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未来の交差路  作者: 真導霧照
1巻
3/11

1章1

さすがに1日では書けませんでした^^

今回は少し長いので、いろいろ間違っているところがあるかもしれませんが、ご指導のほどよろしくお願いします。

「本当に誰もいないなんて……」

あれから町の中心まで歩いてきたが、人間どころか虫一匹すら見ない。

「こんなことってあるのかよ。まるで俺1人の世界みたいなんだけど」

俺が1人で嘆いていると、目の前に人影が見えた。

「あ、ちょっと待ってくれ!」

俺はその人影を呼び止めようと、聞こえるように大声で叫ぶ。だが、その人影はそのまま走って逃げていく。

「おいおい、やっと人に会えると思ったら、今度は無視されて、仕舞いには逃げるとか、いくらなんでも酷いだろ。……まぁ、徒競走なら自信はあるけど」

俺は何時も暇をしているわけではない。普段は高校で短距離走の選手として活躍しているのだ。最近は試合がなくなり、部活も部員の減少で同好会になってしまったので、時間を持て余していただけなのだ。だからこそ、その辺の学生などに走りでは負けない。俺はそう思いながら全力で人影を追いかける。だが、何故か一向に追いつけない。

「た、頼むから待ってくれ。俺の話を聞いてくれ」

俺は仕方なく追いつくことを半分ほど諦め、大声で聞こえるように叫ぶ。すると、今まで走っていた人影が立ち止った。それを見て、俺は走るのを止め、人影の近くまで歩いていく。

「よ、良かった。ようやく人に会えたよ」

俺は心の底から安堵した。だが、息が上がっていたためか、綺麗には声を出せなかった。

「……もしかして、あなたは初心者?」

後姿で顔は見えないが、身体の線や声からして、どうやら女の子のようだ。

「君、徒競走速いね。女子に追いつけなかったのは初めてだよ」

「あぁ。それはここでは当たり前だと思うよ」

彼女は言葉通り当たり前な表情をしている。それも全く息切れもせずに、だ。

「あのさ、会って早々悪いと思うんだけど、この世界って何なの? さっきまでの世界とは違う気がするんだけど」

今の俺にとって最も重要な質問に対して、彼女は『あぁ、そんなこと』と、そっけなく返してくる。

「それで一体ここって何なんだよ」

もう一度同じ質問をすると、彼女は語り始めた。

「ここは未来の交差路の中にある世界。正確には私達の未来の世界。あなたはこのふざけたゲームに参加してしまったわけ」

彼女は淡々と説明をしてくれるが、それはあまりにも冗談めいたものだった。開いた口が塞がらない俺に、彼女は鋭く要件を言い当てる。

「それで、今回はチュートリアルをクリアしろ、っていうお題だったんでしょ」

「え、何で分かったんだ?」

俺は目の前にいる彼女を魔女か何かかと思った。だが、その考えは一瞬で打ち消される。

「だって最初のお題は全て同じだもん。1~6の全てがチュートリアルをクリアすることだよ。その後からはチュートリアルとは違うものが出てくるけど」

多少は考えていたが、やはり誰も彼も同じお題らしい。普通に考えれば直ぐに分かることなのに、この状況のせいで頭が回らない。

「そうか。まぁ、当然だよな。あ、もしかしてこの双六に使うサイコロって何でも良かったのか?」

「はぁ、たとえばどんなもの?」

「それは勿論、正八面体とか正二十面体とか使えば、正六面体より出る数が大きいときがあるだろ。これなら早く終わらせられるじゃん」

俺が考えたことに、彼女は長い溜息を吐く。

「あのね、あなたは双六の由来を知っているの?」

「俺は由来とか全く気にしたことないけど」

楽しければ由来などどうでもいい。俺は今も昔もそう思っていたので、由来など知る機会がなかった。

「元々双六は二つのサイコロを使って、どれだけ6を出せるかで戦いを左右するゲームだったから、双六という名前になったという説があるの。それが、時代が経つにつれて、二つサイコロを使うものと一つだけのものの二種類になった。だから、正六面体以外で双六をするということは、そもそも双六という物から外れてしまうの。おそらくはこの世界でもあちらの世界でもない異世界に飛ばされたかもしれない」

彼女の説明を聞いて、素直に普通のサイコロを使って良かったと思った。

「そんな歴史があったのか……。そういえば、さっき言っていた初心者ってどういう意味なんだ?」

「それはそのままの意味。この世界に初めてきた人のこと。この世界では二度目からは初心者ではないからね」

彼女の言葉はすごく真剣なものだった。チュートリアルをクリアする程度で、初心者ではなくなるのだろうか? どんなゲームでも二回目は明らかに初心者だ。まぁ、もうこんなゲームはしたくはないが。

「もうこの世界には来たくないよ。君は好き好んでここに来ているの?」

俺の言葉に、少しの間彼女は口を閉ざしたが、話し始めた。

「とりあえず、その話はチュートリアルをクリアしてからにしよう。後であっちの世界で話をする」

「え、あっちの世界って……君もこの辺に住んでいるの?」

「そうだよ。……それで、チュートリアルのクリア方法は、この世界のこととルールを知ること、だったから、とりあえずヘルプって頭で思い浮かべてみて」

俺は彼女に言われる通りにする。すると、どういうわけだか、頭の中に直接何かが響いてきた。どんな技術でこんなことが出来るのか、是非とも誰かに説明してもらいたいものだ。

〈それでは、この世界について説明を開始します。まずは……〉

始めの方は、彼女から聞いたこの世界のことだった。そして、彼女の言葉をさらに正確に言うと、このゲームは未来を決めるゲームらしい。だが、次からの言葉に、すでに俺の考えから外れたことが語られた。


ここまでです。次は割と早くだせるといいかな?

今度も1週間以内にはだします^^

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