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3話目 ゴブリン

 そしてあーたーらしい朝が来たっという事だったので朝起きたらすること。

 そう、おしょんをしに行った。

 何か女子たちが調理をしているらしかったのだが、それを横目に男女で別れたトイレ用のスペースに足を運んだ。


 用を足していると甘い匂いがしてきたので、お昼ご飯を楽しみになってくる。

 トイレが終わったら、横に野生のイケメンが現れた。

 同じ制服を着ていたが怪しいと思ったので


「お前はだれだ?」


「私よ、エリザベスよ、エ・リ・ザ・ベ・ス」


「嘘だ、エリザベスはかわいいんだ。そこら辺んの女子よりも。」


 ん? まてよほかの女子よりかわいいオカマってことは、イケメンなのか。そうなのか?


「やだもう、かわいいだなんて、誠ちゃんッたら。

 でもほかの女の子よりかわいいなんて言っちゃうとモテなくなっちゃうわよ~」


 この気配りの出来具合はエリザベスだよなあ。

 一ノ瀬とかイケメンですって苗字しちゃってるもんなあ。でも違和感しかないなあ。


「あら、信じてないわね。お化粧落としたからって、わからないって顔をしているわね。

 小さいころよく一緒に遊んでたのに悲しいわ」


 そんな小さいころの顔なんて覚えてないですよ普通。


「ま、まあそんなことより早くご飯食べに行こう? 何か女子がご飯作るとか言っていたし。

 でもなんでエリザベスは一緒に作らないんだ?」


「女子が言うには緊張しちゃって作れないですって。なーんか腑に落ちないわね。」


 それって、イケメンすぎるからってことですよね。

 確かにエリザベスは高身長で性格が良くて、顔がイケメンでそんなこと言われるって、いいことじゃん。いいなー、うらやましいなー。


 戻ってみると男子は何かをつくっていた。

 細川に聞いてみると、取り敢えず何に出会うかわからないからってことで石を棒に括り付けた。

 

 原始人が使ってそうな斧ができた。人数分が作り終わるころには朝ご飯ができていた。


 神様にもらったスープとパンらしく、昨日のカロ〇リーメイトとは違ってきちんとした食事であったので、とても美味しそうに見えた。


「順番に並んでとって食べてねー」


 そう明るく言う女の子は姫宮ひめみや 一花いちか学校のアイドル的存在だ。

 身長は低く、黒髪ボブカット、目がクリクリして鼻筋の通った天使のような女の子だ。

 いや、天使である! 彼女に玉砕した男は数知れず。

 イケメンにも言い寄られていたが、陥落することもない、無敵の要塞と恐れられていた。


 スープをみんな貰いに行き、草の上に座ってなにこれめっちゃ上手いとか言って凄い勢いで食べていた。

 少しよだれをたっらしながら、今か今かと待っていると俺の順番が回ってきた。

 因みに配給をしているのは姫野さんだ。


「あ、あの」


 姫野さんに話しかけられた。


「ん、何?」


 少し期待気味に返事をすると


「誠君、スプーン忘れてるよ」


 そう明るい口調で言ってくれた。ですよねー、ま、まあ、俺も別に期待なんてしてなかったしぃ、まあ現実はそうだよなあと思いながら細川たちのところへ行った。

 でもスープはとっても暖かい。


「みんな聞いてくれ、今日は昨日と違って4つの班でこの辺を探索しながら、木の実とか食べられそうなことを集めるってことにしたいんだけど………

 それでいいかな?」


 如月が食べてる途中皆に言っていたがやはり誰も反応することもなく、如月も少し困った顔をしていた。


「如月ちゃん、残った2班で魚を捕るとかできないかしら?」


 エリザベスが切り出す。さすがは委員長である。 


「1班が見張りでもう1班が魚とかを捕まえるってことって事?」


「そうよ、木の実だけじゃ限界があるでしょう?

 一応保険って事で良いんじゃないのかしら。

 今の私達だったら出来そうじゃない?」


「わかった。他に意見は無いかい?」


 沈黙が流れる。


「じゃあきちんとマップを見ながら探索していこう」


 如月がそう言い班分けが終わる。

 その頃には皆食べ終わっていたので、全員何も言わずにその場から立ち去っていった。

 俺たちの班は探索であった。


 そんなことより俺は、マップと鑑定の能力があることに驚いていた。

 俺も心の中でできるんじゃないかと思って『鑑定っ』と大きな声で叫んでみたが何も起こらなかった。


「どうやって、鑑定とかマップだすんだ?」


「簡単だよお、同じ場所を見続れば鑑定はできるし、頭の中でマップって言えばいったところの情報が自動で記録されるんだあ」


「ありがとう」


「あ、でも人は鑑定できないから気を付けてねえ」


 細川が丁寧に教えてくれたので木をじっと見続けた。

 しかし、何も起こらなかった。次にマップと脳内で叫んでみた。

 しかし、何も起こらなかった。うん、諦めよう。


「やっぱり、できなかったのか?」


 森口が一連の俺の動きを見て聞いてきた。


「出来なかったけど何か?」


「俺らが鑑定するからさー、周りを警戒しといてくんない?。」


「わかった」


 役割を与えられてお荷物になら無かったので俺は安堵した。

 なので俺は周りを警戒した。

 警戒中に足跡があると伝えたら、ほかの班員の物だろうという答えが返ってきた。


 皆も木の実を取り終えたから帰ろうといっていたが、木の実を持っていなかった。

 バックもないので疑問に思った。


「木の実はどこにやったんだ?」


「木の実ならほらここに、収納しているんだ」


 そう言って、空中から木の実が出てきた。空間収納ですねわかります。

 お前はできないのかって?ヤダナー先輩、もちろんできないですよ。


「でも、どんなものでも10kgまでは入るんだけど、生き物は入んないんだよな。」


 影野が補足の説明を入れてきた。ほかの4人についていくとキャンプ地に戻った。

 他の班はもう既に戻ったらしく話をしていたらしい。

 何でもそれは、自分たちではない足跡があったとのことだった。


「取り敢えず、委員長の班も足跡を見たか聞いてみよう。」


 足跡を見たけれど、どうやらほかのみんなが見た足跡とは違うらしく、皆が見たのは3本の足がある子供ぐらいの足跡だったらしい。

 俺が見たのは明らかに大人サイズの靴の足跡だったので、多分皆が見たのはゴブリンなんだろうなと思う。


 その瞬間、草むらから何十匹というゴブリンが現れて目の前で対面していた。

 ゴブリンの見た目は醜悪で子供くらいの身長であり。不快な声を出していた。


「皆、武器を持って戦うんだ!」


 如月が言うと皆斧を持って戦い始めた。

 この一瞬で判断出来るのは凄いと思うが、エリザベスと影野だけは少し表情が曇ったようにも見えた。


 そして俺は殺気立ったゴブリンを見て「うわあ」、と情けない声を出して尻餅をつき足がすくんで動けない。

 しかし他のクラスメイト達は皆戦っている。


 そして最初のほうは圧倒していたがワラワラとゴブリン出てくるので、次第に動きが鈍っていくのが目に見えて分かった。

 これでも俺はビビッて動けない。


 中でもエリザベスと如月の二人が強く、ものすごい勢いでゴブリンたちを叩き殺していた。

 凄いと思い一瞬冷静になったのだがゴブリンの無惨な死体を見ると吐いてしまう。


 そう俺が蹲っている間にも、ゴブリンたちの猛攻は続き次第にクラスメイト達もぼろぼろになっていった。やっとのことで俺は立ち上がれた。


 タッチ上げれた時には気性荒くなったゴブリンが、真っすぐにこちらに向かってきた。

 俺は上から斧を振りかざしたが、横に躱され木の棒を顔に打ち付けられる。


 そして俺は仰け反ったが何とか持ち直して斧を横に振った。

 しかしジャンプされて躱され、また顔に気の棒が当たった。

 そして斧を落としてしまった。


 俺が斧を拾い、見上げるジャンプしてきたゴブリンが目の前に迫ってきていた。

 咄嗟に斧を上にあげて身を守ろうとすると運がいいことにゴブリンの目に俺の斧が当たっていた。


 ゴブリンは目を抑えながら悶えているので俺はチャンスとばかりに頭の上から斧を振りかざした。

 一発では死ななかったので何度も殴ったらやっとのことでゴブリンを倒した。

 倒したと言うか、殺した。とても気持ちの悪い感覚である。


 殺した事によって恐怖で足が竦んでしまう。

 怖くなって逃げだすか、友達と一緒に戦うか葛藤していると


「加勢するぞ、皆の物、私に続け。」


 騎士団らしき屈強な人たちが助けに入ってくれた。

 そのことによってゴブリンたちは全滅し、俺たちは何とか事なきを得たのだった。


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