与えすぎに注意?
2022.8/2
補足を前回のあとがきにうつしました。
かわりに削除しようか迷った、詩みたいな短い話を
挿入しました。
イチャイチャ夫婦の朝のワンシーンてきなやつです。
なんでも与えすぎはダメなんだ。
感謝の言葉も愛の言葉も。
そしてキスも。
――キス待ち顔だなぁ
目が覚めて横を向けば、寝たフリをする妻の顔がある。
おはようのキス
いってらっしゃいのキス
もちろんその間にも目が合えば軽いキス
ただいまのキス
おやすみのキス
もちろん夜は深いキス
与えすぎたら
あるのが当たり前になるから
嬉しくなくなるんじゃないか?
少し減らそうか
そんなことを考えながら、妻の顔を眺めていると、妻が薄目を開けてこちらを見てから唇は尖らせた。
俺が動かないので怒ったのだろう。
俺は少しだけ悩んだが、彼女の尖らせた唇にそっと人差し指をのせる。求めているものではないとわかったのか、妻は首を横に振る。
――ったく、可愛いな
「うがいしてないよ」
妻がかすかに首をかたむけて
何か考えていたが、
俺の言葉の意味がわかったのか
目をパチクリとあけた。
「あ、朝から!?」
「たまには朝から」
軽いものを与えすぎるのと
回数は少ないけど全部重いものだったら
どちらがいいのだろう。
恥ずかしそうに俺の背中に腕をまわす妻を
それ以上の力で抱きしめ返してから
深いキスをする。
懸命に応える妻が愛しい。
そうだ。悩む必要はない。
全部与えよう。
足りなくなったら
それ以上のものを与えればいい。
見直しをしていなかったので
少し手直ししました。
コソッとさしかえましたが、
もしかしたら誰も気づかないかもしれませんね。
最終話もそのうち短編とさしかえようかと
考えていますが、早くても9月になると思います。
最近はくどくど書いてしまうので、
文字数が長くなりすぎないよう
書けるとよいのですが。




