台湾海軍&人民解放海軍の装備と兵器たち
バシー海峡の高雄を中心に、3方面に展開する人民解放海軍。
⭕️ 台湾海軍&中国海軍。
バシー海峡。 または、バシーレーン。
バシー海峡には、高雄が存在します。
ここは、首都ではなく、単なる都市に過ぎません。
しかし、高雄には大規模な湾口施設が存在します。
よって、前回はフィリピンを中心に解説しましたが、今回は中台両軍の海軍力を比較します。
◆ 台湾海軍。
○ 人民解放海軍の戦力。
北海艦隊。
対ソビエトの頃から、敵海上戦力による上陸阻止 を行う為に、配置されていた精鋭艦隊。
上記のために、フリゲート艦や駆逐艦が、優先的に配備されている。
しかし、実戦経験がない。
主任務は、連雲港より北にある、渤海と黄海の防衛である。
かつて、漢級原子力潜水艦領海侵犯事件《ハンきゅうげんしりょくせんすいかんりょうかいしんぱんじけん》だが。
2004年、平成16年、11月10日。
この日に発生した、中国人民解放軍海軍に所属する漢型原子力潜水艦だが。
この潜水艇が、石垣島周辺海域を領海侵犯した事件である。
日本政府は、海上自衛隊創設以来2度目となる海上警備行動を発令した。
中国海軍が設定した、第一列島線を突破できる海峡だが。
大隅海峡。
奄美大島・宝島。
沖縄本島・宮古島。
与那国島・台湾。
~~および、台湾海峡の5箇所しかない。
それゆえ、この海峡は日米の哨戒監視網で常に監視されているためだが。
中国海軍の潜水艦が、秘密裏に外洋に出るためにであるが。
沖縄本島から、宮古島周辺にかけての比較的警戒範囲が広い。
~~であるため、警備の手薄になりがちな海峡に侵入するしかない。
そのため、沖縄近海では、中国が保有する海洋調査船が来る。
海水温の分布や、海底地形を探査するためにだ。
こう言った違法行為を、日本政府に無断で、日本の排他的経済水域内で、海洋調査を続けている。
これが、日米両政府の懸案になっている
東海艦隊。
当初本拠地は、上海にあったが。
後に、中国人民解放軍海軍への編入に伴って、司令部を浙江省寧波市に移した。
艦隊旗艦は、駆逐艦120、長春。
主な任務は、台湾海峡、連雲港より南の東シナ海と黄海を防衛する事である。
1955年1月14日。
この日、中国人民解放軍が、当時旧国民党軍の手にあった江山島に侵攻した際だが。
海からの支援を行った。
台湾国民政府と数々の戦闘を繰り広げたが。
後には主として、1980年代に起こったベトナム人民軍との戦闘で、南海艦隊と共に戦った。
東海艦隊は、起こるであろう、中国政府の台湾侵攻に重要な役割を持つ。
人民解放軍陸軍の上陸作戦を、効果的にサポートすること。
それが、同艦隊の最重要任務の1つであるとされている。
ロシアから購入した近代的なソヴレメンヌイ級駆逐艦の2隻編入。
2006年末までに、さらに2隻を編入。
キロ型潜水艦4隻編入を始め、戦力の増強が目立つ。
2009年10月より、ソマリア沖での海賊対策商戦護衛任務に、馬鞍山・温州を派遣している。
東海艦隊の司令員=司令長官は、南京軍区・副司令員を兼任する。
南海艦隊。
1949年設立。
司令部は当初広州におかれたが、後に湛江に移された。
旗艦は駆逐艦深圳。
任務は、西沙諸島と南沙諸島を含む、台湾海峡の西南海域・防衛。
設立時、艦隊の大半は中国人民解放軍に亡命。
もしくは、同軍によって拿捕された、旧国民党軍の軍艦と個人所有船によって構成されていた。
当時の任務は、広州市、および珠江地域の防衛と。
また、国民党の手にあった島を獲得する中国人民解放軍を援助することであった。
中国の造船工業は、ほとんど北方に集中していたため南海艦隊の発展は遅かったが。
1970年代になると。
中国と周辺国の間に、西沙諸島と南シナ海の暗礁をめぐって紛争が発生した。
そのため、戦力が大きく増強された。
1974年。
南海艦隊は、南ベトナムから西沙諸島を占領した。
また、同国のフリゲート艦一隻を沈め、数隻に損傷を与えた=西沙海戦。
最近の紛争では、1988年にベトナム軍艦隊と遭遇した。
それと同時に、同国の軍艦一隻を沈め、一隻に損傷を与えている=赤瓜礁海戦。
艦隊の大半を占める艦船は、湛江海軍基地に駐留している。
潜水艦は、すべて海南島の楡林海軍基地に駐留している。
同艦隊は、そのほかに広州、海口、三亜などに港を持っている。
2008年12月から、2009年4月。
ソマリア沖での海賊対策商船護衛任務に、武漢・海口などを派遣した。
また、2009年4月から10月。
この時には、深圳・黄山などを派遣していた。
南海艦隊司令員=司令長官相当は、広州軍区副司令員を兼任する。
《4》 中台の保有する海軍陸戦隊=海兵隊。
対する人民解放軍ですが、上陸部隊の戦闘車両には、強力な兵器が有りません。
上陸用に、05式水陸両用戦車を大量に配備してます。
ですが、これは105ミリ低圧砲しか装備してません。
また、派生型には、05式水陸両用歩兵戦闘車があります。
こちらは、30ミリ機関砲と紅箭73C対戦車ミサイル発射機2基。
さらに、対歩兵用に7、62ミリ7同軸機銃を装備しています。
⭐️ 戦車型は、ZTDー05とも言う。
⭐️ 歩兵戦闘車型は、ZBDー05と言う。
さらに、他多数の型が存在するようですが、水陸両用戦車であるため、何れも軽武装みたいです。
よって、台湾軍の旧式戦車CM11でも、沿岸部で隠れて待ち伏せすれば、充分対抗できる訳です。
しかし、中国海軍陸戦隊には、ウミイグアナと呼ばれる無人戦闘水陸両用車が配備されていると。
2019年には、まだ試作段階でしたが、現在は多数の車両が配備されていると思われます。
この車両は、対人用に機銃を、対空・対艦ミサイルを、それぞれ搭載していると考えられます。
また、対地ミサイルなども装備は可能でしょう。
ウミイグアナは、様々な水陸両用車両や揚陸艦などを支援すること。
それに加えて、上陸時には敵歩兵を排除しつつ味方歩兵の前進を支援すると思われます。
こう言った、無人兵器は台湾軍に取って、かなり脅威でしょう。
ウミイグアナが、対艦・対地ミサイルを装備しているとなると。
台湾の山岳部に多数設置された、対艦・対地ミサイルと撃ち合いになるからです。
この他、海軍戦力編で詳しくは語りますが、ドローン空母なども、人民解放海軍には存在するとか。
以下は、その記事です。
英軍事週刊誌「ジェーンズ・ディフェンス・ウィークリー」は、この「ドローン母艦」を複数の空・海・潜水用無人システム装備品を搭載できる無人水上艦(USV
このUSVは「珠海雲」と命名され、中国の海洋科学研究やその他の観測を行う科学調査用の母船だと報じられている。海上航行試験を終えて、12日に中国南部の広東省珠海市にある珠海高欄港で引き渡された
米海軍の無人艇(米海軍提供
ウクライナ軍が黒海において、史上初めて「海洋型ドローン(自爆)」を使用し、クリミア大橋の破壊や、ロシア海軍黒海艦隊艦艇への襲撃などの戦果を上げている。この海洋型ドローンは将来、どのような兵器に進化していくのだろうか
~~と、上記のように、両軍とも台湾本土での上陸戦を想定しているようですね。
2 宮古海峡。
宮古海峡付近・アジアには、様々な西側国家の組織が展開しています。
海上自衛隊&海上保安庁。
アメリカ海兵隊&アメリカ海軍。
韓国海軍。
また、アジア太平洋には、さまざまな国の海軍が展開しています。
イギリスを初めとする、英連邦諸国。
飛び地を所有する、フランス。
旧植民地に影響力を有するオランダ。
東南アジア諸国。
太平洋諸国。
もし、台湾が中国人民解放軍に占領されたら。
ーー或いは、戦争により、台湾を離れて遠周りに船が移動しなければならなくなれば。
日本や他国の経済に、大悪影響を与えます。
アジア・太平洋の物流は、上記意外にも、アフリカ・南米・ヨーロッパなどにもです。
グローバル化された、現在の世界では経済的に上記地域は密接に繋がりを持つ。
そのため、物流が戦争により妨害されただけで、多大な悪影響が出るワケです。
まあ……つまり、台湾は日本の生命線であり、また一心同体な訳ですね。
3 宮古海峡&バシー海峡を挟んだ、台湾東側での海戦。
台湾東側には、花蓮空港があり、また台湾空軍の基地が隣接されている。
しかし、現在は台湾東側にも、人民開放空軍の航空機・人民開放海軍が所有する艦艇が出没する。
公海であれば、自由に航行や飛行が国際的に許されているからだ。
つまり、中台戦争が勃発すると、東側から艦砲射撃や空爆が行われる可能性は高い。
また、中国は東風と言う巡航ミサイルを大陸・台湾東側から射つだろう。
これが、花蓮空軍基地・東側山間部に建設された地下施設を攻撃する可能性もありますね。
台湾は、戦争に備えて、いざとなれば高速道路を戦闘機用の滑走路として活用するとか。
さらに、山間部には、地下トンネル内に秘密滑走路があるとも。
しかし、上記に書いた通り、この施設も弾道を描いて飛んでくる艦砲射撃にやられる可能性が。
あと、場所が特定された場合に空爆を受けることも有り得るでしょう。
台湾本島から宮古島まで、台湾と日本の航空戦力は、防空識別圏が被っています。
よって、海上自衛隊は台湾本土に残された、邦人救出のために出動するでしょう。
また、航空自衛隊も同じ理由で、台湾空軍機を支援するでしょう。
直接戦闘に加わるかは不明ですが。
それに、米国の海軍・海兵隊の空母を含む艦隊も、艦艇や航空機を飛ばすでしょう。
人民解放海軍陸戦隊は動くと書きましたが。
海洋警察。
支援部隊。
兵站部門。
武装警察。
民兵。
ーー等々、中国は多大なる兵力と補給能力が有ります。
そのため、ロシアと違って初戦から総動員体制で、兵力と兵器を特攻させまくる可能性が。
無人兵器だけでなく、人海戦術を取るのに足る人数を中国は有するからです。
中台戦争は、ウクライナ・ロシア戦争を超えるWW3になると予想されています。
さて、来年は台湾総統選がありますね。
現在、2023年、12月、25日。
来年は……どうなっている事やら。




