表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
81/84

第81話 絶対神の鉄槌

 空の全てが、金属光沢を放つ平面と化した。


「生きることこそ、罰である。この鉄槌は、赦しである」


 不思議なことに、太陽光だけは透過させる。しかしそれは透明ではなく、平ら過ぎる金属である。


 絶対神の鉄槌。


 その金属は、空の全て。なので、見るものの遠近感を狂わせる。金属は、徐々に地上に向かっていたが、そうとわからない。


 黒龍はそれに気付き、上空へと羽ばたいていく。


 ある高度まで下がったとき。平らな金属の下面に、地上が反射して映り込んだ。やっと、誰にも、状況が理解できた。


 自分たちは、あれに潰される。


 黒龍は、超級階梯魔法までなら、キャンセルできる。おそらく、無駄だろうと思いつつ、黒龍は、金属の下面に体当たりし、そして弾かれた。


 エルシアナに拡声魔法を付与されたメリシエルが叫ぶ。


「上空注意! 皆、少しでも、低いところへ逃げよ!」


 黒龍も含め、軍は荒野で最も低い渓谷に向かって撤退を開始した。


 アルメリア教国軍は、しかし、撤退せず、絶対神への祈りをやめない。祈れば、助かると思っている。


 荒野から、かなり離れたところにある大陸最高峰の天山が、金属に触れ、破壊されていく。


 これだけの距離があっても、ゴリッという恐ろしい音が、地響きと共に大陸中にこだました。


——ああ、死ぬのだ。


 自分が死ぬと理解できた人々は、急に、不浄なる者に期待する。死してなお、愛する人のそばにいられるのではないかと。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ