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デマと共犯者たち

作者: エンゲブラ
掲載日:2026/04/18

デマは、願望の裏返しである。

多くの情報が伏せられたままの報道では、憶測が憶測を呼ぶ。


京都の男子児童の行方不明事件は、残念な結果となったが、ここでも多くの憶測とデマが飛び交った。「養父が犯人」「養父は24歳」「家族に共犯者がいる」「養父は中国国籍だ」などなど。


確定情報のない中、SNSでは連日のお祭り騒ぎ。

これが現在のこの国の「通常運転」となってしまっているわけだが、果たしてこのままでいいのだろうか?


インターネットの登場により、「情報弱者」という言葉が生まれた。しかし、デマを垂れ流している連中の多くは、強者のつもりの「情報改ざん者」たちである。


情報弱者を「釣るためのデマ」を毎日ポストする。

それにより「自分たちで捏造したデマ」でさえも、いつしか「本物の情報」であるかのように「自分で錯覚」し始める。


憶測や願望からスタートした「根拠のない仮説」をデマと呼ぶわけだが、デマは彼らにとっての「唯一の真実」であり、「事実」は常に軽視される。


今回の事件において「養父は中国国籍」という説は、非常によく見かけることとなった。主張者たちの根拠は「台湾の独立系放送局」による報道から。だが、日本のメディアが掴んでいない情報を「取材もしていない台湾メディア」が、どうやって手に入れたのかといえば、驚きのオチがつく。


「我々は日本のSNSの情報を鵜呑みにしてしまった」―― これが「養父は中国国籍」と報じた台湾メディアの答えである。どうやらXの排外主義者たちが、故意に垂れ流した「デマポスト」をそのまま引用し、報じてしまったということらしい(おそらくこれも「故意」ではあるが)。


デマポストをソースとした「デタラメな報道」をデマ発信者たちが再利用する。何とも言えぬ「地獄の循環」であるが、彼らにとって重要なのは「彼らの真実」であって、やはり「事実」は大した意味を持たない。



デマとは、デマを流す者たちの「悪意の願望」である。


「確定していない情報」に対し、「断定的な言葉」を使っているものは「すべてデマである」と片付けてもよい。前提条件のない情報が、あたかも事実であるかのように語られるのが、インターネットの世界。だが、それはあくまでも「発信者にとっての真実」でしかなく、現実とその願望とが一致するのは、極めて稀なケースである。



「陰謀」と「陰謀論」とが、いつまでも区別されない理由。―― それは、このような「出来の悪いデマ」が横行することにより、「事実が偽装される」ためである。


推測から、正鵠を射る。

これを可能とするのは「前提条件の精度」であるが、初期の段階から故意にデマを混ぜ込むことにより、すべての陰謀は、陰謀論へとすり替わる。


どのジャンルにおいても言えることであるが、バカの参戦により「事実関係」が、うやむやとなる。コミュニティー内に盲目の状態を作り出すために、デマは拡散される。


悪意は、インターネットという装置により、爆発的な増殖の機会を得ることとなった。人類の知性や品性は、おそらく二十世紀のそれよりも、ある面において、さらに後退してしまったかのようにも思われる。



デマの発信者と共犯者たちは、いったい何が楽しくて、デマを垂れ流し、それに踊るのか?


彼らは、単に「地獄の道連れ」を作ることに、勤しんでいるかのようにも見える。それはいったい、何のための道連れなのか?


おそらく、こういったデマを垂れ流している連中と「通り魔」の精神には、大きな隔たりはない。


ネットで仮面を被ったまま、不特定多数を刺すことによって、街で人を刺してみたいという衝動の「ガス抜き」を行っているともとれる。


デマの次は、ぶつかりおじさんへ。

最終的には「相手は誰でもよかった」の通り魔へ。


デマの好きな連中は、この予備軍と考えても、よいのかもしれない(暴論)。


情報に対して、重要なのは「信じる」ではなく、「考える」こと。


―― 考えるというのは、情報に対し、常に疑いの目を持ち、「精査する」ことを意味する。そこに「願望」は含めるべきではない。

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― 新着の感想 ―
デマと言って思い出すのは、東日本大地震の時に流れた 「某町で2〜30万人が孤立。餓死寸前」 ですね。 30万人いるのを「孤立」と言わんだろ。そもそも某町の人口は3万人だ。27万人もどこから来た。某町…
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