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別居1

「次は長女さんが壊れますよ」



その一声で私は再び一人暮らしを始める。

そして、これを一生悔やむことになる。


別々に暮らしたところで同じ市内、車で15分の距離だ。


しかし、毎日様子を見れるわけでもなく、それは良くも悪くもあった。


昼間の仕事を始め、少しずつ日常を取り戻す私とは裏腹に崩れていく実家の環境。



毎日何度も、何十回もあった母からの連絡も

妹からのメールも日に日に減っていった。


営業と言う仕事に追われ、研修や出張をこなす日々で私の意識も少しずつ“家族”から離れていき、


日々のこなし方が変わっていったのだ。


それでも営業といい仕事を選んだのは、やはり時間の都合がつけやすいことだ。



母の病院や、小さい妹の迎えが必要な時には行ったし、

もちろん高校生の妹からも


「迎えきて」

「会いたい」


と連絡があれば行った。


一応記載しておくが、父はいる。


健在だ。


ただ、戦力外だっただけで。


1人健康なくせに

毎日買い食いは嫌!弁当がいい!

俺の弁当は誰が作るんだ!


早く退院しろ!


と鬱状態の母をけしかける


無神経な人だった。


テレビを観ながら腹減ったと騒いではそれはそれは呑気に日々過ごしていた。


私は生憎、健康な人の世話までする余裕はなかったから


この人の存在も憂鬱だった。





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