表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
未来の交差路  作者: 真導霧照
1巻
8/11

1章6

新学期は忙しくてかなり遅れました。

申し訳ございません

「それならいい。……それで、何人だった?」

俺の言葉に、優香は口を開いたまま止まってしまう。

「……あのさ、こんなことぐらいは直ぐに理解してよ。殺す人数を聞いているの」

優香は疲れたと表現しているのか、項垂れて話してきた。

「あぁ、2人だった。そっちは?」

「6人。もう最悪だよ。一気にこの人数なんて初めて」

優香の口から聞いた数字に、俺は驚きを隠せなかった。たった一回のお題で6人も人を殺すなんて、どれだけ惨いものなのだろうか? まさに、優香の言った戦場が相応しい。

「とりあえず、気づいていない振りをして、武器になりそうなものと戦う場所を探しましょう。戦いはそれから。今回は2人で8人も殺さなくちゃいけないんだから、準備は抜かりなくしないとね」

そう言って優香は腕を組んでくる。腕に優香の胸が当たり、俺は先程終わらせた、煩悩退治が、もう一度始まってしまった。それも、先程より大きい煩悩だ。

「な、何だよ、いきなり」

俺は思考が上手く回らなくなり、その結果、滑らかな言葉が出なかった。

「静かに。このまま付き合っているフリをして。このまま歩き続けて、まずは戦うための本拠地を探そう。武器はその後」

俺は優香の適切な判断に黙って従う。―――それから俺達はしばらく歩き続けていると、優香は急に立ち止った。

「ここが一番良い場所だね。いろいろ物も揃っていると思うよ」

「まぁ、ほとんど医療器具だけど」

優香が決めた場所は町一の巨大病院だった。

「でもさ、他にもここに立て籠もっているかもしれないぞ? 無暗に入ったら殺されるんじゃないか?」

「その通りだけど、ここに立て籠もっている人は、私の知り合いだから」

「なら大丈夫だな」

優香は俺と腕を組んだまま、病院へ引き連れる。中は現実と変わりなく、清潔で、静かだった。

「多分、何時もの場所にいるでしょうから、そこへ向かいましょう」

俺は優香に連れられるまま、立ち入り禁止と書かれた場所に着いた。

「ここなのか?」

「そうだよ」

優香はそう言って目の前の扉を開ける。そこには、山ほどの医療器具と人を殺すための武器が散りばめられていた。そして、武器の下には沢山の衣服が散らばっていた。

「何とも一言では突っ込めない部屋だな」

「それは言わない方が良いよ。何回言っても直す気ない人だから」

優香は深い溜息を吐きながら、慣れた手つきで散らばった物をかわしていく。

「ちょっと待てよ、俺も行くって」

俺は優香が進んだとおりに物をかわしていく。だが、優香のように上手くいくわけもなく、こけそうになりながらも奥まで無事に辿り着くと、先に奥に行っていた優香が、カーテンの向こうで誰かと話しているのが聞こえた。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ