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ドリーフォールエンド  作者: 太刀魚
7匹の子羊
8/10

第8話 最後の宴

6日目

扉をノックし、大神が恐る恐る扉を開ける。そこにたっていたのはクローン体の北山だった。


大神「ッ!!!!」


やはりつけられておりこのコテージまで追いかけられていたのだろう。あまりの衝撃に大神だけでなく一同全員固まってしまう。


大神(こいつが単独できたってことは周りには多くのクローンがいるはず、かと言ってここにとどまっておく訳にも行かない…)

大神「お前ら!早く逃げっ!」

偽北山「待て!僕は話があってここに来た!今逃げても死ぬだけだぞ!」


大神の話をさえぎり偽北山が呼び止める。交渉次第でなんとかなる問題であれば話を聞いた方がいいが、相手は見境なく襲ってくるヤツら、何をするか分からない。


北山「お前らの話なんか信用できるか!自分らは命を狙われているんだぞ!」

偽北山「じゃあ有力な情報を教えてあげるよ。」

佐藤「その情報ってなんですか…」

偽北山「こうして君達が襲われている理由、そして僕らクローンの弱点と元凶について。」


クローンの弱点、そんなのを教えたところでこいつにはなんのメリットもないそもそも襲われる理由なんて無差別に襲われたわけじゃないのか?


偽北山「まず君達が襲われた理由から話そう。君たちはここに来るのを最近決めて、1週間前ぐらいからここに来たよね。」

偽北山「ここに来るのはずっと前から決まってた。正確にこの計画を立てられていた時期は僕達もわからない、ただ君たちがここに来ることはずっと前から決まっていたんだよ。」

奏多「ちょっと待ってください!私たちは夏休みに入ってからここに旅行に来るって計画してたんですよ!なのにそれより前から決まってたって、まさかその時からクローンが混じっていたんですか?」

偽北山「それは違う、君たちはずっと前にここに来て最悪の体験をしたのを覚えてない?」


最悪の体験…、そういえばこの湖で5歳の頃溺れて誰も助けに来なくて気づいたら砂浜にいた記憶がある。いつから忘れていたのだろうか?本当であればトラウマになってもいいはずの体験なのに、みんな心当たりがあったらしく顔が青ざめる。


ゆか「待ってください、私そんな体験した記憶ありません。なんならここに来たのがはじめてですよ」

偽北山「まずいことになったな…次の犠牲者はあなたになる可能性が高い…」

北山「なんでそうなるんだよ!ただここに始めてきたからってだけなのに!」

偽北山「そうではありませんオリジナルの僕、この計画の主犯格は以前この湖にきて死を体験した者を狙っているのです。」


ゆかさんはそれだけの理由で殺されるかもしれなくて、それだけの理由で僕達は狙われているのか?だとしたら何が目的で自分たちを襲っているのかますます分からなくなってきた。


偽北山「かなり大雑把になってしまいましたが理由は先ほど述べた通りです。次に皆様が聞きたいと思われるクローンの弱点についてです。」

偽北山「クローンはまだ消化しても栄養を取り入れることは出来ず、3日から1週間程度でしか持ちません。しかも攻撃性能や知能を持ち合わせると動くなら一日が限界でしょう。」

佐藤「つまり持久戦をするしかないということであってますか?」

偽北山「対抗手段は他にもあります。構造的にほぼ人間に近いのでものすごい衝撃を与えることが出来れば倒せます」

大神「ならよぉ、なんでお前はこうも淡々と話が出来ているんだ?」

偽北山「僕は…、僕を含めた3体は完成品で上からホムンクルス、キメラ、クローンと名ずけられていて、僕達は知能や戦闘能力、持久力を持ち合わせ。半永久的に活動し続けることができるんです。エネルギーの取り入れ方は人間と何ら変わりがありません。」

偽北山「なお、ホムンクルスは研究所から脱走後行方がわかっていません。」

加藤「ならそいつらが北山くん達を狙っている目的ってその逃げたホムンクルスを探し出すため?」

偽北山「おそらくはそうなのでしょう。私たちは姿かたちを変えることが出来るので身近な人間にでさえ接触出来ますし、こっちから見ても誰がホムンクルスなのか分かりませんしね。」

偽北山「キメラの考えることです。僕達3人の能力を乗っ取り何かとんでもないことを起こすのでしょう。」


キメラと呼ばれる人物がホムンクルスとクローンを狙ってこの騒動をおこし、無関係の人間まで巻き込んだということになる。


一ノ瀬「5年前の事件再来って感じかね、無関係の者まで襲い、宝を集めるためにどんな手を使ってでも達成しに来る。やり口がゲームみたいなんだよ!なんならこの状況を楽しんでヒントまで与えてくる!こんなことするのはやつしかいないよ」


一ノ瀬さんの発言によりこの事件の重大さを理解する。今までの全ての出来事、発言が全て繋がってくる。


偽北山「キメラのアジトはもうわかっています。でもそこに行くにはもう一度湖に向かわなければなりません。」

北山「大丈夫なのかよそれ!そこに着くまでクローンどもに襲われたりしないのかよ」

偽北山「そのために武器を整えなければなりません。そして結構は明日の午前3時、クローンの巡察入れ替えの時間帯を狙います」


こうしてキメラと呼ばれる黒幕を止めるために全員の作戦を立て、決戦の日を待つ

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