第9話 舞踏会
コテージにて戦えそうなぶきを選ぶ。
佐藤「小栗さんとかはこのナイフを使ってはどうでしょうか。」
加藤「いや、ナイフ等は扱いが難しいんですよね。ただ刺すだけや今回の敵は爆発もする可能が高いので近くによらないといけない分、余計に使うのが難しいでしょう」
北山「ならこの鉄パイプとかはどうです?」
加藤「それなら大丈夫かと思われます。」
こうして加藤の序言もあり全員の武器を揃えることが出来た。
偽北山「では必要なものは揃いましたね。急遽ではありますが今夜決行となりますが皆さんを守るためです。頑張ましょう。では肝心な作戦です。まず初めに湖に僕の仲間である女性がいます。その人に会ってから…」
衝撃の作戦内容に皆表情を固めるがそれ以外上手くいくような作戦がある訳でもない。大神さんや一ノ瀬さん、加藤さんもしばらく考えるがこれよりもいい作戦が思いつくことは無かった。
全員不安が募る中それでも殺された人たちの分までやらなければならない
決戦前夜
偽北山「作戦は先程お話した通りです。現役警察官と元警察官は銃で牽制をお願いします。残る人達はナイフや鉄パイプなどでできる範囲で攻撃をお願いします。それでは向かいましょう。一か八かの、大勝負に」
湖に向かうとそこには女性が立っていた。
女性「お待ちしておりました。それどちらがクローンでしょうか、」
この女もやはりクローンなのだろう。自分と偽物の区別がついていないところを見ると作戦は予想以上に上手く行きそうでもある。
「僕だよ。それで研究所までの道は確保出来てるの?」
女性「完璧でございます!全てあなたの言う通りに準備は出来ています。」
大神「あ〜っとお嬢さん、なにか名前が無いと呼びずらい、名前はなんて言うんだい?」
女性「そうですね、なら私はワトソンではどうです?
推理小説は好きなので抜選させて頂きました」
「時間が無い、作戦通り俺たちはこっちからもう1人の僕はもうひとつの方から突入しよう」
7日目
障害物の陰から侵入経路を確認する。
「大神さん、ゆかさん、小栗さん、今です行きましょう」
人1人通れるかどうかの穴から1人ずつ飛び込んでいく。中に入ると話通り多くのクローンの残骸が貯められていた。それらを踏み越え大きな焼却炉の中に入っていく。
携帯に着信が来るがワン切りで終わる。
大神「どうやらあっちも上手く中に入れたようだな。」
「そうみたいですね。あとはこの後着信が来なければいいんですけどね…」
作戦では突入して中に入ってからの着信で合図を送る手筈だったのだ。問題があった時にだけ長い着信をする手筈になっている。
そこの前に僕らも早くここから抜け出さなければならない。焼却炉の火を入れられてしまうからと、火を入れるための焼却係が来てしまうからだ。
手探りで壁を伝っていると、
小栗「ありました、でもほんとに小さい扉です」
「やっぱりそうですか。では申し訳無いのですが、小栗さんそこから外に出て扉を開けて貰ってもいいですか?」
小栗「分かりました…」
全員が通れる扉を期待していたがそう上手くは行かないようだ。
ガチャッ!
ロックの外れる音ですぐさま焼却炉の中から出る。出てすぐに焼却係がやってきて炉の中に入っていく。
佐藤「危なかったですね。あと数秒おくれていたら焼け死んでたかもしれませんね…」
かなり危なかったがかなり簡単に潜入することが出来た。
残るはもう一方との合流とキメラの居場所を探すことに。進んでは行くがもう何キロ下って進んで隠れてを繰り返していく。
研究所は地下ということもありかなり広いが隠れることの出来るスペースが多い。
とその時ゆかさんがある扉を見つける。
ゆか「何?ここ?……」
大神「どうしたんだ!…っ!まじかよ、随分あっさりと、しかもとんでもなくやべぇとこに着いちまったな〜」
そこは下が見えないほど大きな縦穴で、おびただしいほどの数え切れないクローンが吊るされている。
大神「こいつらがいっせいに動き出すとか考えたらゾッとするな」
扉に近ずきすぎたのか開いてしまう。すると監視カメラがいっせいにこちらの方をむく
「まずい!見つかった!ここの下を通ればおそらくはやつの近くに行けるはず!」
全ての道から大勢のクローン達が走ってくる。ここで掴まってしまったら計画は全て失敗に終わる
足場の透ける階段を走って下る。その間にも後ろには雪崩のようにクローン達が追いかけてくる。
???「ゆかさん!待って!置いてかないで!」
何者かがゆかを呼び止める。そこに居たのは山羊だった。
ゆか「山羊くん…、生きてたんだね…」
「ゆかさん!ダメだ!早くしたに降りて!」
その願いも叶わず雪崩に押し出されゆかさんは外に追い出されクローン達と一緒に落下してしまう。
ギリギリで一番下まで着くがクローン達と一緒に下で倒れているゆかさんの姿を見つけるが今は逃げることに精一杯で飛びに向かって走り抜ける。空からクローンの雨の降る中扉にたどり着く。
大神「お前ら先にいけ!あと鉄パイプを貸せ!ここで時間を稼ぐ、どの道こいつらがいたら合流もままならないだろ」
大神「扉はロックかからないようだしな。なにか障害物になるようなもんで塞いどけ!」
「でも!大神さんが危ない!」
大神「大丈夫だ!俺は何度も修羅場をくぐりぬけている、今回も大丈夫だろうよ!」
大神はそう言い残すと小栗さんの武器を手に取り銃で迎撃し始める。
作ってくれた時間で扉の外に出て近くにあった机やロッカーなどで扉を塞ぐ。
大神「さぁ大仕事の時間だぜ!クソ野郎どもかかってきな!」
どれぐらい走ったのだろう気がつくと合流するもうひとつのグループに出会った。もうひとつのグループも残る人物は北山と加藤しか残っていなかった。
9人もいたのにここにたどり着くまでに4人まで減ってしまった。
「なぁ俺、これ以外方法はなかったのかよ!」
「すいませんが、このような自体になるとは思っておりませんでした。」
加藤「全て自分の責任です。佐藤くんも奏多さんも、一ノ瀬刑事もワトソンさんも、全員助けることが出来ませんでした…」
「自分と小栗さんを守るために大神さんも犠牲になりました…」
「もう起きてしまったことはどうにもなりません。先に進みましょう」
キメラのいると思われる本部にたどり着く。
キメラ「ようやくここにたどり着いたのか、長かった。これで主役は揃ったな、じゃあラスボス戦と行こうか」
多くの犠牲がでた突撃だったが、ようやくみんなの仇を取れる。こうして4人はラスボスの前に立ち向かう。