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異世界でスキル『インターネット』をもらいました  作者: ゆうじ
第1章 いきなり異世界転移
6/83

6.初めての怪我

ブックマークならびに評価いただきまして、ありがとうございます。

 ホーンラビット狩りにも慣れた、そんな頃合いだった。


「そろそろ森のもう少し深い所に草刈り場を移さないか?」


 なんとなく、パーティのリーダーに収まったバルトが提案してきた。俺も随分戦闘に自信が付いてきたし、賛成だった。それに今の森の浅い部分には、薬草の群生地が少なくなってきたこともあったからだ。


 そうして、俺達は草刈り場をもう少し森の深い所に移したのだった。そして数日後にゴブリンに出会う事になる。


 その日も順調に薬草採取を行っていたが、バルトが発した警告にすぐに臨戦態勢をとる。

 ホーンラビットより大きな藪をかき分ける音がすると、2匹のゴブリンが姿を現す。1匹は短剣、もう1匹は弓を持っている


 バルトは普段とは違って小剣を引き抜くと走りながら叫ぶ


「弓持ちに距離を取らせるな!ユウトは俺と吶喊!ギルベルトはフォロー!」


 バルトが小楯を掲げると、弓持ちのゴブリンにあっという間に肉薄し距離を潰す。

 俺もやや遅れて短剣持ちのゴブリンに突きを繰り出し、牽制して動きを邪魔する。短剣との圧倒的リーチの差ありがとうございます。チクチクやってるだけで封殺です。


 バルトが弓ごとゴブリンを切り伏せると、こっちの援護に戻って来るのを視界の隅でとらえる。


「痛っ!」


 後方からのギルベルトが声をあげた。伏兵か!ギルベルトの声に反応して、バルトが俺の脇をすり抜けながら叫ぶ。


「弓持ちがもう1匹いた!ギルベルトを助ける!ユウト保たせろ!」


 ギルベルトが奇襲受けたので間違いなさそうだ。


「こっちは任せろ!」


 俺は槍を突き、避けられてもそのまま薙いで槍の先でぶん殴る。動きが鈍ったところで動きの少ない胴体目がけて槍を突く。何度目かの刺突でゴブリンは動かなくなった。俺も踵を返すとギルベルトの援護に急ぐ。


 視界に入ったギルベルトは太ももに矢を受けて尻をついているが呪文の詠唱を紡いでいた。致命傷ではないようだ。

 その間にも木立に隠れた弓持ちゴブリンをバルトが素早く切り伏せていた。


 しかし、ギルベルトは傷の痛みか立てない様子だった。パーティを結成して、初めての負傷らしい負傷だ。


「街に戻ろう!ギルドでも教会でもなんか治癒ポーションがあるだろ」


 俺はギルベルトに刺さった矢を途中から短剣で切り落とすと、ギルベルトを背負いバルトを急かす。


「俺ではいざという時戦力にならない。バルトが先導してくれ」


 バルトは固い表情で頷くと周囲を警戒しつつ街を目指した。


 冒険者ギルドに着くなりバルトが受付カウンターに叫ぶ。


「ギルベルトが怪我をしたポーションを売ってくれ!」


 カウンターの中から受付のお兄さんが飛び出して来て、ギルベルトのズボンをナイフで引き裂く。患部を診て、落ち着いた様子でカウンターに声をかける。


「低級ヒールポーションを取ってくれ。

 君達、大丈夫だよ毒も食らってないし。鏃は半分も食い込んでない」


 俺とバルトはどっと力が抜けていた。そんな間にポーションが運ばれ。


「鏃を抜くからちょっと痛いぞ」


 ギルベルトは痛みに歯を食いしばり鏃を抜かれると、傷口にポーションがぶっかけられる。あっという間に肉が盛り上がって傷口が消える。


「運が良かったな。革のズボンじゃなきゃ鏃が埋まってたところだ。傷口から鏃をえぐり出すし、中級ポーションが必要だったぞ」


 ギルベルトはちょっと違和感を感じるようだが、冒険者ギルドのお兄さんにはすぐに治るだろうと言われてた。


 宿屋まで、こんどはバルトがギルベルトを背負って帰った。念の為ギルベルトをベッドに休ませてバルトと話す。


「備えが足りなかったんだと思う」


「いきなりだなユウト」


「ああ、装備で大事にはならなかったがポーションも備えるべきだった」


「そうだな…」


 明日はポーションを買おう。そんな決意を懐きつつ、事前にインターネット検索は怠らない。


 『ポーション』『売場』っと検索。


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ポーション


冒険者ギルド、錬金術師ギルド、教会などで購入可能

上級ポーションなど高品質なものは教会が扱い

冒険者ギルドでは一般的なものを扱っている

錬金術師ギルドでは刃物の切れ味を増したり

属性を付与する特別なものも扱っている

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 ついでにゴブリン相手に必要そうなポーションも調べてみるか。


 『ゴブリン対策』『ポーション』っと。


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一般的なゴブリン相手なら低級ヒールポーションの携行を推奨

ただし、錆びた非衛生な武器や毒草から簡易な毒を使用する事もあるため

低級の解毒ポーションを携行すると、なお良い

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 おおう、ギルベルトが毒を喰らわなかったのは本当に幸運だったんだな。


 『冒険者ギルドで売っているポーション』で検索っと


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低級ヒールポーション

中級ヒールポーション

低級解毒ポーション

中級解毒ポーション

シャープネスオイル

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 低級ヒールポーションも低級解毒ポーション両方とも冒険者ギルドで売っているな。


 それにしてもポーションってどうやって作るんだろう?素材のマブキア草なら納品するほど採取してるが…ついでに調べてみるか。


 『低級ヒールポーション』『作り方』で検索っと。


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低級ヒールポーションの作り方


マブキア草を水で煮出して魔法陣を介して魔力を注ぐと完成する

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 意外と簡単そうだが、魔法陣を介して魔力を注ぐってのがよく分らんな。魔力の事だから明日ギルベルトに聞いてみよう。

 ついでに低級解毒ポーションは?っと。


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低級解毒ポーションの作り方


ケレナ草を水で煮出して魔法陣を介して魔力を注ぐと完成する

----------------------------


 ケレナ草ってのがどこで採取できるか分からないな検索検索。


 …マップで見てみると、って今日ゴブリンと戦ったあたりじゃん。そういや冒険者ギルドの依頼でも見た覚えがあるな。ゴブリンと戦えるくらいの実力は必要だからFランク依頼じゃ見なかなかったんだな。


 まあ、明日だ明日!

読んでいただきまして、ありがとうございました。

引き続き読んでいただければ幸いです。

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