冷静ってのはいいけど。
すごーく久しぶりですね笑
リアルで忙しいので、結構書くのが遅れました……すいません……。
では楽しんでね〜!
僕の手を出せる力いっぱいで捕まえたであろう妹──奈那がそこに居た。
奈那は青の布で包まれたお弁当を持っている左手を持ち上げ笑顔で言った。
だが、今は校門の劈くような音の正体と剣らしきものを持っている女の所まで行くべきだと判断し、
「奈那、ここで待っててちょっと行ってくる」
奈那は、分かったと言う代わりにコクと頷いた。
僕が戦えるかは分からない。いや、多分全く戦えないだろう。けど、僕にやれることは、死んだ仁志のためにも……何かを、何かやらなきゃいけないんだ。
それが、仁志への情けだと勘違いをしたかっただけかもしれない。
そんなことを考えながら小走りに校門へ近づく。
「あ、あの。な……なにしてるんですか? 」
とても堂々とできる場面じゃなかった。
剣を持っている女は、何かを悟ったように僕の方へ剣を向ける。
──なんだ、おれ殺されるのか?
あまりにも彼女からでる殺意のような形のないものを感じるため、足が震え少しづつ後ろへおののく。
「少年、動かない方がいいよ? 少年君の隣にいる子が少年君を撃っちゃうかもだよ」
女がそう言い終えた途端、目に見えてるか分からないほどの速さで黒い剣が、僕の右肩を掠める。
僕はサッと跪き、あどけない顔で僕を見る女の目を緩く見つめる。
喉から叫びが出そうなところを無駄な緊張感から無意識に蓋がされていた。
「少年君、君の肩に隠れていた……いや、立っていた子は、通り魔くんだよ。君が殺したくてたまらなかった」
その言葉に僕は驚きを隠せなかった。
今まで蓋をしていた緊張が一気に流れ落ち、仁志の顔が頭に流れた。
「ど、どういう意味か……お、しえてくれませんか」
「少年君。それを教えてもいいけど、その代わり私に付いてきてもらうよ。そこにいる妹君と一緒にね」
意味がわからない。
とりあえず、今の僕はただ通り魔という言葉に多感に反応してしまう体質だから、付いていくと軽く決めてしまった。
「分かりました。けど、奈那は置いていってください。よくは分かりませんが、奈那だけは絶対に危険な目に合わせたくないのです」
常に笑っているような顔が少しだけ引きつったように見えた。
「んー、まぁいいか。じゃあ少年君だけでいいよ。あ、そーだそーだ。少年君の名前はなんだい? 私の名前はマナミ。まなみんって呼んでいいよー」
「僕の名前は……爾です。マナミさん。よろしくお願いします」
やけに素直な振りをしているのは、素直な印象をあたえつけるため。
結局この女は情報源でしか無い。
やけな事を犯さず、冷静に必要な情報だけ抜き取る。
隣に通り魔がいたという事も、僕の左前に落ちているどう見ても人間の手の事も、全てこの女から知ればいい。
この時の僕は、凄く冷静だった。
後ろを振り返ると、奈那が魔法を使っているようであった。
「おにーちゃん。冷静なのは、いい事だよ」
いつになく真剣な目で、それでいてニコやかに僕に手を振りながら言った。
後で気づいたが、この冷静の源はきっと、奈那の魔法のものだったのだろう。
──────────────────
「愛梨さん。おにーちゃんとつきあってるのです? 」
奈那のおにーちゃんなので、当然誰にも渡しません!
とりあえず、さっき何か喋っていたので、きーてみます!
「へっ!? そ、そんなことないよ?! ……そりゃに、ににに! さっきは……振られちゃったんだ」
噛みましたね。何だか可愛いです。
なんと!おにーちゃんは告白されていたらしいです!
「そーなんですか。でも、あきらめないでください。おにーちゃんはきっと、いろいろあってことわったんです。おにーちゃんはいつどんなときでも、だれかをなかせるようなことはしません! 」
何故でしょうか奈那は愛梨さんの事を、気の毒だなって思いました。
いつもの奈那ならありえない事です。
「ありがとう。優しいね白夜くんの妹ちゃんは」
頭を撫で撫でされています。
何故か、頭の芯から心まで温まるような気がしました。
愛梨さん。どこかでお会いしましたか?
おつかれさまぁ!
最後伏線はっといた笑
あと、妹ものの新作書いているので、もしかしたら、もしかしたら、もしかしたら上げるかもです笑
感想や評価お願いします!はげみになるよー!
では次の魔ランで!!




