表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/8

二話 学校と補習とお弁当

 いやぁ〜、タイトル考えるのって大変ですね。こう毎回サブタイトルを書くときかなり考え込んでしまうんですよ。

 何かかっこいいものはないか・・・話にあっているものはないか・・・これでいいのか・・・

 それで結局適当なタイトルに・・・

 まあ、そんな作品ですが二話 学校と補習とお弁当をどうぞ。

 朝起きたら目の前に少女が!?知らない少女に戸惑いながらも訊くと、目の前の少女はあの雪だという。

 どうして雪が人間に?そのことは雪もわかっていないようだ。本当に不思議な現象だ。

 

 と今理解していることをまとめながら朝食をもぐもぐと食べる。あの後、驚きこたえられずにいた俺と突然変わってしまった雪の二人は話を切り出せずそのままの状態で居た。そして、そんな状況を察したのかタイミングよくお腹がなった。それで、朝食を食べようということで今に至る。

 そして、それはいつもと違っていた。そう、今食べている朝食は雪が用意してくれたのだ。いつ覚えたのか知らないが短時間でこれほどの物を作り上げた。本当に美味い!しかも、俺の好きな卵焼きまである。ほんと、完璧といっていいほどの出来だ。

 だが、そう思っていても口から出すことが出来なかった。恥ずかしいからか?それとも、慣れていないからだろうか・・・そんな考えから気をそらせるように朝食をがつがつと食べる。だが、気にしないようにしても、作ってもらったからには、まして、初めてのものなら必ずやってくるものでもある。

 

「・・・あのぅ、どうですか?」

 

 きた。少し心配そうにこっちを見て言う。そうだろう。もとは猫だったのだからちゃんと出来たか不安にもなるだろう。

 

「ああ、美味いよ」

 

 雪にそういった。なんだかそっけない返事に聞こえてくる。だが、心の中では違う。そう、今まで感じたことのない温かい感情が、まだ理解できぬ感情があった。

 そんな感情に慣れていない優はそれを無意識に隠してしまっている。

 だが、そんな優の言葉を聞いた雪はよかったと呟き微笑んでいる。どうして微笑んでいるのかわからないが、そんな雪を見てると温かい気持ちになる。ただそばにいるだけなのに・・・

 

 

 

 

 

 

 

 いつの間にか姿が変わってしまった。驚いた。こんなことが起きるなんて思ってもみなかったから・・・

 そんな私を見た優さんは服を渡してきた。そして、そのまま部屋を出て行った。服は見たことはあるが猫だったので着たことはない。でも、困らなかった。わかるのだ。猫だったはずなのに服の着方が、そして、服とはどういうものかまで、人としての知識があった。何故だかわからないが今までなかったものなのに違和感なくぱっと出てくる。

 そのことを考えながら部屋の扉を開ける。すると、ゴン!と音を立て何かが倒れてきた。それは優だった。

 

「ご、ごめんなさい!大丈夫ですか?」

 

 そう言って優の近くに寄る。

 ただ倒れただけなので外傷はない。怪我をしていなくてよかったと安心する。だが、優からの返答がない。なんだか、ぼーっとしているように何か見つめていた。また不安になり訊いてみると、何かごまかすように大丈夫と言って部屋の中に入っていった。

 中に入っていった優はこっちに振り向き、そして、『えっと・・・あのさ・・・君さ・・・誰?』と言って来た。

 それは、優なりに考えて出た言葉だろう。そう、冷たく聞こえる言い方だが本心は違うはず。でも、胸がズキッというふうに痛む。

 雪はその痛みを顔に出さぬように笑顔を作る。そして、そのまま話し始める。今の状況を、私が誰なのかを、私が知っていることをすべて。

 

 

 

 

 

 トントントンと音が鳴る。そう、まな板の音だ。今私は朝食を作っている。これも、同じだ。器具の使い方も食材も作り方もわかる。最初は不思議に思っていたが、もうそう感じなくなった。違和感がなく、当たり前になってしまったから・・・

 これのおかげで朝食が出来た。そして、食卓へ並べる。知識で知っていても、おいしく出来ているとわかっていてもこれがはじめて作った料理だ。不安だった。おいしく出来ているのだろうか?優さんの口に合うだろうか?

 ドキドキと優が一口食べるのをじっと見つめる。優は飲み込み二口目を入れている。そして、三、四・・・

 黙々と食べている優。食べてくれているのは嬉しい。でも、どうなのか気になり声をかける。

 

「・・・あのぅ、どうですか?」

 

「ああ、美味いよ」

 

 おいしいといってくれた。そう聞いたとたん嬉しくなった。

 

 

 

 

 

 

 

 朝食を食べ終わった優はいつものように学校へ行く準備する。

 

「今日は学校があるのですか?確か、今は冬休みのはずじゃ・・・」

 

 雪が訊いてくる。そう、今は冬休みだ。部活もしていない。それなのに行くのには理由がある。それは・・・

 

「補習だから」

 

 授業をサボっていたため補習という形で休みに学校に行かなければいけないのだ。まあ、進級の為だから仕方ない。それに、俺一人だけだからな。

 

「それじゃあ、行ってくる」

 

 そういって玄関の扉を開ける。

 

「いってらっしゃい」

 

 出ようとしたら後ろからそう声をかけられた。振り返ると雪が手を振っていた。いままでなかった見送りに驚く。そして

 

「ああ、いってきます」

 

 と、前を向き表情を隠しながらこたえた。

 

 いつもと違う気持ちを感じながら優は学校へ向かっていった。

 

 

 

 

 

 

 

 学校に着くと教室に向かった。補習は教室で行われる。まあ、俺しかいねぇからいいけど。

 

 ガラガラ

 

「やっときたのか・・・時間ぐらい守ったらどうだ?」

 

 教室に入ると先に来ていた教師があきれたようにそう言った。

 

「これだからコイツの担当は嫌だったんだ。俺に押し付けやがって・・・」

 

 なにやらつぶやいている。まあ、俺には関係ない。そのまま無視して席に着く。

 

「なんだその態度は?・・・まあいい。さっさとはじめるぞ!」

 

 こうして始まる補習。まあ、適当に受ければいいだろ。

 

「まずはこれだ」

 

 そう言って出されるのはプリント。それは厚さ数十センチの束。これは嫌がらせなのじゃないのかと思うくらいの枚数だ。

 

「お前にはこれで十分だろ」

 

 こんなに適当でいいのだろうか?そう思ったこともあるが、やったということが重要なのだ。だから、点さえ取れればいいのだろう。まあ、こっちもプリントをやるだけなので楽でいい。

 

 そうして数時間後・・・

 

「できました」

 

 そういってプリントの山に最後の一枚を乗せる。

 

「ん?もう出来たのか?どれどれ」

 

 教師はパラパラとプリントを見ていく。どうやら答えなんか気にしていないようだ。ただ書いてあるかどうか見てプリントをポンっと教卓に置いた。

 

「よし、今日はこれで終わり」

 

 そういって教室から出て行った。本当にどうでもいいようだ。俺も帰るかな。そう考えていると

 

「優さ〜ん!」

 

 と教室から出たところで声をかけられた。声のした方に振り向くとそこには

 

「雪!?どうしてここに?」

 

 家に居るはずの雪がいたのだ。

 

「あの・・・これ」

 

 雪はそう言って何かを見せてきた。何かを包んだものだ。

 

「・・・これは?」

 

「お弁当です」

 

「・・・ありがとな」

 

 そう言って受け取る。

 ちょうど昼の時間。お腹もすいている。

 

「よし・・・ちょっと来い」

 

 そういって、雪と手をとり引き連れるように歩き出す。

 廊下を進み、校舎の南側の階段を上る。三階、四階と通り過ぎ、物置と化している屋上の入り口となる踊り場にたどり着いた。立ち入り禁止と書いてあるが気にせず進む。

 だが、屋上は使われていないため鍵がかかっている。

 優はそのことを知っているのか扉に触れず、すぐ脇にある机をあさりだした。

 机からはお菓子や漫画本、それにビニールシートとたくさん出てきた。そして、じゃらっと音を立てわっかについた三、四本の鍵の束が出てきた。そう、ここの鍵である。屋上はサボるには最適な場所である。なのであらかじめ用意しておき、この机に隠していたのだ。

 優はその鍵で扉を開け、お菓子とビニールシートを持って、屋上へ出て行った。

 

「ここで食べていこうぜ!」

 

 そう言ってシートを広げその上に座る。そして、

 

「ほら、はやく食おうぜ!もうおなかペコペコなんだ」

 

 とたったままの雪にむかって言う。今までに見せたことのないくらいの笑顔で、久しぶりに感じた気持ちを抱いて・・・

 

 

 

 

 

 

 優が学校に行ってしまい独りになった雪。何もしないで椅子に座っている。そのままぼーっとしているのも暇で長く感じてしまう。

 

「そうだ!」

 

 何か思いついたのか、雪は突然そう言って立ち上がり、リビングから出て行く。そして向かったのは優の部屋だった。

 

「よし!綺麗にするぞぉ〜」

 

 そう、雪が思いついたのは掃除、いわゆる家事である。家事についての知識はある。なので、その通りにてきぱきとこなしていく。

 

 二時間後

 

「はぁ〜・・・」

 

 また椅子に座って溜め息をついていた。掃除も洗濯も終わり、昼の準備も終わったのだ。時間も十二時とちょうどいい。それなのに溜め息をついているのは優が居ないからだ。

 

「何時帰ってくるんだろう・・・」

 

 優が出かけていくときに聞き忘れてしまいわからない。

 このまま待っているべきなのだろうか?でも、せっかく作った昼食が・・・

 そんなふうに考え雪は一つの結論にたどり着いた。それは・・・

 

 

 

「ここが優さんの通っている学校・・・」

 

 そう呟きながら校舎を見上げる。そう、雪は今、優の通っている神代高校の昇降口の前に居るのだ。

 手にはなにやら包まれているものを持っている。雪が出した結論はお弁当であった。お弁当を作り、優に届けるというもの。

 だから雪はお弁当を持ってここに居るのだった。だがそんな雪に問題が発生していた。それは

 

「・・・優さんは、どこだろう・・・?」

 

 そう、肝心の優の居場所がわからないのだ。

 

「どうしよう・・・あっ!?」

 

 すると、困っている雪の前を女生徒が通りすぎっていった。どうやら、他にもここの学生がいるみたいだ。

 

「そうだ!あの人に聞いてみよう」

 

 雪はそう言ってさっきの女生徒を追いかけていった。

 

 

 

 

「ここかな?」

 

 雪は一つの教室にたどり着いた。さっきの女生徒の他にいろいろな人に会い、そして、聞いてここまで来たのだ。

 

「さっきの先生の話だとここなんだけど・・・あっ!居た」

 

 教室の中に優はいた。どうやら、まだ終わっていないようだ。ちょうど、先生がプリントをパラパラと見ていた。そして、教卓にそのプリントを置くと『よし、今日はこれで終わり』といって出てきた。

 優は帰る準備をしているようだ。どうやら終わったようだ。それなら

 

「優さ〜ん!」

 

 と教室から出てきた優に声をかける。すると、優はこっちを見て驚いた。

 そんな優にお弁当を見せると嬉しそうな感じで『・・・ありがとな』と照れながらいった。そして、ちょっと来い!といって手をつかんでそのまま走るように連れて行く。

 そしてたどり着いたのは屋上だった。そして、床にシートを敷き私に向かって『ここで食べていこうぜ!』と言って来た。それも、今まで見たこともない笑顔で。

 そんな優をみて私は『うん!』と言って優の隣に座った。優と同じく笑顔で。

 

 そんな二人はいつもより賑やかで楽しい昼の時間を過ごした。

 どうでしたか?今回の話も補習という部分がかなり適当に・・・これはあくまでも作り話です。現実ではこんなことはないと思いますので勘違いはせぬよう気をつけてください。

 そういえば気になったんですが、こう毎回前書きと後書きを書いてしまっているんですよね。これって、読者にとっては邪魔?

 前書きは警告やあらすじじゃないし、何か書いても話と関係ないからなくてもいいというか邪魔ではないのかと思いました。自分も他の作品を読んでいるとき飛ばしたりしていることが多々あり、この作品では、他より多いという・・・(毎回書いているんだもんな)

 結局のところどうなんでしょうか?

 意見しだいで変えていきたいと思います。あと、気に入ってもらえた人は今後ともよろしく!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

破棄所HP
http://hakidokoro.iinaa.net/

― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ