第六章 終わり
翌日。と言うか後日談。
私の名前は一號。今日は喫茶店のみんなと一緒にいる。星華さんって人はとても優しくて、闘華さんって人は言葉は汚いけど、とても優しい。朽網って人はみんなから犯罪って言われている。そして、一番好きなのは隣にいるコトハ!
「ねぇ、コトハと一緒に暮らせないの?」
「うーん、俺も学生だからな。流石に面倒を見切る自信がない」
高校生?と言うらしく、コトハは大変らしい。でも、闘華さんが学校?ってのに行ってないから暇人だって言ってた。
「…闘華さん、本当にここで見てもらうのはできないんですか?」
「うちは店やってるし、忙しいから無理!」
「星華さんは?」
「うーん、無理ねぇ。結構忙しいし」
どうやら私をどうするか決めかねているらしい。ダメなら出ていくしかないけど…ここ以外当てはない。
「大丈夫だ。全員無理なら俺が面倒見るから」
「やっぱり、コトハ好き!」
「んで、朽網さん、寧々さんはどうです?」
「寧々ちゃん?あー、少し聞いてみるよ」
携帯を鳴らし、寧々へと電話をかける。数回の話を終えて、電話を閉じる。
「いいってさ、どうせ暇だから面倒見るって」
「マジっすか」
「僕これから仕事だから、寧々ちゃんのところに送ってあげてよ」
喫茶店を出て、すぐ近くの朽網金物屋へと入る。
そこにはいろんなキラキラしたものがあった。
「わぁ!いーっぱい、いろんなものがある!」
「らっしゃい、早かったね」
「わぁ!おっきいねぇ!綺麗だねぇ!」
「ありがとうね、お嬢ちゃん」
優しく抱きしめてくれる。
この人も、とても優しい人だ。
「この子の名前はなんて言うんだい?」
「名前…コトハ、私の名前は?」
「あ、そうだ!名前!忘れてた。うーん」
一號ってのは名前じゃないんだよね。
「識です…知識の識です。とても賢い子なので、色々教えてやってください」
コトハが頭を撫でながら私に優しく名前をつける。
「識ちゃんか…よろしくね」
「よろしく!」
私は識。人間だ。