マヤの創造神話
マヤ神話、文献ポポル・ヴフでは、テペウとクグマッツという二柱の神が居た。
この二人が、世界や人間を創った創造主であり、最初から在りて在る者である。
天の心フラカンに遭遇した後、二人は話し合って大地を創ることにした。
水よ去れ、大地よ現れろ。
ーーと叫ぶと、水の中から地面が現れて山となり、谷や川が形成された。
続いて、二柱の神は動植物を創り上げた。
しかし、動物たちは言葉を話せず、神を崇めたり敬うこともしなかった。
ーーと言うワケで、神は自分達を崇拝してくれる知性の高い種族、人間づくりに取りかかった。
最初に泥から人間を創ろうとしたが、柔らかくて目鼻も水に溶けてしまい失敗に終わった。
木を素材にして創ると人間の形になった。
だが、魂や知恵を持たない失敗作だったので、神は洪水を起こして、彼等を滅ぼしてしまった。
三番目に、トウモロコシから創った男女四組は、テペウとクグマッツ達が望む叡智を備えていた。
ただ世界の全てをも見通してしまう。
こうして、神々は敢えて人間の目を曇らせて遠くまで見通せないようにした。
上記、最初に生まれた人類に、キチェ族の始祖四人が含まれていると言う。
これらの話が、ポポル・ヴフによる内容である。
人間の彼等が伝説の地トゥランを旅立って、以降は神話よりも、キチェ族の歴史が主な記述となる。
⭐️ クグマッツ。
翼がある蛇の姿をした神であり、ククルカンとも呼ばれる
《2》 マヤ創造神話の別バージョン。
大地と動物の創造。
ツアコルとビトル達と言う、二人の創造主がおりました。
⭐️ テペウとグラマック等とも言われる。
彼等は最初に大地を呼び出して山・谷・川を作り、そして動物や鳥を作りました。
人間の創造。
今度は創造主を養ってくれる人間を造ろうとしました。
最初は、土から造りましたが、 柔らかい上に水に解けてしまいます。
歩けないし子供を産むこともできません。 これではだめだと破壊してしまいました。
二回目は、木で人間を造りました。
前と違い子供を産むことも出来き、 言葉を話したのですが魂がありませんでした。
魂がないので神に感謝しませんでした。
これでは、ダメだと洪水で破壊されてしまいました。
三回目は、男は豆・女は藺草で造りましたが。
神と話す事もできない上に、考えることが出来ない ので破壊されました。
この時に、生き残った人類が猿です。
第四回目は白と黄色のトウモロコシで造られましたが、神と同じ存在になってしまいました。
人間が、神と同じ能力なのはダメなワケで破壊されました。
このように人間は、四度造られて、四度破壊されたのです。
太陽・月・星。
第四の破壊から暫く後に、双子の神ファンプーとイシュパランケー達が、様々な悪と闘いました。
こうして、 地下にある闇の国シバルバーで、試練と冒険を終えます。
二人は光に包まれて天に昇っていきます。
一人は太陽に、もう一人は月となり、 天地に明かりが、もたらされました。
双子の神に倒された、光り輝くヴクブ・カキシュ。
奴の手にかかり、命を落とした400人からなる若者も星に姿を変えました。
五度目の人間創造。
再び、ツアコルとビトル達により人間創造が始まります。
ジャガー、コヨーテ、オウム、カラス達から人間が造られました。
その人間は、身動き一つしないで、あらゆる物事を知る事が出来ました。
神は人間の野心や驕慢を恐れ、その目に霧を吹きかけて曇らせました。
これにより獣にはない知性があるけれども、ものを見る能力が劣る今の人間ができました。
そして、マヤの人々は五度目の破壊を恐れたのです。
その日を知ろうと、天文が発達します。
また、三種の暦が造られました。
こうして、その日が来ないように儀式が行われたワケです。




