プロローグ
〜プロローグ〜
気分がいい。とても。
温泉と一緒に生涯をすごそう。それがいい。
先日の事だ、ついに僕にも彼女ができたのだ。
告白が成功したことに浮かれるのも温泉に水に浮かべられるのもとても心地いい。
「魔法、つかいてぇよ」
筋肉なんて付くはずない自分の腹を見つめる。
決して太っているわけではない自分の腹に言い聞かせる。
そっと空を見上げる。
「魔法つかいてぇな」
まばらにちらつく星たちをみて呟いた。
先日どうやら過去最高の平均気温が41度だったらしい。
地球温暖化は進むばっかりだ。けどどうやらこの季節の夜は寒いらしい。
こんなに温泉が気持ちいいのは彼女とこの温度のおかけだろう。そんなことを思いながら僕は呟く。
「魔法使いたいな、気分がいいし」
頭がふわふわする。これが俗に言うのぼせるってやつか。
なんて変な言い回しをしながら割とかっこ悪いことに気づいて苦笑した。
温泉を上がって脱衣所に向かう。
「ずいぶんのぼせたな」
三百円を入れたはずのロッカーへ向かう。
ここは虹彩認証機能つきのやつだ。
目を使うものだな。
淡いほぼ透明の青みがかった板に見つめる。
するとその最先端な青いそれとは裏腹に今にも朽ち果てそうな木のロッカーが軽く開く。
「あれ、三百円返ってこないよ……」
最先端と朽ちそうな木の四角形を見つめる。
まぁたった三百円くらい、と切り離してもいいのだが手持ちのお金が脅威の三十二円。
湯上りコーヒー牛乳を飲まなければ温泉に行った気がしないのだ。
とりあえずここの人に言いに行こう。
ふと横を見ると掃除をしている年寄りをみる。
前々から思っていたが、なぜ男湯の掃除はほとんど女の人なんだ、しかも絶対年寄り。
まぁこれが若い女の人であれば自分の理性を抑えきれなくなるだろうから年寄りであることに疑問はない。
濃いめの茶色を中心とした浴衣のようなもの着ている。
とりあえず、話しかけないと……。
ゆっくりと年寄りのおばあさんに近づく。
何故かとても緊張してる僕がいる。
「あの、ちょっといい……ですか? 」
おばあさんはこちらを向いて言う
「こっちもねぇ、だいぶ見慣れてるからいいのだけどね、服くらい来てからきなさんなよぉ」
……あ。
おばあさんだからといって全裸で話しかけるのはなんというか、あんまりよろしくはないようで。
「す、すいません……ちょっと待っててもらっていいですか? 」
白夜爾
高校二年の夏休み、最後の日。
いい思い出は、おばあさんに全裸を堂々と見せつけながら話しかけたこと。
でも、いままでとは違うとこがある!
「僕の、彼女……! 」
呟いてしまった自分を気持ち悪いとおもってしまった。
はぁ〜早く会いたいな……
そんなこんなで三百円を取り返し、コーヒー牛乳を飲み、家に帰る。
そんな夏休み習慣も、今日で終わり。
大したことでもない夏休みの終わり、それを望まないようにスマホの着信がなる。
スマホの画面を見て少し冷めた顔をしてみる。
「まぁ、そりゃぁそうだよな」
そこに映し出されていたマナミさんという人物。
顔はすごく整っていてる茶色い髪の女の人だ。
「もしもし」
こうして始まる僕の、最後の夏休み。
永遠とも言える長い長い一日が。
まだプロローグですが早くも詰まってます(><)
書くこと自体初めてで語彙力のなさとか出ちゃってるかもですが許してね(*゜▽゜)ノ
あと、評価もぜひお願いします!
評価は最新部の一番下にあるので良かったらしてください!