四話 転校生、神代雪
今回は短いです。
まあ、久しぶり更新するかと急いで書き上げたものですから。
それでは四話 転校生、神代雪をどうぞ!
「か、神代雪です」
突然現れた転校生。それは何処をどう見てもあの雪だ。しかも、神代と名乗っている。そして、雪がこっちを見つけ安心したように見つめてくる。それが原因で俺まで注目を集めていた。
だが、目を合わせるものはいない。こっちをちらちらと見て、ひそひそと隣のやつと話すだけ。それは、中学のときに見慣れた光景と同じだ。こういうときは気にしないのが一番だ。そう、関わらなければ・・・
「よろしくお願いします」
雪がそう言うと、今までこっちに向いていた視線がまた雪のほうに向いた。その視線に一瞬怯む雪をフォローするかのように先生が一言。
「日本に来たばかりだそうだからここのこといろいろ教えてやれよ」
日本に来たばかり。そういう設定なのか?これは雪が考えたのか?でも、どうやって学校に・・・
このことを知らなかった優は考え込む。だが、次の先生の言葉で理解する。それは
「見ての通り神代優と同じ名字だ。つまり、優の妹だ」
「・・・は?」
驚き声が出てしまったが他のやつも似たような感じだったので気づかれなかった。そんなことより妹?いつの間にそんな話になっていたんだ。おそらく、これは俺の両親が考えたことだろう。というか、協力無しでは出来ないからな。それにしても妹とは・・・でも同じ学年なのは何でだ?それに、雪は何歳なんだ?見た目は俺より年下、つまり中学生くらいなんだが・・・ん?また視線が集まった。しかも、信じられないという感じのが。
「うんうん、みんなもそう思うんだな。そう、妹は妹でも義理の妹。つまり、義妹だ。だからあんな暗いやつと似ていない。しかもこんな美少女と一つ屋根の下なんて・・・なんて羨ましいやつめ」
そんなに気になることか?と思ったが他のやつらは納得している。つまり、さっきの視線はホントかよ似てねぇ〜というものだったのだ。いや、それは少数か?だいたいは(主に男子)最後に呟いたことが理由だろう。現に、にらめつけるような視線を感じる。それにしてもこんなふうに見られるのは何ヶ月ぶりだろうか・・・
優は担任が言ったように暗いやつと見られている。だが、それは最も簡単な表現だろう。まるで、感情を出さないように、周りとはかかわりを持たぬように、孤立するようにいて、殻に閉じこもっている優の中身は誰にもわからないだろうからそう表現するしかないのだ。
「それじゃあ、席は・・・あの窓側の一番後ろの席だ。・・・まったく、学校でも近くなんて羨ましいやつだ」
はい、と返事をし雪は優の脇を通り席に着く。そこは担任が呟いたように優の近くの席。それも優の隣だ。
「あ、あの、優、さん・・・」
隣に座った雪は優に話しかけようとして声を出すが、その声は途中でしぼみ消えてしまった。なぜなら、優の今の雰囲気、家にいる時とは違って拒絶するような感じの態度のせいだ。
これに慣れてしまったのか雪に対しても出てしまっている、近づかせないようにするための壁みたいなものが。
「そういえば次は俺の担当だったな」
雪が席に着いたのを確認しSHRの続きを始めた担任が終わり間際にそういった。そして、
「進行状況も悪くないし・・・よし次の授業は転校生が早くこのクラスになじめるように何かするか」
おお、とクラスに歓喜が沸き起こる。
「決まりだな。よし、取って置きのを用意してやる!」
そう言って担任は出て行った。SHRを終わらせるのも忘れて。
そこまでのものとは何なのか、あの担任のことだから期待は出来ないが、雪がこのクラスに早く馴染めるのはいいことだろう。そう、いいことだ。
まるで自分に納得させるように心の中で言い聞かせる。そんな、優のことは気にせず、クラスのみんなは担任が出て行った瞬間に雪のところに集まり、いろいろと質問をし始めていた。
そんな中、一人だけ違った。自分の席で見ているのだ。囲まれている雪ではなく、また、その囲んでいるクラスメートたちでもなく、その隣で我関せずと外を眺めている優を・・・
短い。
つまらない。
読んでみて思ったこと。まあ、準備段階といいますか?イベントが起きる前の日常生活のような感じでした。
もっと、何かが起きれば・・・というよりもっと続きを書けばいいのですが、まあ、そこは考えがまとまっていないが故の結果ですね。
月一くらいになれるようにしていくよう更新していきますのでこれからも優をよろしく!