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ドリーフォールエンド  作者: 太刀魚
7匹の子羊
5/10

第5話 祭壇画のヤギ

山羊が死んだ。落石で死んだ。…2日で2人も死んでしまった。より深い暗い闇に落ちていく。

昔からの幼なじみということで北山、佐藤、平田はショックを受ける。

だがここまで偶然が重なることがあるのか?そもそも俺たちがここに来て女の子達に出会い、今日まで不振な出来事が起きすぎている。誰が俺たちをはめるために全て仕組まれていたかのように…、でも誰がなんのために俺たちを恨みなぜ殺そうとするのか。誰に恨まれているのかは考えたところで検討もつかない。


平田「…なぁ、なんでだよ!なんで京香さんと山羊が殺されなきゃなんねぇんだよ!」

佐藤「北山くん、北山くん!しっかりしてください!山羊くんと京香さんは残念ですが今は前を向かないと行けません!あと奏多さん達の安否が心配です。」

北山「…あっ、あぁ。そうだな、いつまでも落ち込んでちゃ行けないよな。あっちの安否を確認もしなきゃだな」

そして自分はスマホを手に取り小栗さんに電話をかける。

小栗「もしもし!北山くん?そっちは大丈夫だった?

こっちは皆大丈夫だよ。でも山羊くんのことさっきニュースで見たよ。」

北山「こっちも大丈夫だよ。でも…見たよね…、流石に昨日の今日で死ぬのはおかしいよな。」

小栗「…。」

北山「とりあえず集まってこれからどうするか話しないか?この事件で不振なことが多すぎて俺らの命も危ない。場所はそっちでいいか?」


小栗さんと話、小栗さん達の宿泊先に行くことに決まった。平田に運転してもらい宿泊先に向かう。


北山「佐藤、お前はこの事件不思議に思わないか?」

佐藤「分かります。あまりに偶然が重なりすぎていますよね。」

北山「だよな、俺も同感だよ。なら言いたいこともわかるよな」

佐藤「誰かに仕組まれてますね」

北山「誰かに仕組まれてる」

平田「でもよ!もし仕組まれてるとして誰が仕組んでんだよ、オレらに恨み持つ人なんているのか?もしかしたら本当に偶然に偶然が重なってるだけかも知んねぇぞ?」

北山「いや、少し心残りがある。2日目俺に話しかけてきたおじいさんがいたんだ。そいつは初日に車ですれ違ったやつだったんだ」

平田「それとこれがどう関係あるんだよ!」

北山「そのおじいさんに湖の対岸を見てみろって言われた時にもう1人の自分がいたんだ」

平田「じゃあそいつがオレらを殺そうとしてるって言うことかよ?そいつはなんだ?俺らを殺して成り代わろうとしてるってのかよ?」

北山「分からない。でもドッペルゲンガーってのはもう1人の自分に合ったらそいつが本物になれるんだろ?」


もしこの事件がドッペルゲンガーのものだとしたらそいつらは自分達と入れ替わる目的でやった犯行ってことになる。だがもしそいつらが起こした事件であるなら証拠を残しすぎだ。そもそも今あった事件は不能犯として取り扱われるのか?そしたら俺らにできることは逃げることしか出来ないのではないか?

そう話し合っているうちに小栗さん達の元へ到着する。


ゆか「ねぇ!京香も山羊くんも死んだって本当なの!?なんで!偶然にも程があるでしょ!」

北山「それについては車内で話し合ってきたんだ。あまりにもぶっ飛んでてまともじゃないけどね」


ゆかさん達に車内で話し合った内容を伝えるがドッペルゲンガーなど非現実的すぎてなかなか理解してくれない


ゆか「ドッペルゲンガーとか幽霊とかそんなんで片付けられるような問題じゃないでしょ!そんな非現実的な理由で片付けられるわけないでしょ!」

平田「確かにその通りではある、でもそれ以外にオレらを恨んでるヤツらっているのか?それとも俺らになんの恨みもなく俺らだけを狙った殺人鬼とかいるってことか?」

北山「…そんなやつ映画のピエロ以外見たことねぇよ」

小栗「ねぇ、もうそんな話やめよ?とりあえず加藤さん達の安否も気になるよ」


確かにその通りだ。あの事故で山羊の死亡した話は聞いたが加藤さんと大神さんは未だに見つかってない。そこで加藤さんに電話をかけることにした。

プルルルルルルッ!プルルルルルッ!

ブッ!

加藤「もしもし加藤です、」

北山「加藤さんですか!生きていたんですね。大神さんは大丈夫ですか?」

加藤「北山くんですか、大神さんは今重症で意識不明の状態です。1度近くの村があったのでそこで傷を休めます。それから山羊くんですが…謎の人物に向かって崖上の森の中に行ってしまいました」

北山「そうなんですね、…山羊は今日ニュースで死亡したと報道されていました」

加藤「そうなのですね…北山くん!よく聞いてください!その湖は危険です!京香さんから山羊くんに続きこれから君たちを狙う可能性もあります!村に向かう予定なのでそこで一度合流しましょう!」

北山「わかりました!」


加藤さんは無事だったが大神さんは今危ない状態らしい、山羊は崖上に何を見たのか…、やっぱりこの事件は仕組まれていた。加藤さんと合流し詳しい話も聞かないといけない


北山「加藤さんは今俺らが行った村に向かっているらしい!平田そこまでお願いできるか?」

平田「オレは大丈夫だぜ!」


道中、道路には警戒線と落ちてきたであろう岩があった。ここで事故が起きたのだろう。しばらくして村に到着し加藤さんに電話して加藤さんは伝統工芸のおじさんのところで匿ってもらっているそうだった。

伝統工芸のおじさんの家に着き入れてもらうことになりそこには寝ている大神さんとそれを見守る加藤さんの姿があった。


加藤「…来ましたか。少し話をしましょう。」

北山「もちろんです。」

加藤「まず最初に京香さんを殺したのは山羊くんではなかったと思います。おそらく崖上にいた山羊くんのソックリな人物だと思います。」

平田「それはオレたちも話をして、確証は無いのですがドッペルゲンガーとか俺たちを狙う殺人鬼がいるのかもしれないと話してたんです。」

加藤「ドッペルゲンガー…、もしかしたらあながち間違ってないかもしれないですよ?本当にソックリな人物に寄せることだってできます。例えば整形とか…」

北山「でもなんで自分達を狙うんですかね?」


その時、玄関の扉が開かれる。そこには親切にしてくれたおばあちゃんがいた。


おばあちゃん「お前たち、大変な目にあったな。あとお土産も用意しとる」

加藤「あっ、あなたは!一ノ瀬 透子刑事!どうしてこんなところに!」

一ノ瀬「んな事どうでもいいんだよ、それより、ほれ!入ってきな!」


そう一ノ瀬さんに言われると玄関から亡くなったと思われた人物が入ってきた。


山羊「皆!大丈夫だったか?俺は怪我とか色々したけど大丈夫だ!」

一ノ瀬「あんた!骨折しとるでしょ!安静にするんだよ!」

北山「おばあちゃん、口調が…、それからどうして、お前死んだんじゃないのかよ!」

一ノ瀬「私はこの村が好きで慣れようとして方言を使ってるんだよ!普通に喋ることだってできるわい!」

山羊「いやっ!何勝手に殺してんだよ!笑笑」

山羊「俺は怪我こそしてるがピンピンしてるぜ!あと突然ですまんがお前ら顔を見せてくれ!」


山羊はいきなり自分達の顔をのぞき込む、順番に見ていく。それは女子も関係なくだ、こんな状況じゃなければセクハラで訴えられるところだ。しかも警察官と元警察官の前で…。

するといきなり1人の人物の前に止まり思いっきりぶん殴る。殴りは凄まじく、壁まで吹き飛ばされる


北山「何すんだよ!いきなり戻ってきて、顔覗き込んで、で今度は殴り飛ばすのかよ!」

山羊「違うこいつは、いやこいつが犯人でスパイだ。」

ゆか「何言ってるの!私たちわかんないよ!説明してよ」


吹き飛ばされた人物は、平田だった。だが平田はずっと俺らと行動しているしスパイなんてできるはずがない。


山羊「皆、とりあえず平田拘束してくれ!目は潰したはずだ。話はそれからだ」

佐藤「そんなことできませんよ!」

山羊「いいからやってくれ!あと、耳栓とかないか?聞かれるとまずい」


山羊の圧に負け平田の手足を縛り耳栓をつける


山羊「まず平田はおそらくもう死んでいると思う」

北山「はぁ?何言ってんだよ!山羊!言っても悪いこともあるんだぞ!」

山羊の胸ぐらを掴む

小栗「やめて!もうやめてよ!皆傷つくところもう見たくないよ」

奏多「同感です、山羊くんなんで平田くんのこと殴ったのか、あとなんで拘束したのか説明して」

山羊「残念だが本気だ、まず目を見てほしい。」


そう言われ平田の目を覗き込む。平田の片方の目とその下にホクロだと思われた所には機会のような物が取り付けられていた


山羊「まず俺は落石に会った時に崖の上にいる人物を見つけたんだ」


山羊はその崖の上にいる人物を追いかけ、最終的に追い詰めることが出来たのだがそこに居たのは山羊とソックリ、いやもう1人の自分だと思われる人物だった

そして木の影からもう1人の人物が出てきたという。


山羊「その出てきた人物はお前だったんだよ、北山」


自分がでてきたって?自分が見たもう1人の自分がそこにいたって言うのか?

山羊は話を続ける


偽北山「おいてめぇなんで意識あるまんま連れてくるんだよ」

偽山羊「…」

山羊「おい、お前たちは一体なんなんだよ。なんで俺らを殺そうとするんだよ!」

バタン!

偽北山「ッチ!もう時間切れかよ、ポンコツが。んで

話だけど、ちょっと違うなぁでもまぁ芸術は自分で考えなきゃいみないよなぁ」

山羊「どういうことだよ!意味わかんねぇよ」

偽北山「まぁまぁ落ち着けって、俺らももう時間ねぇの。ヒントは置いてくから答えはお預け。つーことでここは逃げさせてもらうよ!」

山羊「おい!待て!」


山羊「そんでその倒れた俺を調べたら目にカメラが入ってたって訳」


山羊は森の中で調べた結果この真実にたどり着いたのだという、ということは平田はいつから入れ替わっていたんだ?そもそも入れ替わってたことすら気が付かなかったのに。


大神「なんだよその話、ぶっ飛んでるにも程があるぞ、そんでババアなんでこんなとこにいんだ?」

一ノ瀬「目が覚めて第一声がそれかい、昔からその性根変わっとらんねぇ」

佐藤「大神さん起きたんですね!良かったです、一時はどうなるかと思いましたよ」


大神さんが目ざめ全員無事だということで全員ひと安心する。だが死んだのは山羊ではなく平田ということに衝撃が隠せない。


奏多「これって、幽霊とかそんなもんじゃないですよね。触っても温かいし本物の人間みたい」

一ノ瀬「おそらく、あの噂は本当だったんだろうね、」

加藤「あの噂とは何なんですか?」

一ノ瀬「私が現役を引退してからもおってる可能性のある事件だよ。もう一人の自分」

ヒューマンクローン計画

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