていなかったけれど、目元は赤かった。この村にいた東方流民は三家族。全員が一度に病に倒れたそうだ。東方流民以外は罹らないので、村人達が看病してくれたけれど、誰も助からず。村の墓地に埋葬された。アナマリーはお墓に行って来たそうだ。真新しいお墓が三つ並んでいたそうだ。


「家を出た時に、帰って来られないつもりだったので、もうお別れはしたんですけどね。それでも、死んでしまうとは思わなくて」


 カリエ王宮にいる東方流民の術者も数ヶ月前に亡くなっている。見えない病の恐怖。


「村にはもう東方流民の仲間はいないんですが、村長の二番目の息子が王都にいるので、様子を教えてくれるそうです」


 この晩僕たちはアナマリーの家族の話を聞いた。アナマリーはほとんど勅命でアンリの侍女に召し出されたそうだ。いつ帰れるのか、一生、家には戻れないのかわからず。相当な支度金が出たので、弟の為になると思っていたんだそうだ。

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