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異世界でスキル『インターネット』をもらいました  作者: ゆうじ
第1章 いきなり異世界転移
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9.新メンバー募集

ブックマークならびに評価いただきまして、ありがとうございます。

感想いただきまして、ありがとうございます。今後の展開に反映したいと思います。

「さあ、まずは武器屋に行こうぜ」


 バルトの声も弾んでいた。


「フォレストウルフ対策に足回りを強化したブーツが欲しいんだけど」


 俺は武器屋『角笛の音』の親父に聞いてみた


「ボウズ共も成長してるな、足回りの強化というと金属板でも貼るか?」


「そう!それ!つま先や踵をフォレストウルフの噛みつきから守れるようにしたい」


「分かった分かった。履きなれた今のブーツに金属板で補強してやるよ。金の節約にもなるだろ」


 やっぱり親父は分かってる。頼りになるぜ。


「後、俺はもっといい剣が欲しいッス」


「バルトもガタイが良くなったな。片手剣でも今よりもう少し長く重いヤツが良いだろうな」


 親父が奥から剣を探して来る。


「質の良い鋼を使ってるから前より重いがどうだ?裏で試し切りして来い」


 親父が奥から出して来た剣を、バルトが嬉しそうに抱えて裏庭に姿をけした。


「ユウトとギルベルトはどうする?」


「うーん…この間、錬金術師ギルドで散財したしなぁ」


「僕はこの後魔術師ギルドで魔法を買うから…」


 確かに今の俺はバルトが駆け付けるまでの足止めで、打撃力にはかけてるな。


「親父、なんか良いのある?」


「こいつはどうだ?柄は今と同じで樫だが穂先と石突を重くしてある。ぶん殴る威力が上がるぞ」


「試して良いか?」


「ああ、裏庭を使え」


 バルトも俺も最初は武器に振り回されてたが、これも戦力強化と思って購入することにした。


「まいどありぃ!しばらく重さに振り回されるだろうが、はやく慣れるんだな」


 まったく、親父にはかなわない。


 次はギルベルトの魔法だな。予めギルベルトは調べてたらしい魔術師ギルドを目指した。さすがギルベルトは準備がいいな。


・・・・・・・・・・


「フォレストウルフですか…」


「はい、混戦でも使える魔法か混戦になる前に足止めになるものが欲しいんですが」


「マジックボルトは習得していますか?」


「はい習得しています」


「では足止め系ですね、スネアかアースバインドが定番ですね。どちらも土の無い所では使えませんが」


「どちらがおすすめですか?」


「スネアの方がとっさに使いやすくて二足歩行の魔物には転倒も狙えますが、四足には拘束するアースバインドの方が確実ですね」


「ではアースバインドでお願いします」


「かしこまりました。アースバインド習得のスクロール銀貨30枚になります」


 ギルベルトがスラスラと魔法を決めて行くのを、俺はポカンと眺めていた。


「ギルベルトってあんなにすらすらしゃべるれるんだな」


「ユウトはあいつを何だと思ってるんだ?村きっての神童って言われてたたんだぞ」


「いや、普段バルトの方がよくしゃべるから…」


 ともかく、ギルベルトは新しい魔法を手に入れたようだ。

 夕方、武器屋の親父から金属板で強化したブーツを受け取った。今は宿屋で作戦会議だ。


「アランさんは仲間を増やした方が良いって言ってたな」


「確かにフォレストウルフ相手じゃ前衛が足らなそうだね」


「明日からしばらくは薬草採取の時間を短くして、朝と夕方に冒険者ギルドで勧誘活動してみるか」


「どんな役割の仲間にすべきか聞いとけばよかったなぁ…」


 稼ぎは減るが仲間を探してみる事にしよう。若干の不安はあるが…


 翌朝、依頼を受け終わった後の冒険者ギルドを見渡してみたが…意外と人がいるなぁ。

 ほとんどが、ついこの間までの俺達みたいな駆け出しだけど。


 困ったぞ、パーティメンバー募集の方法なんて分からん。ええい!困った時の受付のお姉さんだ!


「あのーパーティメンバーを募集したいんですが、良い方法無いでしょうか?」


 受付のお姉さんが苦笑しながら答えてくれる。


「良さそうな人に声をかけても良いんですが、分からないんですよね。依頼ボードに募集を貼り出て、希望してきた人から話を聞く方法も有りますよ」


 面接!そんなものもあるのか!


 さっそく受付のお姉さんから羊皮紙を買ってペンを借りると募集の貼り紙を書き出す。


-----------

パーティメンバー募集


募集:Eランク冒険者1名

前衛経験者希望


光の翼

-----------


 さて、どうなる事か…


・・・・・・・・・・


 結果から言えば希望者だけは結構来た。アランさんから俺達が噂になってると聞いたとおり注目されてたようだ。

 だが、話をするとまず薬草採取と聞いて嫌な顔をするのだ。薬草採取なめんな!薬草採取を崇めよ!


 それに1人でオーガを倒したとか、ゴブリンの巣穴を正面突破で潰したとかあからさまに嘘の戦績を申告して来るのだ。お前ら革手袋だけとか胸当てだけとか、そんな貧弱な装備でそんな戦績達成出来るかぁ!


 まあ、世の中には英雄の卵みたいなのが居てソロで偉業を成したのも居るかもしれんが。少なくともこいつ等のは間違いなく虚偽の申告だった。

 なぜ分かるかだって?思いつきで目の前の相手をインターネットで画像検索して戦績を調べたのだ。

 ゴブリン2匹相手にして追っ払ったか、一対一で倒したのがせいぜいじゃねぇか!


 バルトやギルベルトにしても装備の重要性が身に沁みているから俺が片っ端から不合格にしても何も言わずに頷いてる。


 20人ほど門前払いにして最後にやってきたのは女神官だった。


「おいおい、回復も使えない無能神官じゃねぇか」


「おおかた、女だからってとり入ろうって寸法だろ」


「神官なんて寄生だろ」


 周りの不合格者達がやっかみの声をヒソヒソとささやく。

 えーい、うっさいわ。お前らだって虚偽申告ばかりじゃないか!


「俺はユウト、こっちがバルトとギルベルト。3人でパーティを組んでる」


「私はユリアと申します」


「俺達のパーティは薬草採取のついでにホーンラビットや群れからはぐれたゴブリンを狩ってる。こんど採取の範囲を広げたくてな、フォレストウルフと戦う事になると思う。メインは薬草採取だが抵抗感はあるかい?」


「薬草採取ですか?抵抗感はありませんがパーティを金銭的に維持出来るのですか」


「そこは俺達の装備が整ってる事から信頼してもらうしかないな。別に実家が裕福で援助してもらってるとかじゃないぞ」


「分かりました。信じます」


「さて、戦い方とこれまでの1番の戦績、使える魔法を教えて欲しいんだが?」


「武器は片手持ちのメイスを使います。戦績は集団戦でゴブリン1匹を2人で倒しました。神の奇跡は『鼓舞』と『感知』を授かっています」


 なるほど回復がつかえないのは本当らしい。インターネットで詳細を確認すると確かに鼓舞の奇跡と感知の奇跡をもっている。

 それに装備は悪くない。少し手を加える余地があるが、神官服の裾から鎖帷子が覗いてる。


「奇跡の鼓舞と感知って何ができるの?」


「鼓舞は威圧を受けたときなどに戦意を喪失しない奇跡です。感知は周囲に邪悪な存在、魔物が居ないか分かります」


 おいおい、これは拾いものじゃないか?バルトとギルベルトに話しかける。


「敵を前にして戦意を保てるのは良くないか?それに伏兵を看破できるのもありがたい」


 俺達は初めてのゴブリン戦で伏兵に遭って怪我をしたんだ。ギルベルトは深く頷いた。


「ユウトはビビリだからな」


「びっビビリちゃうわ!」


 からかうバルトに突っ込む。


 最低でも自衛が出来てパーティの戦意を保てるならお荷物にはならなそうだし、虚偽申告しなかったのも心象が良かった。

 回復は俺が低級ヒールポーションを作れるし、いずれ覚えてくれれば問題無しだ。


「装備に関して俺達のようにレザーヘルムとブーツを着けて欲しいが、信仰上の不都合はあるか?」


「いえ、刃物を武器として使用する事を禁じられてるだけです」


 決まりだった。


「貴方をパーティのメンバーに迎えたい。これからよろしく頼む」


「こちらこそ、よろしくお願いします」

読んでいただきまして、ありがとうございました。

引き続き読んでいただければ幸いです。

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[良い点] 上り詰める系だと飛ばされがちな下積みが面白い [一言] 姫になるのかサークラになるのか ユリアちゃんの前の相方はどうしたんだろ
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