初、戦闘(バトル)
飯テロ注意・・・!
誤字・脱字があるかも
「・・・っ!」
真っ白な光が止み、瞼を開いた一刀。彼の目の前に広がっていたのは草原だった。
「うぅぅぅぅっ、着いたぁぁぁあああ!!」
両手を広げ、叫ぶ一刀。
「ここが『ソロガルド』か! ん〜っは! 工場とか科学的人工物が無いのか、空気がすっげぇ澄んでいやがる!」
そう言い、辺りを見回す。すると、かなり遠くの空に薄っすらと塔らしき影が見える。
「あれが『アズガルの塔』か・・・! 画面からでもあんなにデカかったモノが薄っすらとだけしか見えねぇ・・・どんだけ遠いんだよ」
また、辺りを見回す一刀。
「周りには魔物っぽいのが居ないし、もう一度ステータスとか技能をよく見るか」
一刀はその場に座り『オープン』と呟く。
名前:カズト・タケダ
年齢:17
性別:男
称号:手銃使い
Lv:1
HP(体力):30
MP(魔力量):80
STR(筋力):35
DEF(防御力):20
INT(賢さ):27
AGI(素早さ):40
適正魔力:無
技能:《解読の瞳》《魔物図鑑》
個人技能:手銃魔法
所持技能P:100
「ふむ、そろそろこの『技能P』を使いたいが、どうやってやるんだ? その辺をルリアから聞くのを忘れていたな・・・とりあえず適当に・・・おっ?」
一刀は適当にディスプレイをポチポチと押していると、手銃魔法の文字から新しいディスプレイが出てくる。そこには
【手銃魔法】
・技能説明
・技能P振り分け取得
「お、あった。この振り分け取得でいいのか?」
押してみると、さらにディスプレイが出てくる。
【技能振り分け取得】
・【弾丸属性追加:攻撃系】
・【弾丸属性追加:補助系】
「そういや、こんなのがあったな・・・とりあえず、攻撃かな・・・」
【弾丸属性追加:攻撃系】
・【火属性Ⅰ】10P
・【水属性Ⅰ】10P
・【風属性Ⅰ】10P
「ほぉ・・・こうやって技能Pを使うのか・・・とりあえず説明を見てみるか」
【火属性Ⅰ】
手銃魔法に火属性を追加する。
使用MP10
【水属性Ⅰ】
手銃魔法に水属性を追加する。
使用MP10
【風属性Ⅰ】
手銃魔法に風属性を追加する。
使用MP10
「弾に属性追加・・・普通の弾でも木偶を貫くのに、さらに属性が付くのか・・・ほとんどチートだな。・・・あまり技能Pを使うのもどうかと思うし、まずは【火属性Ⅰ】だけでいいか」
一刀は【火属性Ⅰ】タップすると。
【火属性Ⅰが追加されました】
と、表示される。
「・・・これでいいのか? 思ったより簡単だったな」
一刀は続いて【弾丸属性追加:補助系】をタップする。
【弾丸属性追加:補助系】
・【回復弾】90P
「ブッ! 高ッ⁉︎ あっぶねぇ・・・一気に攻撃を全部買わなくて良かったぜ・・・なんでこんな高ぇんだ?」
【回復弾】
手銃魔法の銃弾を回復弾に変える。
回復弾に撃たれた標的は完全に回復する。
使用MP30
「・・・・・・・・・あれ?」
一刀の頭では《完全治癒》!と叫ぶ神様が浮かんでいた。
「え・・・? あれと同じぐらいなの? ホントにチートじゃねぇか・・・!」
一刀はニヤニヤしながら【回復弾】タップする。
【回復弾が追加されました】
「よしっ、これぐらいでいいかな」
立ち上がる一刀。そこへ
『んもぉぉぉ〜〜〜』
と、牛のような鳴き声が聞こえる。一刀が見渡すと、50mぐらい先に赤と黒の牛が居た。
「おっ! 初魔物だ! 牛みたいだな〜。可愛いし、雑魚かな? いや、魔物じゃないのかもな」
『んもぉぉぉ〜〜〜』
「こっちに気づいた。ノロマだな〜」
のっそのっそと一刀にゆっくり近づく牛。すると。
『んもぉぉぉ・・・ぶもッ!!!』
「は・・・・・・?」
急に叫ぶ牛はバンッと音と共に弾丸のように一刀の目の前に飛んできた。
「なっ-----にぃぃいいいい⁉︎ って、おぉ?」
それを一刀は紙一重で躱し、すぐに自分の身体能力が前の世界にいた頃より数段上がっている事に気づいた。
「こっちに来た事で、身体能力が上がったのか・・・! だったら!」
『ぶもぉぉぉ!!!』
またもや、弾丸のように飛んでくる牛。一刀はそれを避けずに立ち向かう。そして、飛んでくる牛の頭に両手を掛け。
「どっ---せぇぇぇぇいぃぃッ!!!」
飛んでくる牛の勢いを利用し、投げ飛ばした。
『ぶもっ⁉︎ ぶもぉぉぉ〜〜〜⁉︎』
と、情けなく2.30mぐらい飛んでいく牛。
「おっしゃあ! おいゴラ牛ッ! 驚かせてくれた礼だ! てめぇが最初の餌食だぁ!」
一刀は構え、そして叫ぶ。
「いくぜ! 《手銃魔法:火》ぁぁぁッ!!!」
バンッと銃声と共に一刀の指から放たれる弾丸。それは立ち上がろうとした牛の眉間に命中すると。
『ぶ、ぶもぉぉぉッ⁉︎』
着弾と共に弾丸は野球玉ぐらいの火の玉に膨れ上がり、牛の頭を吹き飛ばした。
「うぉ・・・しゃあぁぁぁ!!! 初戦闘勝利だぜ!」
一刀が喜んでいると、てれれてってってーと聞き覚えのある音が頭に響く。すると、一刀の目の前にディスプレイが現れた。
【Lvアップ! 1→6】
HP(体力):30→90
MP(魔力量):80→120
STR(筋力):35→80
DEF(防御力):20→50
INT(賢さ):27→60
AGI(素早さ):40→85
所持技能P:0→30
「・・・上がりすぎだろ・・・」
と、呟く一刀。
「あ、そういやこの牛ってなんつー名前なんだろ・・・?」
一刀はルリアに貰った《魔物図鑑》の技能を使う。そこには。
【突進牛】ランクB
『見た目からは想像もつかないくらい気性が荒く。敵を確認すると凄まじい速度で突進してくるため。初心者はまず、見かけたら逃げる事だけを考えること』
「・・・ワァオ。《手銃魔法》を持っていなかったら死んでいたかもな・・・」
ゾッとする一刀は、突進牛の説明に続きがある事に気付く。
『また、その肉は美味く。ギルドでは新鮮なほど高く引き取ってくれる」
振り返り、突進牛を見つめる一刀。《手銃魔法》で傷付けた場所からは空腹を刺激するような香りが漂ってくる。
「うん。食べなきゃ失礼だな。さてと・・・」
そう言う一刀はマジックバックから色々取り出す。
「・・・まずは血抜きを・・・サイズはこのくらいかな・・・味付けは・・・よし、出来た!」
一刀の目の前にはキャンプやBBQなどで使う折り畳みテーブルがあり、その上には突進牛の肉を調理したステーキらしき料理が置いてある。量はざっと1kgはありそうだ。
「んじゃ、いただきます!」
ナイフとフォークを手に取り、ステーキを切り分ける。肉は柔らかく、まるで豆腐のようだ。
一刀はそれをゆっくり口に運ぶ。
「んお!」
と、声を漏らす一刀。肉は舌の上で蕩け、味付けは塩コショウだけのシンプルだけなのに、肉汁からはステーキソースのような味がしみていた。
「うっまッ⁉︎ こんな肉食べた事がねぇ!」
ものの数分で平らげる一刀。ちらりと横を見ると、まだまだ量がある突進牛がある。
「・・・こんなにデカイんだし、あと二、三人前食べても無くなりそうもないな。残ってもマジックバックがあるし」
一刀はまた調理し始めた・・・
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