表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/24

第四話−ハロウィーンパーティへの誘い−


さて、何に変身しようか?狼男がいいかな、それとも骸骨人間がいいかな。

おっと、馬鹿らしいことをする前に返信しておこう。


送信メール001

         10/16(日)22:51

宛先:little-vegney@abchotmail.com

添付:×

件名:わかった。

――――――――――――――

今すぐいく。


   ---end---

――――――――――――――


ところが、しばらく経って、予想もしていない返事が返ってきた。


受信メール001

         10/16(日)23:00

送信者:little-vegney@abchotmail.com

添付:×

件名:ちょっとまて

――――――――――――――

いまじゃなくて良い。



   ---end---

――――――――――――――


いまじゃなくて良いだと? じゃあ何かの予定なのか?


送信メール001

         10/16(日)23:04

宛先:little-vegney@abchotmail.com

添付:×

件名:じゃあいつだよ!

――――――――――――――


   ---end---

――――――――――――――


すると相手はまるで僕を見下すかのような態度を取ってきた。


受信メール001

         10/16(日)23:07

送信者:little-vegney@abchotmail.com

添付:×

件名:その態度は何だ。

――――――――――――――

目上の人に対する言葉遣いか。



   ---end---

――――――――――――――


なんてえらそうなヤツなんだ……! 僕はついカッと来たので、こんなふうに送ってやった。


送信メール001

         10/16(日)23:08

宛先:little-vegney@abchotmail.com

添付:×

件名:時間を教えてくれない

――――――――――――――

そっちが悪い。


   ---end---

――――――――――――――


すると相手は反省したのか、素直に日取りを教えてきてくれた。

性格がまったく読み取れない……。


受信メール001

         10/16(日)23:12

送信者:little-vegney@abchotmail.com

添付:×

件名:

――――――――――――――

10月31日でよい。


   ---end---

――――――――――――――


……なんだ、今夜じゃなかったのか。

よかった。 僕は一安心して、その後すぐに眠りに就いた。


翌日。


「よっ、レンディ!」


僕が教室に入ると、男の子が後ろから肩を叩いて、調子よく飛び出してきた。


彼は、いたずらっ子のリップとケビンの、ケビンのほうだ。

顔は、そばかすだらけで、体がひょろひょろにやせ細っている。 僕とは違ってペタんとしている、あごの高さで切りそろえられたブロンドの髪だ。


「おはよう。 あれ……? 昨日のメールは?」と、僕。


「は? メール?」


あれ? おかしいな……

ケビンが怪訝な顔をするので、僕は


「え、リトル・ビニーっていうメールアドレスで僕にメール送ってこなかった?」


と、言った。


「そんなのしらねぇよ……お前、寝ぼけてたんじゃねーの?」


しかし、相変わらずケビンの態度が変わらない。

どうやらケビンは昨日のことを知らないらしい。

じゃあ昨日のメールは一体なんだったんだろう? ますます気になる……

そうこうして、1時間目が始まった。1時間目は国語だ。

勢いよく教室のドアを開けて国語の先生が入ってきた。そして彼の合図で、いままでガヤガヤとにぎわっていた教室が一気に静まり返った。


「よーし全員そろってるか?授業をはじめるぞー」


やはり、どんな学校にでも"みんなの黙らせるオーラを持った先生"はいるものだ。

しかし、意外な人物が授業中に話し掛けてきた。


僕がいつものようにノートと教科書を広げていると、なんと、後ろからジェシーがひそひそ声で話し掛けてきたのだ。


「今度私の家でハロウィーンパーティするの、よかったら来てね!」



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ