透明ってのはいいけど。
今回戦闘シーン各予定でしたが、時間の都合上次回に送りました。
今回短いのでサクサク見れるですよ笑
「面白いな、これ」
かなり前に貰った小説を読み終え、感嘆の声を上げる。
内容は、ミステリーもので、終始面白かった。
でも、何故あの人はこんなに面白い小説を色々な人に配っていたんだ。
「まぁ、いいか。今日愛莉に謝らないとな」
そう心に決め立ち上がる。
自分の部屋を出て、目の前にある奈那の部屋を開ける。
……………………!
「ちょ、おにいちゃん!! いまきがえてるんだけど! としごろのおんなのこのはだかをみるしゅみなんて、おにいちゃんへんたいだね!! 」
全体がピンクを基調とした部屋で、奈那は右端においやられたベッドの上で裸で服を持ち立っていた。
これがあれだ。"ラッキースケベ"in不可抗力
当然ここで僕がオーバーリアクションをしてしまうと奈那の体をみて興奮……焦っていると思われるので、直ぐにこのドアを閉じ、朝ごはんの支度にいくのが最善策と考える。
ここで、焦ってしまったら兄としての威厳が、プライドがっ!!
しかし、僕の体はいうことを聞かなかった。
奈那の滑らかな腹部の曲線に、ここから見ても膨らみが少ししかない胸、それに一番驚いたのは、髪型だ。僕が大好きなツインテール。
「あ、あのぉおにいちゃん? さすがにななもはずかしいよ? 」
「奈那、あと五分でいい。そのままでいてくれ」
「な、なんで? 」
「そりゃ、見たいからにきまって」
そう言いかけたのだが、どうやら奈那が魔法を使い、僕を吹き飛ばしたらしい。
いつの間にか、白い壁に背中を合わせていた。
──どうせなら、奈那の白い体と……
「でもまぁ、おにいちゃんげんきそうでよかったよ」
そんな声が聞こえたような気がした。
─────────────────
登校するのが嫌になるくらいに腰が痛い。
奈那に魔法で、直してもらおうと思ったのだが、朝からヘドロ呼ばわりだ。
しばらく歩いていると、校門まえに、愛莉が一人で立っていた。
──何してるんだ?
ここで無視して教室へ行くのも何なので、軽く挨拶をして昨日のことを謝ることにした。
胸だけじゃなく、体全体のスタイルもよく、水泳、陸上において彼女にこの学校ないでは勝てる者がいないほどだ。
そんな彼女にピッタリのあだ名がある。
水陸可憐美女。
そんな彼女が僕と親しくしてくれ、昨日は告白までされて、いや、言わせたという方がただしいだろうけど。
正直悪い気はしなかった。好きって言われた時も。
だから自分が情けなく気持ちが悪い。
重い感じの方がいいのか?それともラフな感じで……
結局その葛藤は愛莉の目の前まで続いたが、いつものように話すことにした。
「愛莉、おはよう」
少し驚いた顔のあとに、愛莉は笑って見せた。
「おはよ。白夜くん」
すごく優しい。心が広い。それでいて可愛い。運動神経もいい。
こんな完璧な子に好きって言われたんだ。俺のどこが……。
「あの、昨日のこと。ごめん。愛莉はなんにも悪くないのに」
「いいよ、もう。でも、ちゃんと聞かせて、あの返事」
もしかしたらと思っていたが悪い予感が的中し。
もちろん答えは、
「ごめん。やっぱり僕は愛莉のこと、友達としか思えないんだ」
学校の生徒がいつの間にか周りに集まっていた。
ほとんどの男子が僕の答えに生意気だなどと声を上げる。
──なんにも、知らないくせに。
────────────────
「騒がしいな。全員殺してやろうか」
周りから見れば透明な体の自分が独り言を言う。
この体になってから、空腹や痛みなどが感じられなくなった。
それに、あの日から殺意以外何も感じられなくなったのだ。
ただひたすらに人を殺す。しかし、血などを見たいわけではない。
ただ、幸せそうに笑う奴らを殺していく。
それだけだ。
「女と男。カップルか? 」
なんでもいい。ただただ殺すだけ。
この銃があれば、なんの痕跡も残さず人を殺すことが出来る。
銃自体は透明ではないが、どうやらこの透明になる魔法は触れたもの、正確には触れているものを透明にする魔法ならしいので、今現時点では銃は透明だ。
「さぁ、殺すぞぉぉぉお!! 」
「ねぇ、君。なぁにしてるの? 」
後ろで声がした。でも、これは私に対するものではないのは明確だ。
何しろとう……
「君だよ! 透明人間さぁん」
あ?いま、なんて
「君さぁ、連続通り魔君だよねぇ」
なんで、それを……
私は数日ぶりに恐怖を感じた。
この恐怖は私を知っていることに対してではない。
彼女の目に映る私を超える殺意が見えたような気がしたからだ。
「なぜ、私がみえるんだ」
いつしか冷静を取り戻していた。
「まぁ、こっちも普通じゃないんだよ。あんたと同じようにね。まぁ、隠さずに言うと、あんた殺しに来たのよ。ね? 大人しく死んでくれる? 」
「だまれぇ!おまえに何が分かる。お前に私の何が!! 」
「誰もあんたのこと理解しようとなんてしてないので。では、 エルクトラム!」
はい、正直奈那ちゃんの裸を細部まで想像した人挙手しなされ笑
次回こそ謎の女と通り魔が戦います。
初めての戦闘が、みつるじゃないのは……何故でしょうね。
あと、通り魔の言ってた男と女はみつると愛莉の事です。では次の魔ランで!!




