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11月30日 花嫁奪還大作戦その11 嘘には嘘でお返しだ!謎を解いたら出発進行ー♪

PM3:03


「それでは早速ヒントにいかせていただきます。

清水渉先生、よろしいですか?」

「いつでもいいぞ!」

「それでは」

「「「「駄弁りから、真実を見抜け!!!」」」」



ジャジャン!



クイズ番組で流される、

例の効果音と共にいよいよヒントが出されるらしい。


「真実を見抜け」とも言ってたし、

クイズってことかな?

肉体労働が続いていたけど、

俺は元々頭で勝負が信条だ。

何だろうとかかってこい!!



「ではダベリヒント、スタートです。

まずは俺こと、駄弁りレッドから最初の注意事項を。

『この中でたった一人以外は本当のことを言っています。』

隠れた嘘つきに騙されないように気を付けて。」

「駄弁りイエローだ、だよ!

い、今から私たちが出すヒントを元に、

せ、制限時間5分以内に次の目的地を当ててください。」

「それ以上経過すると私、駄弁りピンクのバストくらい、

大ーきなペナルティがあるから気を付けて♪」

「・・・駄弁りグリーンの深遠なる真実に恐怖せよーー」



おいおい、ヒントを出すって割にはなんか、

えらく怖い攻め方だな。

水鏡の棒読みもひどいが、

その分より不気味な感じがする。


まあ、いい。

嘘を見抜く目なら俺にも自信がある。

たった一人の狼さんをばっちりあぶりだしてやるぜ!



まずはレッドが口を開く。

「そこにいる人は男性です。」


男性ね・・・。あっそっか、嘘の可能性もあるから、

決めつけちゃいけないよな。


続いておっかなびっくりイエローが

「その人はし、清水司先生と、とても仲がいいです。

一緒にお買い物なんかにも行ったことがあります。」


何!、司さんと親しい男だと!!

いやまて、もしかしたら拓人さんとかかもしれないし、

そもそもレッドが嘘をついていれば女性なんだから別に。


被せるようにピンクが

「というかその人と小梅先生、只ならぬ仲ですよ♪

その人に清水先生は会ったことがないから知らないでしょうけど♪♪」

なんて、嘘だー!!

おいおい、嘘ついているのは一人だけなんだろ?



「•••その人、実は結婚している。

奥さんはあなたに隠れて、

足しげく不倫相手の元へ」

「やめてくれーーーーーーーーー!!!」


グリーンの世にも恐ろしい発言に

俺はたまらず絶叫をあげた。

すでに俺の頭の中はヒント所の騒ぎではなくなっていたのだった。



うろなのみんなにはこのあまりにひどい謎が解けるだろうか?

誰か、助けてくれーーーー!!!




















PM3:06



「まだまだいきますよ。

その人は武の道にも通じていてもの凄く腕っ節が立ちます。」

「し、しかも芸術にも通じています。

いつもそ、その場所で絵を描いているらしいです。」

「背が高くて、ムキムキマッチョだし♪」

「•••空気を的確に読める出来る人」

「•••もう俺、勝てる要素ないじゃん。

あー、司さん、行かないでーー!!!」


ダベリンジャーの精神波状攻撃によって

俺のメンタルはすでにズタボロだった。




ぼろぼろと涙を流す俺を前に流石の

ダベリンジャーも引き気味で、

「ね、ねえ、柊人君。

これ以上は先生が可哀想だよ。」

「•••いつかのお返しをとは思ってたが、

流石に悪辣過ぎるな。

トリックを考えたまでは良かったけど、

細かい内容をシアンに任せたのが失敗だったか?」

「山辺くん、見かけによらず、ドSだよねー。」

「•••陰湿系オタク?」



そんな裏話もまともに頭に入って来ない。

あー、俺は一体どうしたらいいんだ。



「そこまでだ!いくぞ、綾瀬君!!」

「ちょ、ちょっと待って下さい、部長!

まだ僕たちの出番じゃないですって!!」

「そうだぞ、高城。

俺達はもっと先で先生を嘘で翻弄する役割だろ?」

「嘘で愛する二人を引き裂く等、

言語道断だ!!」

「•••全く単純なんだから」



そんな風にドタバタと出て来たのは、

確かうろな高校の文芸部の面々•••、

のいつか病院で見た「狼少女」コスプレバージョン。


昔懐かしいのも引っ張り出してきてるんだな。




「清水先生!

嘘は愛を妨げるためにあるのではなく、

愛を成し遂げる為に用いるもののはずです!!

何が嘘かを考えるのではなく、

嘘の目的が何なのかを、

見極めてください!!!

大丈夫、嘘はいつもあなたと共にあります!!!!」

「•••良いこと言ってるはずなんだがなー。」

「どうも胸に響かないのは日頃の行いですかね。」

「ちょっと、折角のムードを壊すなよ、二人とも!!」



狼少女こと高城さんの熱弁に、

羊浩二くんと狼香月くんが茶々を入れている。

相変わらず仲良さそうで何よりだ。



しかし嘘の目的か。

俺の立場なら嘘を言うことで、

相手の思考の幅を狭くすることを

狙おうとするが•••

ん?ちょっと、待てよ。

俺は今まで「どの発言が嘘か」に

振り回されてきたけど、

もしかして、その時点から嘘なのか!


そう考えると辻褄が合う。

『嘘ではおかしい』もんな!!



「わかったぞ!!」

「「「「えっ?」」」」



文芸部の乱入からの俺の復活に驚くダベリンジャーの面々。

俺の掴んだ、真実、見せてやるぜ!!



みんなも分かったかな?



















PM3:08


「本当はレッドの

『この中でたった一人以外は本当のことを言っています。』

自体嘘だったんだ!

つまり実際に本当のことを言っていた方が一人だけ!!

ルールを説明したイエローの台詞が嘘ではおかしいから、

イエローの言っていることだけが本当で、

レッドも含めた他の三人は嘘をついている!!!




つまり目的地にいる人は、

女性で、司さんと仲が良く、買い物にも行ったことがあり、

俺が会ったこともあって、結婚はしていない。


さらには腕っ節が強くはないけど、

絵がうまくて、マッチョではなく、

こういうのも何だけど、

若干空気が読めていないっていうか、

色々緩い!!



つまりこの問題で語られている人物はタカさんとこのユキちゃんで

次の目的地は彼女が絵を描いている、

北の森のアトリエだ!!!

どうだ!!!!」

「「「「••••」」」」



俺の答えに顔を見合わせるダベリンジャー。

果たして正解なのか?



俺が息を飲んで見守っていると、

再び横一列に整列したダベリンジャー達は



「「「「ナイス、ダベリーーーング!!

大正解ーーーー!!!」」」」



ポーズを取りながら俺の予想が見事当たったことを

教えてくれたのだった。




「文芸部からヒントがあったとはいえ、

苛酷な問題に耐え、

自らの頭脳で次の場所を導き出したのは見事でした!」

「わ、私が始めて聞いた時には全然分からなかったのに、

すごいです、清水先生!」

「ふふふ、中々楽しめたわね。

先生こそ、浮気しちゃダメだよ♪」

「•••改めまして結婚おめでとうございます。」



そう言って祝福してくれる駄弁り部の面々。


全くどこからどこまで彼らが考えたのかはしらないけど、

中々の策略だったよ。

それぞれ、色々抱えているものはあるんだろうけど、

何とか一緒に駄弁りながら乗り越えて行って欲しいもんだな。



しかしユキちゃんのアトリエか。

ここからは大分距離があるんだよな。

流石に自転車じゃキツいんだが•••



プオーーーーーーーーーー



そんな俺の心配を知ってか知らずか、

高く鳴り響く汽笛の音。



そう言えばここって海浜公園駅の

すぐ側なんだよな。

とはいえ電車に乗る訳にもいかないし、

とりあえず北に向かって漕ぎ出しますか。


俺がそう思って自転車を置いていた方向に向き直ると、

何故か駅員姿で走ってくる女性の姿が。

誰か、忘れ物でもしたのかな?



「清水渉様、清水渉様はいらっしゃいませんか!?

あと1分程でご予約の結婚式列車が出発しますので、

お急ぎください!!」

「えー!」

「清水様ですね。どうぞ、こちらです!」

「マジでーーー!!」


おい、直澄、いくら何でも公共交通機関はやりすぎじゃねえか?


俺は弟分の根回し力の凄さに流石に呆れながらも、

駅員さんらしき女性に手を引かれて、

海浜公園駅へと走って行ったのだった。

シュウさん達の企画、『うろな町』計画に参加させていただく作品です。

他の作品も以下のURLや「うろな町作品一覧」リンクからどうぞ♪


ようやくうろなビーチ編完了です。

コラボしていただいた皆さん本当にありがとうございました。


アッキさんの「うろな高校駄弁り部」からは

天塚柊人くん、日向蓮華さん、霧島恵美さん、水鏡栗花落さんをお借りしました。

お借りしたアイデア、謎掛けの要素とトリック以外は結構変えてしまいましたが、

いかがだったでしょうか?

レンジャーコス使い様があんまりないとは思いますが、

よろしければどうぞ。


その流れの中でとにあさんの「URONA・あ・らかると」

よりシアンちゃんこと、山辺宗一郎君の存在を話に出させてもらいました。

勝手なイメージで犯人にしてしまいましたので、

問題がありましたら言って下さいね。


また「嘘」がキーワードということで、

シュウさんの「文芸部へようこそ」より

高城部長、綾瀬浩二君、香月君をお借りしました。

緊急参戦になってしまいすいません。

謎解き系の方に来てもらおうかなーと思っていたら、

彼らが自然と登場していました(笑)


また次の目的地として

桜月りまさんの「うろな町の森に住んでみた、ちょっと緩い少女のお話」

より前田雪姫さんとそのアトリエの存在をお借りしました。

空気が読めてないとか言ってごめんなさいね、ユキちゃん。

指輪の件に早く辿り着ける様に頑張ります。


そしてこちらも大分お待たせしましたが、

おじぃさんの「うろな駅係員の先の見えない日常」より、

お願いしていた結婚式特別列車と深沢一流さんをお借りしました。

次話ではそちらの描写をしていこうと思いますので、

ご要望があれば是非言って下さいね。



それでは次話は特別列車車内よりお送りします。



コラボ作品URL

うろな高校駄弁り部

http://ncode.syosetu.com/n7660bq/

URONA・あ・らかると

http://ncode.syosetu.com/n8162bq/

文芸部へようこそ

http://ncode.syosetu.com/n7471bq/

うろな町の森に住んでみた、ちょっと緩い少女のお話

http://ncode.syosetu.com/n2532br/

うろな駅係員の先の見えない日常

http://ncode.syosetu.com/n6937bq/

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