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第二部 第一章 後章 2

銃、爆弾、地雷。

あらゆる兵器を使って、あらゆる手で私を殺しにかかる。

勝者だけが正義と言わんばかりの戦い方だ。

「あなたに手段を選ぶって言葉はないのね」

「手段を選ぶ?何だそりゃ、新手の流行語かなんかか?」

両手を返しながら、ヘッと馬鹿にしたように笑う。

「何で勝つために手段を選ぶんだ?何で負けるために選ばなきゃいけねぇんだ?そんな馬鹿なことをしているから、俺みたいな弱者にテメェら強者は死ぬんだよ」

「言い換えるわ、卑怯だとは思わないの?」

「卑怯?勝つために、使えるもん全部使うのが卑怯だってのか?生きるために、惨めったらしく勝とうとするのも卑怯なのか?」

何を言っているかわからないとばかりに、教楽来は真顔で言う。

「所詮、この世は弱肉強食の世界だ。どんだけ栄えようと、どんだけ衰退しようとそれは変わらない絶対の摂理。どうせ、お前は甘えが許される環境で育ったんだろうよ。お前の目には"飢餓"が足りない」

「飢餓?」

「何を犠牲にしようとも、何かを壊すことになろうとも、絶対に勝利するって言う思いさ。その点で言えば、テレビに映っていたあの言葉っていう小僧は見事だったよ」

確かに、言葉は"飢餓"を持っていた。

稗田を圧倒していたあの時、彼は飢えた獣のように敵を蹂躙していた。

「知り合いだったか?でも、そういう顔してるってことは、合点がいったってことだ。あながち、間違ってはないだろ?」

「間違ってはない…でも、押し付けるものでもない!」

「今まさに、その思考をお前は俺に押し付けてるじゃねぇか!」

教楽来が吠え、近づきながら銃を乱射する。

修多羅はそれを弾き飛ばしながら、近づく。

2人の距離はゼロへと近づき、コンマ数秒の瞬きすら許されない。

「アホめ、馬鹿正直に突っ込んでくるとはな!」

教楽来が糸をたぐると、地面から地雷が隆起し、地雷は修多羅の目の前へと現れる。

「馬鹿はどっちかしらね」

強引に体を逸らし、地雷を紙一重で避ける。

「ならば、これでどうだ!」

片手でアンチマテリアルライフルを持ち、反動で肋骨をおりながら放つ。

「どうもこうもない!」

銃弾を正面から受けるのではなく、銃弾の側面に寸分の狂いもなく拳を合わせる。その結果、傷を負うことなく弾くことに成功する。

「ふん、俺の負けか」

「そうね。非天無獄流・六昆星乘」

迫る6連撃が容赦なく教楽来を襲う。

血を吐くことすらも許されず、教楽来は静かにその場で倒れ伏す。

「フゥ、強かった」

紛れもない強敵だった。

少しでもタイミングを誤っていれば、今頃私が倒れていただろう。

「はっ、凛!」

「おーい、砕ちゃーん!」

千年と杠に肩をかされながら、凛は大声で叫ぶ。

「よかった」

凛の顔を見て安堵したのか、私はその場で尻餅をついた。

「とりあえず、任務完了ね。あー、疲れた」

空は茜色に染まり、夕焼けが修多羅を照らす。

まるで、勝利を祝うように。

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