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13 アドリエンヌと《静穏の閃光》

 アドリエンヌがギルドに呼ばれた時、ちょうどオーロンが滞在する宿で、レイシアに現代共通語と、一般教養などについて教えていたところだった。


「え? ゴブリンが強化され、増加している?」


 アドリエンヌ、オーロン、レイシアの3人で、招集のために訪れたギルド職員の話を、宿付属のカフェで聞く事にしたのだが、その内容に、アドリエンヌもオーロンも、眉をひそめた。


「ええ、現在、ロランに滞在または、拠点としている、Dランク以上の冒険者全員に招集をかけ、今朝より、東の森への立ち入り制限と、ゴブリンの脅威について、布告と各所に通達を出しました」


「それは先に伺ったゴブリンの巣周辺のことだろうか?」


「……ああ、そう言えば、先日、ギルドマスターから聞いてらっしゃるんですね。そうです。しかし、原因が他にもありそうだという事で、その周辺一帯を、手分けして調査する予定になっています。

 あなた方の担当区域については、ギルドマスターから直接お話するとの事です」


「緊急強制依頼ということだな?」


「ええ。申し訳ありません。発見した冒険者パーティーは既に先行しておりますので、別件で依頼する予定です。

 今朝方、王都方面から到着したAランク冒険者パーティーがありまして、特に不都合等がなければ、その方々と共にお願いしたいと思っております」


「Aランクパーティー?」


「ええ、ジェルマン・バシュレ氏率いる《静穏の閃光》というパーティーです。

 本当は別件、オルト村の件で指名依頼を出していたのですが、先の依頼が長引いたという事で、本日、護衛依頼を兼ねて、ロランへ到着したようです。

 こちらの方が緊急性が高いため、要請に応じていただきました」


「ああ、彼には一度お目にかかったことがありますわ。内1名が魔術学院の卒業生で、顔見知りだったこともありまして」


「はい、そうお聞きしております。面識のある信頼できる方のほうが、ご安心でしょうから。

 それにBランクの魔術師の方と同行させられるようなパーティーは、このロランには他におりませんので」


「ご配慮いただき、有り難いですわ。あの方々なら、こちらからお願いしたいくらいです」


 アドリエンヌはにっこり艶やかに微笑んだ。


「ふむ、パーティー名までは知らなかったが、ジェルマン殿は槍斧(ハルバード)の遣い手という事で、話だけは聞いた事があるな」


 オーロンは頷いた。


「それでは、わしも招集という事に?」


「ええ。《静穏の閃光》は前衛後衛のバランスの取れたパーティーですが、オーロン氏には、アドリエンヌ嬢の護衛をお願いしたく」


「……話を受ける気はあるのだが、レイシアはわしが不在だと、どうやら落ち着かぬようなのだ。

 アドリエンヌ殿のおかげで、意思疎通は図れるようにはなったのだが」


「レイシア嬢は、高位魔術も使用する事ができるとか。私見ですが、それならば、おそらく同行していただいても問題ないかと。

 その辺りの詳しい事柄については、ギルドマスターと直接お話いただければ幸いです」


「了解した。では、準備をしてから、ギルドへお伺いするという事でよろしいか」


「はい、結構です。事が事ですので。では、私はこれにて失礼いたします」


 ギルド職員は一礼をして、辞した。アドリエンヌが深刻な表情になる。


「……やはり、先行したパーティーというのは」


「レオナール殿とアラン殿であろう。あの2人はオルト村ダンジョンで、同行させてもらったが、Fランクで冒険者暦1ヶ月とは言え、強化されたゴブリン程度に遅れを取ることはあるまい」


 オーロンの言葉に、アドリエンヌは眉間の皺を深めた。


「アドリエンヌ殿?」


「いえ、今は悔恨の念にかられて立ち止まっているわけには、まいりませんわね。

 では、私も戦闘その他の準備をして、ギルドへ向かおうと思いますわ」


「確か、この宿の3階でしたな。エントランスにて待ち合わせて、参るとしましょう」


「ええ。では、失礼いたしますわ。また、後ほど」


 アドリエンヌは足早に立ち去った。


「……まぁ、あの2人とは、合わぬであろうからな。悪い御仁ではないのだろうが、二人とも少々アクが強すぎる故に、全ての人と同じように仲良くというわけには、いかぬであろうしな」


 オーロンは呟き、


「では、我々も部屋へ戻ろうか」


 レイシアに声を掛ける。


「オーロン、出掛ける?」


「うむ、レイシアも一緒だ。とりあえず着替えて、装備を身につけて、ギルドへ向かおう。

 こんな事であれば、レイシアの装備も調えておくべきであったかな。しかし、わしの知る限り、現在着ているローブ以上のものは、なかなか手に入らぬであろうな。

 杖は、本当に必要ないのだろうか?」


「杖、ない。ある、邪魔」


「……ふむ」


 オーロンは頷く。


「本人が必要ないというならば、問題ないのだろうな。しかし、念のため、わしの予備のナイフを渡して置こう。

 小さなものだが、里から持って来たミスリル製のものだ。魔力を流し込めば、鉄でもバターを切るように斬れる。

 その分、少々扱いは難しいが、わしより魔力量に長けたおぬしの方が、いずれ使いこなせるようになるだろう」


「ミスリル?」


「うむ、これだ」


「きれい」


 レイシアはそう言って、嬉しそうに受け取った。


「ありがと、オーロン」


「いやいや、わしが持っていても、あまり活用できておらぬのでな。まぁ、身分証明くらいにはなるが、他にも身分証明代わりの品はあるからな」


「みぶん、しょうめい?」


「うむ。もし、レイシアが迷子になっても、わしと同じドワーフ族の者がそのナイフを見れば、連絡がつくであろう」


 レイシアが首を傾げた。


「すまぬ、ちょっと難しかったな。まぁ、持っていると良い事があるかもしれん、という事だ」


「ありがと、うれしい」


 レイシアが無邪気な笑顔を浮かべ、つられてオーロンも微笑んだ。



   ◇◇◇◇◇



 3人が冒険者ギルドに到着した時、ギルド内部は冒険者たちでごった返していた。

 階段脇に立っていたギルド職員が、彼らの姿に気付くと、足早に近付いて来た。


「お待ちしておりました、アドリエンヌ嬢、オーロン氏。ギルドマスターがお待ちです」


 その時だった。階段を貴族とおぼしき一人の令嬢──年齢は15歳前後くらいだろうか──が駆け下りて来た。


「お姉様! お会いしたかったわ!! もう、アドリエンヌお姉様の顔が見られないなんて、このフランソワーズ、夜も眠れぬほど、つらい日々を過ごしましたのよ!」


 勢いよく飛びつかれて、アドリエンヌは思わず顔を引きつらせた。


「あ、あぁ……フランソワーズさん、王都からわざわざこんな田舎町までいらしたのね。

 馬車でも半月かかる距離でしたでしょう?」


「うふふ、お姉様にお会いするためなら、たとえ火の中、水の中でも飛び込んで行きますわ!」


 テンションの高いフランソワーズに、アドリエンヌはドン引きである。


「でも、魔法学院の授業はどうなされたの? 長期休暇にはまだ早いですわよね?」


「そんなこと! お姉様の元へはせ参じるためでしたら、些細な事ですわ!」


 アドリエンヌは思わず、頭痛をこらえるように、額を押さえた。


「……その、外出届けや、休暇申請、休学申請などは……」


「それくらい、お父様にお願いすれば、何とか処理していただけますし、些細な事ですわ!

 それより、お姉様、こんな田舎町まで、わざわざ来られて、その滞在中、変な輩に絡まれたり、口説かれたりするような事はありませんでしたの? 

 そのような不埒な輩、このフランソワーズが、全て炎で焼き尽くして差し上げますわ!」


「……相変わらず発言が過激ですのね、フランソワーズさん。困った方だわ」


 アドリエンヌが眉間にかすかに皺を寄せて、言った。そこへ新たに階段を降りて来た人物が、近付いて来る。

 栗色の髪に、明るい緑の瞳の槍斧を背負った青年である。


「……フランソワーズ様。1Fはまだ混雑していて、危ないと……」


「ジェルマンさん?」


 アドリエンヌがほっとしたような顔で、声を掛けた。


「ああ、アドリエンヌ先生。お久しぶりです、ご無沙汰しております」


「いいえ、こちらこそ。ここでは他の方々の邪魔になりますので、場所を移しましょうか」


「はい、そうですね」


 青年ことジェルマンが安堵した顔になった。


「何? あなた、平民風情で、わたくしの目の前で、よりによってお姉様にちょっかい出すつもりなの?」


 とんでもない言いがかりである。ジェルマンは慌てて首を左右に振った。


「滅相も無い! パーティーメンバーの一人、クレールが魔術学院時代、先生にお世話になったとかで、一度お目に掛かったことがあるだけで……!」


「あら、そうなの。ふふ、お姉様ったら、教え子達に本当に慕われてますものね。かくいうわたくし、フランソワーズもその一人ですけど」


 うふふふ、と笑う令嬢に、アドリエンヌもジェルマンもドン引きである。


「積もる話もありますし、今宵はご一緒に夕食でもいかがかしら? わたくし、今朝、こちらへ着いたばかりで良いお店を存じ上げませんの。

 お姉様のお勧めの飲食店がありましたら、そちらで食事したいと思いますわ」


「ああ……ごめんなさい、フランソワーズさん。わたくし、非常に残念な事に、緊急指名依頼を受けておりまして、その打ち合わせのためにこちらへ来たのです。

 ですから、申し訳ないけど、今宵のお約束は出来そうにありませんわ」


 アドリエンヌがそう言うと、フランソワーズは満面の笑みを浮かべた。


「その事でしたら、問題ありませんわ。わたくし、修行と社会勉強を兼ねて、先日冒険者登録したところですの。

 特例のランクアップ試験も受けて、Dランクですのよ。本当はCかBまで上げたかったのですけど、何の実績もないから、受験できないんですって。わたくしの実力なら、Bは確実ですのに」


 アドリエンヌが、作り笑顔のまま一瞬硬直した。


「……ああ、ギルドのランクアップ試験には、いくつか条件がありますからね。

 実力があっても、実績がなければ、そうそう高ランク試験は受けられないようになってますのよ。

 これは、ギルド設立時からの伝統であると共に、容易に高ランク者を出さぬための措置なのだそうよ。

 経験を十分に積ませて熟れてからでないと、Cランク以上にはなれないのです」


 それ以外の理由や要因もあるだろうが、大金を積んで、ランクを買おうとする者がいる限り、必要な措置なのだろう。


「そうですのね。お姉様と同じBランクになりたかったのですけど。どれだけ短縮しても、最低3年以上は掛かりそうですわ」


 それを聞いて、アドリエンヌは安堵の表情になった。


「フランソワーズさんは、まだまだお若いのですもの、急ぐ必要はありませんわ。無理をして、お身体に傷でも付いたら、大変ですわ」


「ああ! アドリエンヌお姉様!! このフランソワーズの事を案じて下さるのですね! わたくし、大感激ですわ!!」


 フランソワーズは感激した表情になって、アドリエンヌに抱きついた。


「……あの、フランソワーズ様。お気持ちはわかりましたが、移動いたしましょう」


「そうね! わたくしとしたことが、こんな場所でお姉様に立ち話させるだなんて!! さあ、行きましょう!」


 フランソワーズがアドリエンヌの右手を取り、促すように手を引いた。


(どうしましょう。……問題児が来てしまいました)


 アドリエンヌの顔が、強張り、青ざめた。



   ◇◇◇◇◇



「この度は、招集に応じていただき、本当に有り難い」


 会議室へ入ると、クロードが立ち上がり、礼を言った。


「いえ、この度の事は、わたくしにも、いくばくかの責任がありますわ」


 アドリエンヌが愁眉をひそめて、そう答えた。先日、同じ部屋で見せた姿とは雲泥の、麗しの深窓の令嬢といった風情である。


「いや、あれからたった数日だ。この度のことは、早期に発見の報告があったにも係わらず、楽観していた我々ギルドの責任でもある。

 それで、申し訳ないのだが、アドリエンヌには、ジェルマン、フランソワーズ嬢たちと共に、既に発見済みのゴブリンの巣の調査に向かって貰いたい」


「わかりました。詳しいお話を聞かせていただきますか?」


「その前に簡単な紹介をした方が良くはないか? オーロン、レイシア以外は全員顔なじみなのだろうが」


 その時、《静穏の閃光》メンバーの末席に座る、灰色のローブを着てフードを目深に被った幼年の子供が、ピクリと肩を震わせた。


「どうした、ダット?」


 ジェルマンが心配そうに、その子供?に声を掛けた。


「ダットだと!?」


 オーロンが驚き、その子供を見遣る。


「おお、ダットではないか! いったい何処へ消えたのかと思っていたら、ロランに来ていたのか!!」


 オーロンが感激したような声を上げると、ダットは嫌そうにフードを下げ、挨拶した。


「その節は、どうも」


 以前会った時とは、格段に無愛想で、言葉少なである。オーロンは首を傾げた。


「ふむ、緊張しておるのか。まぁ、この面子では、そうなっても致し方あるまい」


 そういう理由でもないのだが、答える必要性を感じなかったので、ダットは返答しなかった。


「ほう、一人は顔見知りだったか。では、紹介しよう。こちらは《静穏の閃光》のリーダー、ジェルマンだ」


「初めまして、オーロンさん。ジェルマン・バシュレです」


「お噂はかねがね伺っております。バシュレ商会の次男で、槍斧遣いの、高名な冒険者だと」


「いえ、俺なんかまだまだ修行中の身で、俺の技量など、クロードさんやダニエルさんに比べたら、ひよっこです」


「当たり前だ。そうそう18歳やそこらの若造に抜かれてたまるかい」


 クロードが肩をそびやかした。その隣でリュカが咳払いをし、クロードは苦笑した。


「で、その隣に座ってるのが、」


「《静穏の閃光》のセルジュだ。ロングソードを主に使っている」


「彼の盾遣いは、我がパーティー随一です。彼が敵の攻撃を引きつけてくれるので、我々は攻撃に専念できます」


「更に隣が、」


「クレール、魔術師です。アドリエンヌ先生には、学院時代、大変お世話になりました」


「ベルナール、精霊術士だ。弓も扱う」


「そして一番端が、小人族の」


「ダット。武器は弓とダガー」


 そして、クロードは、アドリエンヌの右腕にピッタリしがみついているフランソワーズに目をやる。


「ホラン侯爵令嬢、フランソワーズ嬢だ。つい二週間ちょっと前くらいに、冒険者登録して特例措置でDランクに昇級した魔術師だ」


「フランソワーズですわ。お姉様に粉を掛ける男どもは、全員滅ぼします」


 真顔でフランソワーズが、高らかに宣言した。


「…………」


 さすがのクロードも言葉に詰まったらしく、無言でポリポリと頬を掻いた。


「まぁ、そういう感じだ。ちなみに、こちらがドワーフのオーロン、魔術師見習いのレイシアだ。この二人は保護者と被保護者だな。仲良くやってくれ」


 おそらく本音は、後は知らん、だろう。もちろんそれを正直に口に出したりはしないだろうが。


「で、調べて欲しい巣は、ロラン東門から出たすぐの森にある湖の北東にある。地図で言うと、この辺りだ」


 すかさずリュカが広げた地図で、その場所を指し示す。


「現在は、招集に応じた冒険者たちを、ゴブリン掃討のため、順次送り込んでいるので、東門は混み合っているが、この令状を門の兵士に見せれば、それほど待たされずに通れるはずだ。あー、それで」


 顎髭をさするクロードに、仕方ないとばかりにリュカが引き継ぐ。


「最初に向かわせたパーティーには、周辺のゴブリンの捜索と、他に巣がないかを調査させています。

 皆さんがこれから向かう巣には、入らないよう告げておりますが、もし、彼らを見かける事があれば、その時の状況に応じて適切に対処していただけるよう、切にお願い申し上げます。

 よろしいでしょうか?」


 リュカの言葉に、アドリエンヌ、オーロンが頷く。フランソワーズは聞いていないようだ。


「あの、質問してよろしいですか?」


 ジェルマンが声を上げた。


「どうぞ」


「その、先行している冒険者パーティーというのは、どういった方々なんでしょうか?」


 ジェルマンが尋ねると、リュカが苦笑を浮かべた。


「ランクはF、登録して1ヶ月の2人パーティーですが、《疾風迅雷》ダニエル氏の弟子のレオナールと、《森の聖女》シーラ嬢の弟子アランです。レッドドラゴンの幼竜を連れているので、見たらすぐわかると思います」


「え!? Sランクのダニエルさんに、シーラさん、それにレッドドラゴン!?」


 ジェルマンが思わず驚愕の声を上げた。《静穏の閃光》のメンバー達も驚きを隠せない。


「金髪の戦士と、黒髪の魔術師だが、本人たちも派手で強烈だから、たぶん一度会えば、そうそう忘れることはないだろう」


 と、クロードが少々不親切な説明をした。リュカがちらりとクロードを見たが、あえて言う事もないかと溜息をつく。


「あと、顔はアドリエンヌとオーロン、レイシアが知っている」


 アドリエンヌが瞑目し、オーロンは苦笑した。レイシアは知らない他人ばかりなので、オーロンにしがみついて顔を伏せたままだ。


「そうですか、わかりました」


 ジェルマンは二人の顔を見て、何かを察したように方向転換して、頷いた。


「で、悪いが、できればすぐに向かってもらいたいんだが」


「はい、大丈夫です」


 フランソワーズとレイシアを除く、全員が頷いた。

というわけで、以前ちらっと登場した新キャラ。


以下修正

×ハーフリング

○小人族

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