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この作品には 〔ガールズラブ要素〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

私を受け入れてくれるあなたは

作者: 猫眼鏡

[たとえいつか失うとしても]と関係のある話


「俺は同性も好きになる」

「自分の性別を男とも女とも思ったことがない、どっちでもいい」

とあるSNS、友達の投稿、

その時、何故か自分を認められた気がした

かっこよくなりたい、男の子のようになりたい

そう思っていたからかもしれないけれど、何か、視界が開けたような感覚になった


そんな投稿をした友達は女の子で、いや、本人が自分はどちらとも思わないと言うが生まれのままの女でいいよ、と言うのでやはり女の子、それでもたまにそこらの男子よりかっこよく助けてくれたりするのだ、


居心地は良かった

他の人には話せない事を話せた

そうするといつもなんとなく共感してなんとなく肯定してくれた

わざとらしくもなく、慰めようと頑張っている感じでもなかった


家にいれば引きこもりの兄がいて、そんな兄を両親は良く思っていなかった、父親はよくその事で文句を言った


その友達とたまに遊びに行くとその間は少し楽だった

周りの友達には言えない闇のような部分を吐き出しても他愛ない話をしてるような感覚になれた

自然体で居られたと思う



大切な友達に遊んでくれるお礼として色んなものを贈った

自分でアクセサリーを作ったり、絵を描いて渡すととても嬉しそうにしてくれた

なんでもない片手間に作ったものでも喜んで「これ作ったの?凄いね、私には作れそうにないよ」なんて幸せそうに笑ってくれた


だんだん胸に熱いものが宿っていくのに気が付いていた


お菓子作りは趣味だった

あの子のためにお菓子を焼こうと思った

あるSNSの投稿に潔癖症だとあった

しかしそのことを聞くと「真由美が作ってくれるなら」と嫌がるどころか喜んでくれた


実際渡したらとてもとても喜んでくれた

全てのお菓子の感想をくれた

一緒に渡したキーホルダーも鞄に着けてくれているらしい




「お金持ちと結婚したら働かなくてもいいんですかね」

その子と働きたくないねという話をしていた

「そうだなぁ、そんな人が選んでくれんのかなってとこだけどな」

その子はそう言うと遠い目をした

「あっ、じゃあ彩さんがお金持ちになればいいんですよ!そしたら居候するんで脛かじらせてください、あっ家事はするんで」

さすがに調子乗った、そう思った

「そうだな、頑張って金稼ぐわ、楽しみに待ってて」

その子はそう言うと笑った




その子は私より引きこもりで通信制だという学校も中退していた

だからきっと冗談の軽口だ、そう思った

けれど、どこか期待した自分がいた

「楽しみにしています、ホントですよ?」

私は、少し楽しくなって笑った

真由美視点でした

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