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剣の世界に転生

作者: 嵐鳥夢花

死ぬ時は呆気ないものだった。

音もどんどん遠のいていく。

視界がよく分からない、真っ白に見える。

もう目を閉じてしまおう。

「#&&a@b#&&#」

ん?何か聞こえる?気のせいか。

「おgmdjaくdttさm」

やっぱり聞こえてくる。しかも女性の声だ。

「起きてください、ルシリカ様」

ん?ルシリカ?誰だ?


「ルシリカ様、そろそろ起きて下さい。

私が旦那様に叱られてしまいます。」

恐る恐る目を開けてみると、目の前にはピンク色の髪をした20代前半ぐらいの女性が立っていた。

俺が目を開けて、ホッとした表情をした女性はすぐ起きて着替えて、食堂に来てくださいね。と言い去って行った。

言われるままに着替えて、鏡を見て気が付いた。なぜそれまで気がつかなかったのだろうか。

それは、良く見た自分の容姿ではなかった。

そこには、3歳ぐらいの赤毛短髪の少年が立っていた。


これ俺か!?俺なのか!?と思いながら鏡に近づいてみた。

俺だ、動きをしてみたら俺だ。

そうこれは俺なのだ。

転生って生前聞いたことがあったが本当にあるとは思わなかった。

しかも、誰かの身体に入った感覚だろうか。

この元の主の記憶が少しだけ入ってくる感覚があった。少しこの身体に慣れようと思った。

鏡を見て色々していたら、先程の女性が戻ってきて、食堂に連れてかれた。

彼女は、メイドのアリナスと言うらしい。

俺が遅いせいで少し怒られたみたいで少し拗ねていた。


「遅いぞ、ルシリカ。そんなことでは、

剣上神にはなれないぞ。日頃から油断をするなと言っているだろう。」


剣上神とはなんだろうか。と思ったが元の主の記憶から剣上神の引き出しがあった。

剣上神とは、この世界で最も強い剣士のこと。

そして、現剣上神が目の前にいる父、

ルーマルアレクだ。


そう、俺は剣上神の息子に転生したのだ。


食事の後は、夜まで稽古だった。

父である剣上神に直々に稽古を付けてもらい、

その後近くにある父の弟子たちがいる道場に行き、そこでまた稽古を付けてもらう。


父は、教えるのも上手く自分が上手くなっている錯覚するぐらいだ。

でも、実際に成長もしていた。

俺は生前にも剣を振っていたことがあるからか覚えも早くそこそこ上手かった。

才能があると周りから言われた。

正直、嬉しかった。

だから、毎日稽古をした。

父からの稽古、道場での稽古。

逃げず休まずに稽古を続けた。


10歳になった時には、道場では1番強い剣士になっていた。

それを良く思わない人たちもいた。

が、全て剣で黙らせた。


俺もこんなに強くなれるとは思わなかった。

言われたことを毎日やるだけでこんなに。

いつか本当に俺も剣上神になれるんじゃないかと思えるぐらいに。

そして、ふと気が付いた。

どうやったら剣上神になれるのだろうかと。

父に聞いてみようと思い、稽古の休憩中に聞いてみた。


「父上、1つ質問があるのですが宜しいでしょうか?」

「ああ、良いぞ。なんだ?」

「剣上神にはどうやったらなれるのですか?」

と聞いた瞬間、少し殺気が走った気がした。

「そうだな、まあまだお前には早い。

その時が来たら教えてやる。今は鍛錬しろ。」

「その時とはいつでしょうか?」

「そうだな、剣上神の下には4人いるのは知ってるな?剣龍、剣亀、剣鶴、剣虎。俺の弟子になるがその4人を倒したら教えてやるよ」

と笑った。そんなの無理だと思うがなの笑いだと思った。


その6年後、剣龍、剣亀、剣鶴、剣虎を父の前で倒した。

4人を倒した時に周りから英雄が生まれるかもしれないや過去最強の剣士だ、とかちらほら聞こえてきた。


生前の記憶もあるのと、この身体が凄いのだ。

そんなことより約束の剣上神について聞こう。

そのためにこの6年間頑張ったのだから。


「父上、約束通り4人を倒しました。

剣上神になる方法を教えて下さい。」

その瞬間目の前に真剣を投げられ、構えろと言われた。

言われるがままに真剣を持ち、構えた。

次の瞬間、父が俺に向かって本気の殺気を放ち襲いかかってきた。

反応することができるが一太刀が重いし速い。

受け流すのがやっとだった。


「どうした!そんなもんなのか!!

剣上神になりたかったら俺を殺せ。

俺も父を殺し剣上神になったんだからな。

剣上神を奪いに来る者が息子であろうと殺す。」


待て待て、聞いただけだ、奪おうとか思っていない。

確かになれたらいいなと思っていたが、

殺し合いをするとは思っていやなかった。


「父上、やめてください。勘違いです。」

といっても聞こえていない。

完全に俺を敵として見ている。


はあ、まあいいや、本気でやって寸止めとかにしてやりますか。

と思った瞬間だった。


斬撃が飛んできた。

だが避けれると思ったが、一瞬で避けるのをやめた。避けることが出来なかった。

俺が避けてしまったら俺の後ろにいる母上に当たってしまうからだ。


マジかよ。


俺は真っ二つになった。


あ…またかよ……

生前は親友に斬られ

次は父上に斬られるのかよ。

やっと、やっと夢のステージに行けたと思ったのに………


その瞬間、母上が叫び声が響いた。


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