第1話 眠る秘密
第1話 7匹の羊たち
2103年夏
「平田!車の免許取れたんだっけ?今回の夏休みあの湖に遊びに行こうよ!」
俺(北山 洋一)は20歳の大学生、この夏同い年の平田、佐藤、山羊、と一緒に隠れ観光スポットである湖に6泊7日で遊びに行くことを決めようとしてた。
平田「いいよ!行こいこ!今年の夏で絶対彼女作るって決めてるんだ!」
北山「じゃあ尚更行かなきゃだな、それじゃあ佐藤と山羊も呼ばないか?佐藤は彼女いるけど山羊はいないだろ?」
平田「あいつらは呼ばなくても来るでしょ笑笑」
北山「だな!今年こそ無くしかけてた青春を取り戻すんだ!」
そうして、予想通り2人とも賛成、4人で行くことが決まった。
1日目
休みに入り人通りのない道路を走る。
山羊「みんな!見てくれ!ここをこうして引っ張るとシートベルトしまって動けなくなるんよ」
平田「運転中はやめてくれ〜!事故起こすって!あとまじで苦しい…」
北山「平田安全運転でよろしく!あと運転中死ぬなよ」
平田「よろしくじゃなくて助けてくれよ!あと俺死んだらお前らも死ぬからな!」
佐藤「大丈夫!その時は平田だけ残して飛び降りるよ」
平田「なんにも大丈夫じゃねえよ!それこそやばいわ!あと山羊!北山!車の中で跳ねるな!! ダメだ目的地に着くまで3回ぐらいは死ぬ…」
それぞれふざけ合いながら目的地に向かう
6泊7日の旅行ではナンパして彼女を作る目的もあったが、その湖では女の霊が出る、湖の対岸に自分が立っていると湖に連れていかれるといった心霊現象が多発するとの噂あり、思い出作りの一環として肝試しもすることにしていた。
早めに女の子を誘っていい雰囲気にしようという魂胆だ
ラジオの流れる車内
「次のリクエスト曲はうさぎの恋さんからのリクエストです。
曲名はスリープウルフでツギハギヒツジです。どうぞお聞きください」
山羊「本当に観光スポットなのかよ?誰一人通らねえけど」
あまりの人通りのなさに山羊が一言投げる
佐藤「山羊くん多分他の人は仕事とか色々あるんだと思うよ、僕達は学生だから…」
佐藤が反応するが人1人どころか、車ひとつも通る気配がない。山道ということもあり次第に恐怖を覚えてくる。
その時
平田「あれ?あそこにおじいさんいない?こっちに向かって走ってくるけどどうしたんだろ?」
湖の方へ続く道の反対側から老人が走ってくる。ここら辺には民家もなく雑木林の生えた道だった。
佐藤「あら、ほんとにそんなに急いでどうしたんだろ?」
山羊「あの湖の噂の心霊現象があって焦って逃げてきたとかじゃね?笑笑」
この山道から湖までは約5キロある、いくら焦った表情でも5キロ先にあるところから走ってくるとなると違和感を覚える。
山羊「だとしたら湖からどんだけ走ってるんだよww
逃げてる途中からランニングに変わってるじゃんか」
そんな疑問を持ちながら4人は湖に向かう。
時刻は19時頃、昼頃から出たということもありだいたい時間通りに宿に着いた。
女将「こちら部屋の鍵になります。外出の際はこちらで預からせてもらいます。それではごゆっくりお休み下さい」
部屋に入った私たちは目の前に準備されていた豪華な食事に心躍らせた。
地酒から現地で取れた新鮮な野菜や肉、どれも美味しくこれだけでも来てよかったと感じる
山羊「やべぇ!ご飯止まんねぇ!おかわりがないのがもったいない!」
佐藤「はぁ…味噌汁がうますぎる!」
平田「これ食って明日から頑張ろうぜ俺たちならできる!」
北山「頑張るってなんだよ笑笑」「でもいい人見つけて仲良くなれたらいいなぁ」
そんな話もしつつ用意された日本酒と自分たちの持ってきたお酒で泥酔するまで飲み続ける。
宿の温泉は露天風呂もあり、微かに奥の方から女性の声も聞こえたりする
平田「みんな!静かにして!今本当に微かに女の人の声がするんだ、耳をすませば聞こえてくる…俺ちょっと楽しくなってきたかも!」
北山「お前は来る前からずっと楽しんでるし、なんなら1番はしゃいでるのはお前だからな」
平田「なぁ!明日の朝から湖の砂浜で遊びに行かねぇか?
俺のナイスバディを見せつけてやるよ!」
山羊「平田!おめぇ〜はナンパしても箸に引っかからねーよ、俺みたいに筋肉つけな!」
平田「筋肉バケモンにはなりたかねーよ!俺はスリムでナイスバディを目指すの」
北山「まあお前らよりも俺が1番モテるから高みの見物しとくわww」
平田「お前腹立つなぁ〜、そういう奴が1番出来ないんだよ!残念だったな!アハハ」
佐藤「でもそんな事しなくても僕みたいに彼女さんできるよ
いい人は普通に見つかりますって!」
「「「リア充は黙ってろ!」」」
風呂も上がり浴衣を着て山羊のピチピチになった浴衣で盛りあがったりして、移動だけの一日だったがたわいもない話をしているうちにみんな疲れて寝てしまったみたいだ
2日目
待ちに待った砂浜での美女達との戯れ。
3人は気合いを入れいつも着ない勝負服で試合に挑む。この結果で今後の人生全てがかかっていると言っても過言ではない
男を磨く度胸試しなのだ!
4人が砂浜に着くとやはり昨日は拝めることの出来なかった美女達が遊んでいる、やはりここは天国だったのか……
そして意を決して俺たちは向かう
北山「すいません!楽しんでるところ!自分たち昨日から来たのですがもっと多い人と遊びたくて、混ぜてもらうことってできますか?」
平田「お姉さん達が楽しそうに遊んでたからちょっと僕達も混ぜて欲しいなぁって」
そんなこんなで4人グループの美女達に混ぜてもらい遊ぶことにした。
女の子の名前は京香さん、奏多さん、ゆかさん、小栗さん
4人でビーチバレーをしていたところをちょうど良く入れてくれた
山羊「京香ちゃんボールそっちに行ったよ!」
ゆか「届かない〜、山羊くん取ってよー」
山羊「よっしゃ!任せとけ」
京香「ねぇ私にもまかせてくれないかな?」
平田「わかった!こっち側任せたよ!」
京香「ちょっと飛ばしすぎ!」
平田「あっ!やべぇ力入れすぎた!」
北山「おいおい!浮かれすぎていいとこ見せようって力入れすぎじゃないの!!」
平田「うるさいなぁ!ヤジは黙って外から見てろ!」
京香さんと平田、山羊とゆかさんとのビーチバレーは長時間続いたが、平田のミスにより負けてしまう。
その後トーナメントやら色々とバレーを続けたが山羊の驚異の身体能力で全ての試合に勝ち見事1位に
やっぱり山羊は人の体じゃねぇ、ゴリラかチンパンジーの血が絶対混ざってる!
最下位は佐藤、奏多さんペア 平田、京香さんペアとの勝負になった
平田(やっべぇ〜 今日何かと力んでちからをセーブできない
このままいい所なしで負けてたまるか!)
佐藤「奏多さん とりあえず勝てるようになんとか頑張ろっか!届かないところとかは僕ができる範囲で頑張るよ」
奏多「よろしくね!私運動苦手で足引張ちゃうかも…」
佐藤「全然気にしないで!負けたら負けたでその時は仕方ないからね」「とりあえず楽しんで行きましょう」
北山(この優男めぇ!彼女いるのにそんなに他の人にも優しくするなんて!!俺らとレベルが違いすぎる)(泣
そうして試合も終盤、京香さんのいいトスが上がり平田もすかさずボールをとらえる!
平田「キタ!とらえた!これでぇ、俺らの勝ちだァァァァァ!!!」
ボールはすごい速さで地面につく、これは平田の勝ちか…っと落胆していたが、
山羊「アゥト!完全に今ライン超えてたわ… 勝者佐藤奏多ペア!」
平田「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ…」
京香「もう!最後の最後で気を抜くからぁ!最後のスパイクわたしでも良かったって思ったのに!」
平田はみっちりと京香さんに怒られ宿に着くまではんべそかいて俺らが慰めあって帰った
その後俺と佐藤は小栗さんと奏多さんと一緒に湖にいる魚に餌をやったり砂浜で名産物を食べたりと観光を楽しんだ。
北山「船に乗ったら手で捕った魚は持ち帰って食べてもいいらしいよ」
小栗「そうなの!?私お魚大好きだから食べたいなぁ〜、 ねぇ!船に乗って湖見て回ろうよ!」
北山「小栗さん、魚取りたいだけでしょ笑笑 いいよ!乗ろうよあそこでチケット買えるらしいから佐藤と奏多さんも呼んで来ようよ」
小栗「うん!早く乗りたいなぁ、あと船に乗るの初めてだから少し怖いかも…」
北山「大丈夫!自分もついてるし、いざとなったら助けてあげるから」
そうして佐藤と奏多さんも呼び4人で船に乗った
船が出発して船の縁を見ていると、魚が飛んでくる!
餌をもらえると勘違いした魚達が飛び跳ねているのだ、それを見逃さず素手で2匹捕まえる
北山「小栗さん見て!2匹も取れたよ!後で一緒に食べよう」
小栗「わぁ!すごい!こんなに大きいんだね、一緒に食べよ」
それから船で湖の周りを見て周り、お店で取った魚を焼いてもらいその場で食べた。
こんなに充実した日は生まれて初めてかもしれないくらい楽しくて仕方なかった、
時間も過ぎ、日が沈み始める
あたりがオレンジ色の光に包み込まれ暗くなろうとしている時、昨日走っていたおじいさんを見つける。
おじいさんはどこかを1点見つめずっとボーッとしている。
昨日のことも気になり自分が話しかける。
北山「あの、すいません 昨日あの山道で見かけたのですが、何かあったんですか?ものすごい驚いた顔をしていらしたので気になっていたんです」
するとおじいさんは自分に気が付き、目を大きく見開く、すると同時にウルウルし始める。目を擦り涙を拭い話し始める。
謎の老人「お前さんはあの対岸にいるモノが見えるかい?」
急に話しかけられ、内容も分からない話を振られる。
噂話の対岸の自分の事を思い出すが、遠く過ぎて見ることが出来ない
北山「いえ、見えないですけど…」
謎の老人「ほれ、これを使って見るといい」「気の毒だがお前さんには良くないことが起きてしまうかもしれないが見るかい?」
手渡されたのは双眼鏡だった。それを使い対岸を探してみる。すると…
確かに自分と同じ背丈で顔つきや体格が一緒、何より服装も何から何まで全て自分の人間がいた。対岸の自分はこちらに気がついたのか雑木林の中へと消えてしまう。
噂話だと湖の中へと連れていかれるという話だったが、それよりもなぜ自分と同じ格好の人物がいるのか、なぜおじいさんは自分に涙をうかべこれを見せてきたのか、恐怖よりも謎に対しての興味と不安が勝ってしまった。
おじいさんに双眼鏡を返し、おじいさんは何処かへと帰って行った。
自分もその姿をボーっと見ていると、
山羊「おーい!北山何してるんだよ!今日はもう解散するからまたみんなで集まれるように連絡先交換したいんだってさ!」
山羊の一声によって我に返る。
北山「わかった!みんなの交換してグループ作ろう!明日はまたここで会おうね」
4人の美女達とそれぞれ連絡先を交換しその日は宿に戻ることにした。
山羊「平田そろそろ元気出せよ…」
佐藤「そうです、明日は今日よりいい日になりますって」
山羊「明日は俺もフォローしてやっからよ、今日はとりあえず酒飲んで流しちまえ!」
北山「そうそう!今日がダメでも明日はどうなるかわかんないでしょ?そうくよくよしてたらせっかく京香ちゃんと仲良くなったのにもう会えなくなっちゃうよ!」
平田「大北、佐藤、筋肉…ありがとう!明日頑張って見るよ!」
山羊「とりあえずオレとてめぇは酒飲んだあと腕立て伏せ10回20セットな!最後の1回は腕曲げた状態をキープして10秒ね!」
平田「大北〜!佐藤〜!助けてくれ〜」
北山「山羊は秒数数えるの遅いし間違えたら1からやり直すから何秒持つかな〜」
佐藤「酒飲んだあとの筋トレはあまり効果ないですけど、山羊くんには関係なさそうですねww」
平田「おれはまだ人なの!まだ脳まで筋肉に侵食されてねぇの」(泣)
平田を慰めつつ平田と山羊の腕立てを肴に酒を飲む、そうして長い2日目が終わる
初めてなろうを知って、物語を作りたいと思っていたので初めてみました。所々言葉つかいがおかしい所や誤字などが多いと思いますが、暖かい目で見て貰えると嬉しいです。また分からないところや説明不足なところも書き足して行きたいと思っているので、ご指導してもらえると助かります。
この作品を読んで楽しんでもらえると嬉しいです。
よろしくお願いします