表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

14/18

幕間

『人間で言うところの探知(パルス)……だっけ? 

 あなたのそれ、探知範囲狭すぎでしょ。

 どうして時間稼ぎされてるっとことに気がつかないかしら……』



『なぁに? 初っ端から怒られるとは思わなかったって?

 怒るに決まってるでしょ、あなたが死ねばあたしだってね……。

 ああもう、どうせ死なないってのはわかってるわよ。けど……心配じゃないの』



『……とにかく、あたしのおかげで助かったんだから感謝しなさいよね。

 ……。ふん……まあいいわ。ちゃんと心がこもってたし。

 次は助けてあげないんだからっ……ば~か♪』



『さてと、ようやく人間が出てきたわね。

 戦ってみてどうだった? あの程度の相手なら、どうってことはないでしょう。

 なんたって、C級相当の霊威しかないとはいえ、あなたには技術がある』



『まあ、戦えてB級。A級が限界ってところね。

 どれだけ優れた技術を持っていても、それ以上の前では児戯。

 質で覆せる量ってのにも限度がある。一定以上のレベルの戦いにもなると、質より量なのよ』

 


『だからS級にはどう足掻いたって勝てない。つくづく、あたしに感謝して欲しいわぁ。

 ……なによ、その顔。もうその話はいいって?

 わかったわよ、じゃあ有意義な話をしてあげる』



『あなた、人間は殺せる?』



『躊躇ったでしょう、殺すの。この先も躊躇うの?

 元人間だからとか甘いこと抜かして、殺されそうになってるのに殺さないの?

 ああ、それともあれ? 殺されたから殺さないって?』



『反吐が出る聖人思想なんて捨てなさいよ。あなたは、魔物なんだから』



『……そうよ。やってることはどちらも一緒。ただ立場が変わっただけ。

 迷ってる時間がもったいないわよ。迷ってたら死ぬ。

 近いうちにまた冒険者と出会(でくわ)すかもしれない。

 当然よ、S級を追い払ったんだから』



『今度は万全の状態で殺しにかかってくる。

 S級相手に、あなたは仲間を守りながら生き抜かなければならない。

 それが嫌なら、仲間とは別れなさい。死ぬなら一人で』



『仲間の命を預かるという、責任の重さを知りなさい。

 まあ、その仲間に殺されたあなたには皮肉にしか聞こえないかもだけど』



『けれど、あなたはどうしたって人間には戻れない。戻れないのよ、キリカ。

 だから魔物として生きなさい。

 魔物として、誇り高く……魔物にも矜持はある。人間と同じく、生きているのだから』



『戦う覚悟はできた? なら幾つか、アドバイスをあげる。

 迷宮の奥へ進みなさい。どのみち、それしか残された道はないわ』

 


『それと、戦って戦って、霊威を上げて強くなりなさい。

 その先にある進化に耐えられるよう……自ずと連戦が続くわ。

 それを好機だと思って、勝ち抜いてやりなさい』



『……そして最後に……怪しいと思ったところには踏み入れなさい。

 これが一番大事なんだからねっ?』



『んー、ちょうどいい時間ね。もう夢が醒める時間。

 あたしがどれだけあなたに話しかけても、説教しても、

 きっと目覚めたら忘れてしまう……歯痒いわね』



『……え? 忘れてないこともあるって?

 た、例えば……なによ?』



『覚えてない? どういうことよ……え? 

 感覚……? 言葉にするのは難しいって? 

 ふぅん……まあいいわ』



『ともかく、頑張りなさい。

 あたしは、まだあなたの応援しかすることができない。

 S級を寝落ちさせるのに、数百年貯めた魔力を使っちゃったし……次は無理よ』



『だから、頑張って。

 早く会いにきなさい、キリカ♪』



「おもしろかった!」

「続きが気になる!」

「早く読みたい!」


と思ったら


下にある☆☆☆☆☆から、作品への応援お願いします!


面白かったら星5つ、つまらなかったら星1つ、どんなものでも嬉しいです!

ブックマークもいただけると最高にうれしいです!


何卒、よろしくお願いします!



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ