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チェロキー族の大洪水

 《1》 ウスタリ。 別名ジャイアント・インチワーム。



 むかしむかし、チェロキーの国に巨大なインチワームが住んでいました。


 インチワームは人を食べて生きていました。


 山頂上にある木のように、真っ直ぐに立っているインチワーム。


 奴を、チェロキー族は他の木と区別できませんでした。


 男たちが森に狩りに行くと、インチワームは前かがみになって、村の女性を捕まえました。



 飢えた、インチワームにより、多くの女性を失った後。

 チェロキーは、何が起こっているのかを理解しました。


 巨大インチワームを殺す方法を、決定するための評議会が開催されました。


 コンセンサスは、火を使ってインチワームを捕まえることでした。


 計画通り、男たちは巨大な火を起こした。


 それから、彼等は火の周りに人に似せて石を設置しました。


 男達は狩りに出かけるふりをして、インチワームを騙しました。


 インチワームが山みたいな体を前かがみにさせて、女性の一人を掴もうとしました。


 だが、それはただの岩でした。



 驚いたことに、インチワームは火の中に落ちました。


 そこでは、必死に前後にうねりましたが、その付属物である脚は全て焼失しました。


 その日以来、インチワームは人間にとって脅威ではなくなりました。

 奴による移動方法は、今でも火事の証拠を示しています。


 インチワームは、足の残骸が一番前と一番後ろにしか残っていない。

 それで、奴は動くたびに1インチ程の大きさに見えます。



 ⭐️ インチワーム。



 チェロキー族での名前は、ウスタリ・ヒル。


 日本語では、小さな虫である、尺取虫の事である。


 脚が焼かれる前は、女性を襲っていたので体格は大きかったと、伝承では伝えている。


 今は、もう人間を食えなく成ったので小さくなったらしいが。


 実際は、そのような巨大なワームが存在したかどうかは分からない。



 因みに、日本の大百足も作り話である。


 実在した、大百足はアースロプレウラと言い、大ヤスデである。


 しかも、人間が誕生する前に生きていたから、これも伝説の怪物とは違う。



 《2》 ヌンユヌウィ。



 チェロキー語では、 石に身を包んだ。


 ーーとは怪物です。



 石のように固い皮膚を持ち、いかなる武器も突き刺す事ができない。

 そして、コイツは人間のような存在であると説明されています。



 それは犠牲者を指摘し、他にも魔法の力が宿っている杖を持っています。


 その巨大さにも関わらず、奴は強力な魔術師または薬師として説明されています。


 人間を貪り食い、精霊と交信し、人の心を操ることができる。



 神話によると、ヌンユヌウィは杖で村に導かれました。


 しかし、村は、山で生き物を見つけたハンターによって事前に警告されていました。


 呪術師は、村人たちに、怪物を武器で殺すのは非常に難しいが。

 月経中の女性に、自身の姿を見られる事は耐えられないと警告した。


 それで、月経中である七人からなる女性が集められ、村の前に置かれました。


 怪物は、それらをすべて見た後、動けないほど弱体化しました。

 その後、呪術師は生き物を燃やし、残骸には大きな宝石と赤いペンキの塊が含まれていました。




 《3》 チェロキー族の大洪水。


 昔、ある男が犬を飼っていました。


 その犬は、毎日川に下り、水を見て吠え始めました。


 とうとう男は怒って犬を叱りました。


 犬は話しかけてこう言いました。


 でも、雨が降ったときに乗れる筏を作ってくれるなら助かりますが。


 まず、私を水の中に投げ込まなければなりません。


 男はそれを信じませんでした。


 そして、犬は言いました。


 彼が見ると、犬は首の皮膚が剥がれ、骨が突き出ていることが見えました。


 それから彼は犬を信じ、いかだを作り始めました。


 すぐに雨が降り、彼は家族を連れてたくさんの食料を持って行きました。


 長い間雨が降り、山が覆われるまで水が上がり、世界中の人々が溺死しました。


 その後、雨が止み、水が再び引き、ついに安全にいかだから降りる事ができました。



 今、男と彼の家族以外に誰も生きていませんでしたが。

 ある日、尾根の反対側で踊ったり叫んだりする音が聞こえました。


 男は頂上に登り、見渡した。


 全てが静かでした。


 だが、谷に沿って溺死した人々によって、大きな骨の山が見えます。


 そして、その上で、幽霊が踊っていたことが分かりました。




 ⭐️ 犬が喋ると言うのは、ホピ族でもあったように、古代人は動物と会話できたとか。



 また、川に投げ入れろと言うのは。


 上から見ても、川は普段と同じく大した流れに見えない。

 しかし、川の水も犬自身が泳げないくらいに流れが早くなっていた。


 それを、分からせるために、犬は自身を投げ入れろと言っていたのかも。




 ⭐️ 犬の骨が首から見えていた。


 これは、犬が増水した川に入ってきて、流れてきた木や氷に小石で、皮膚が切れたからです。


 犬は男が見てない間に、川に行ってきたのでしょう。




 ⭐️ 骨の山と踊る幽霊。



 骨の山。


 大洪水で、水に流されたあと土砂に埋もれた遺体は、肉が引き裂かれ骨だけと成っている。



 踊る幽霊。


 家族や友人たちと言った、親しい人間が物言わぬ遺体と化した。

 その前で、生き残り、気が狂ってしまった人々が踊っている。


 もしくは、大洪水により自らが死んだ事に気づいてない本物の幽霊たち。

 彼等が助かったと喜び、神様に対する感謝から祭りを開いていた……かも。

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