お前誰だよ!?
あの後僕はご飯と林檎2つ使ってすりリンゴを作り、食べて、お風呂に入ってすぐに落ちる様に寝た。あの鳥さんずっと僕の後ろに付いてきたり、ぴったり引っ付いて離れませんな。暖かいから好きだけど。
翌日、普通に起きて昨日の鳥さん撫でようと手を伸ばしたら、
『なんか誰か居るんすけど? 』
バッとあの鳥が寝ていたであろう所を見てみると、なんという事でしょう。そこには黒髪の青年(因に半裸)が寝ているんですけどーーー!?!? 鳥さん何処行った!? もうパニックで可笑しくなっちゃう(既に可笑しいですので気にせずスルーしましょー(笑))
『てか、マジでこの人誰!? 髪とか綺麗だけども!? 顔とか整ってるとか美形かよコンチクショウ! じゃなくて、あー俺にどーしろってんだよー!!! 何!? 何なの!? 嫌がらせか何かですか!?!?』
もはやキャパオーバーです。もう一回寝よう。そうしよう。
「…」クイクイ
いつ起きていたのか、隣に寝ていた青年が僕の服の裾を引っ張ってきた。
「えーと、あのすみませんがどちら様でしょうか?」
と尋ねる。いや、だってねぇ? 俺は男性経験0なのだよ。
「…」
「ひょっとして喋れないんですか?」
「…」コクコク
あっちゃー、それじゃ何聞いても無理かぁ。
さて、本当これどうしたもんかな?
「とりあえずご飯作ってきますので、ちょっと離れてもらってもいいですか?」
そうさっきからこの人僕にしがみついて離れないんですよね(汗) 引き剥がすことが出来ないので僕は仕方なく、
「分かりました。離れなくてもいいですけど、僕の袖を掴んでいてください。そうすればいくらか動きやすいですよ?」
そう言って、頭を撫でた。すると、撫でられた手に頭を押し付けてもっと撫でてとグリグリしてきた。
『ん? この状況あの鳥さん撫でてた時と同じ…?』
そう脳裏に浮かんだから、目を見てみた。赤と黒の綺麗なオッドアイ。完全にあの鳥だろう。なら、喋れないのにも離れないのにも納得がいく。かといって、この状態であったか続けることも出来ない。途方に暮れてしまった。