水で滅ぶ世界
【旧約聖書】
ウィリアム・ライアンとウォルター・ピットマン達。
二人は、紀元前5600年ごろ、地中海から黒海にかけて破壊的大洪水があったという黒海洪水説を唱えます。
この記憶がノアの洪水の起源になったと主張された。
この説は、ノアの大洪水の科学的根拠として最近は有力視されている。
当時、黒海には淡水しかなく、現在よりも陸地面積が周辺には広がっていた。
しかし、ヨーロッパの北側で、スカンジナビア氷床が溶けて海水に流れ出た。
その排出された水による勢いが、トルコ・ギリシャ間にある、ダーダネルス海峡に押し寄せたとも。
または、スカンジナビア氷床が、大小様々な池や湖の水を温暖化で排出した。
それが、ヴォルガ川を通ってから黒海へと流れ出たとも考えられています。
【デウカオリーンの洪水】
地中海の大津波は、サントリーニ島の火山噴火によって起きたとする説がある。
この噴火は、地質学上では紀元前1630年から紀元前16000の間。
考古学上では紀元前1500年に起きたとされる。
これが、デウカリオーンの神話へと発展した民間伝承の歴史的なベースになっているというのである。
等々、歴史的には、地域的な物も含めれば大洪水は何度も起きてます。
【ニューヨークの大洪水】
氷河期の大きな湖を形成していた氷のダムが、13350年前に崩壊した。
そして、ハドソン川流域に洪水をもたらし、劇的な気候変動を引き起こしました。
これらの中でも、最も大きかった物は以下の洪水です・・・。
【アガシー氷河湖の決壊による大洪水】
8200年頃に、アメリカ・カナダ国境に股がる、巨大なアガシー氷河湖。
コレが大決壊を起こします。
カナダ北方。
カナダ北東。
アメリカ西部。
アメリカ東部。
この四方向に水を排出します。
ミズーラ大洪水よりも遥かに大量の水を流し出した、アガシー氷河湖ですが。
大きさは、今の黒海に匹敵し、水量は何と、現アマゾン川より15倍もあったとか。
これにより、海水準の上昇による大陸平野部の水没で、最終氷期の終了後。
大量の氷河が融解し、汎地球的に海水準が100メートル以上も上昇した。
氷河性海水準変動。
と言うのが起こり、当時の沖積平野の大部分が海面下に水没し、現在の大陸棚となったと考えられます。
この時の記憶が、大洪水として、世界中の神話や伝説となって今日まで伝えられていると考えらています。
コレらの大規模な自然災害こそ、聖書や他の神話で語られた、世界終焉の記録なのです。
また、アガシー湖に並ぶほど巨大な湖が存在しました。
オジブウェイ湖。
オジブウェイ湖は、現在はカナダ・オンタリオ州北部とケベック州にあった先史時代の湖でした。
オジブウェイは、最終氷河期・最後の偉大な氷河湖でした。
大きさは、アガシー湖に匹敵する。
または、アガシ湖とつながっている可能性が高い。
また、五大湖の北では最大規模であった。
紀元前8500年。
かつて、湖底だった部分は、肥沃な土地である現在の粘土帯を形成しています。
オジブウェイ湖、最後の五大氷河湖」。オンタリオ鉱山局。レポート 18 (4): 284–293。2015 年 10 月 30 日に取得。
オジブウェイ湖は比較的短命に消えた氷河融解水が溜まって、できた湖でした。
湖は、紀元前8200年頃に、おそらく壊滅的かつ劇的な形で排水されました。
仮説の1つは、湖の標高が約250メートル=820フィートだったためですが。
ハドソン湾と湖を隔てる氷のダムが弱くなり決壊したという説です。
同様のメカニズムにより、ミズーラ洪水が発生した。
これにより、コロンビア川流域に水路のある裂地が形成されました。
最近の分析によると。
湖水が流出した事が、氷ダムが決壊した事によるものか。
氷河の上に、水が溢れた事による排水か。
それとも、氷河の下を通った洪水による説であるかは、最終的には判明していない。
また、亀裂が1つだったのか。
複数あったのだろうか。
それも、決定的には分かってなく、水がハドソン湾に到達するまで辿った道筋も判明していません。
オジブウェイ湖の排水ですが。
紀元前8200年に起こった大規模な地球規模の寒冷化だが。
8、2キロ年現象の原因である可能性があります。
また、黒海洪水説で前述した、北ヨーロッパ側で海に排出された氷床が溶けてできた水ですが。
その時期とは、別に8200年前の氷河融解により流れ出た時にも、大規模な海底地すべりを起こしたようです。
ストレッガ海底地すべりと呼ばれる、ノルウェー西側の海底地形を変えてしまいました。
また、この現象はイギリス・オランダ間に存在した、ドッガーランドと言う陸地を、海底に沈めてしまったと。
ドッガーランドでは、殆どの住民が死んで、人口を大きく減らしてしまったとも考えられております。
堆積物に含まれていた植物を用いた、放射性炭素年代測定では、この地すべりが。
紀元前6225年から紀元前6170年の間に発生したことが明らかとなった。
まあ、これは海底にあるメタンハイドレートが地震により、膨張して海底地すべりを起こしたとか。
地震により、陸上での崩壊に伴って、それが海にまで悪影響を与えて、海底地すべりを起こしたとか。
様々な説が考えられてます。
因みに、日本でも8200年前=紀元前6200年くらい前にですが。
北海道・十勝にある、十勝川の河口付近にある大津港町から豊頃町までが海に成ってました。
帯広付近の人々《アイヌ》が津波により、全滅したと言う話も有りました。
この話は、帯広まで当時は津波が来たんだろうかと、疑問に思う人も居ましたが。
その人と同様に、私も南部にある広尾町辺りから津波が押し寄せたと考えていました。
しかし、十勝・帯広の津波伝説は、前述した通り東部にある豊頃方面からだったんですね。
この頃、ローレンタイド氷床&スカンジナビア氷床が、大陸を上から圧迫していました。
2つの氷床による重さは凄まじく、大陸を押し潰していた事ですが。
これにより、その分、押し出された海水は海面を上昇させました。
つまり、当時は現在と違って海水面が6メートルも高かった事であるとか。
このように、世界中にある沿岸部は今とは地形が違ったようです。
アガシー湖の大決壊。
アガシー湖と同じく湖水を大量排出した、オブジウェイ湖。
ストレッガ海底地すべりによる、ドッガーランド水没。
北海道・十勝帯広の人々《アイヌ》が津波で全滅。
これ等、四つの出来事は同時に起きたか、それとも同じ時期に別々に発生したか。
その辺りは、まだ分かってないですね。
⭐️ 8500年頃にあった排出が、ヨーロッパに影響を与えた事で、これがノアの方舟で有名な大洪水だとも。
或いは、海流に影響を与えて、ヨーロッパ側にある海を低温化させた。
これが、ノアの方舟に出てくる寒くなり、巨人ネフィリム達による共食いや人肉食いなど。
それらを行わざる得なくする要因であった寒冷化だったと考えられます。
あと、最後に語りますが。
私は、日本の北国に生まれたんですがね。
北国と言っても、山や川に海の関係で、寒さや暑さが変わるんですね。
湿気が多いと、暖かい代わりに、雪が大量に降るんです。
湿気が少ないと、寒い代わりに、雪が全くなかったりと。
また、天候や風が吹いてたり、時間帯によっても寒さが変わります。
夜は海から湿気が漂うので微かに暖かいけど、朝方は湿気が朝日で消える事で寒くなります。
まあ、そんな北国ですから昨日は雪が降ったと思ったら、次の日には蒸し暑くなる。
それも、半袖シャツで出かけられるくらい。
ここ、二十年くらいは天候や気候が安定せず、毎年の暑さ・寒さが変わります。
そんな中、雪掻きした後にできる雪山が春先になると。
暖かさにより、流れた水は川のように道路脇にある側溝へと向かって行くんですね。
毎年、普段は氷河期・関氷期の氷塊と同じく、下から水が溶け流れて、川みたいに側溝へと向かいます。
しかし、その年は余りにも太陽が放つ日光が雪掻きでできた雪山に直撃したんです。
それで、雪山の表面で滝みたいに溶けて、大量に水を流したんですね。
その勢いも、ドバドバと凄まじく、水も音を立てて側溝に流れて行きました。
また、本物の大きい河川や小さな川も増水して、凄かったです。
氷河期・関氷期の氷床も、同じ事が起きたんですが、これよりも遥かに氷が巨大でしたからね。
その威力は、前述した通り、地球環境を変えてしまう程だったと。
カラ氷床。
現在のロシアにある、カラ海を覆っていた氷床で、西シベリア氷河湖を作っていた。
これは、カスピ海の二倍もあった。
西シベリア氷河湖、マンシースク湖、マンシ湖。
マンシ湖と黒海の関連。
最終氷期、マンシ湖の水が北極海に出られず、最終的に黒海に向かって流れたと説があります 。
黒海は約7600年前、海水面の高いエーゲ海の圧力に耐えきれず、堰が崩壊し、大量の海水が流れ込みました 。
⭐️ アガシー湖だけではない。
アガシー湖の周囲だが。
日本の本州ほど大きかった、マッコーネル湖。
アガシーに匹敵するほど大きかったと思われる、オブジウェイ湖。
これ等も、アガシー湖からの排水とともに大洪水を起こしました。
四番目~~或いは、第一番目の神が宇宙と人類を創造した事を入れて、五番目だと言われる現代の世界ですが、ここでは四番目の世界と呼びましょう。
次回からは、それを説明します。




