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異世界転移権

この物語はフィクションです(大切)


誤字・脱字があるかも

「待て待て、ウェイトウェイト。ちょっと落ち着けよ」

「私は十分落ち着いてますよ、一刀さん」

「い、異世界への転移権? 異世界って、あの異世界か? 剣と魔法の世界とか、精霊を使役して戦ったりする世界とか、怪しい薬を飲まされて、見た目は子供なのに頭脳は大人な探偵の世界とかの異世界か⁉︎」

「ホントに落ち着いて下さい⁉︎ 最後のは異世界ではありませんよ!」


よほど動揺しているのか、一刀は冷静さを失い、頭に浮かんだ言葉を口走っている。


「一刀さん。まずは深呼吸です。そう、ゆっくりですよ。どうです、落ち着けましたか?」


ルリアに言われ、深呼吸し、落ち着きを取り戻す一刀。


「あ、あぁ・・・落ち着いた。うん、落ち着いた」

「いきなり驚かせて申し訳ありません。ですが、これは夢でも、幻覚でもありません。現実です。一刀さんには本当に異世界への転移権が当選されました」

「マジかよ・・・でも、何で俺なんだ? まさか、クジとかで決めているのか?」

「クジと訊かれれば、否定は出来ません。ですが、それに似た感じで決めさせていただきました」

「・・・当選基準とかあるのか?」

「はい、候補に上がるのは『今の人生に興味を無くした。もしくは人生に絶望した』若者が選ばれます」


その言葉を聞き、一刀は目を少し見開く


「・・・それは何でだ?」

「簡単です。若い方には死んでもらっては困るんですよ。でも、人生に興味を無くした人に人生を楽しんでいただくには、その人生では多分不可能です。だから、新しい人生、異世界への転移権をお渡ししています」

「新しい人生・・・か」

「はい、私は今の一刀さんの状況を把握しています。勝手に知ってしまっている事は謝罪します。ですが、一刀さんはまだ若いです。どうか異世界への転移権を受けっとってはもらえないでしょうか?」


一刀は目を閉じ、少し考え、ルリアに質問する。


「質問をしてもいいか?」

「私が答えられる事であれば、何なりと」

「・・・異世界へ行って、またこの世界へ帰ってくる事は可能なのか?」


そう聞くと、ルリアは顔を歪め答える。


「・・・いいえ。異世界へは完全に片道切符となります」

「・・・そうか」

「で、ですが! 一刀さんがちゃんと異世界で生きていける道具と技能(スキル)を用意させていただきます!」


一刀が興味を無くしたと思ったのか、ルリアは必死に説明する。


「技能?」

「は、はい! 技能とは、人が生まれ持つ魔力を消費し、現実に具現化させる技。ほら、ゲームとかでもありませんか? ホ○ミとかメ○とかルー○とか」

「何で知ってんの? まぁ、言うなれば魔法か・・・」

「はい! ですが、一刀さんにお渡しするのは、ただの技能ではありませんよ!」

「ん?」


一刀が興味を持ち始めたのを察すると、ルリアは通販番組の司会者の様に喋り出す。


「今回、一刀さんにプレゼントする技能は普通の人では身に付ける事が出来ない技能なのです! その名も『個人技能(ユニークスキル)!』」


ババン!と効果音が付きそうな勢いで喋るルリア。


「個人技能とは! その人、個人でしか覚えられない特別な技能の事。個人技能はその人の性格が主に取得し、例えば、攻撃ばかりの猪突猛進な方なら『筋力強化』の継続時間が長くなる個人技能が手に入ったり。逆の性格な方なら『忍耐力強化』の継続時間が長くなります。このように個人技能は人の数だけ多種多様に有り、個人を強くします。これが、普通の技能とは違う点です」

「ふむ、だったら。普通の技能はどうやったら手に入るんだ?」

「あ、それはスキルポイントを使って取得します」

「スキルポイント? そんな簡単に手に入るのか?」

「んー。やはり簡単かどうかはその人次第です。それに、技能はスキルポイントさえ有れば、誰だって取得出来ます。私が先ほど使った《完全治癒(パーフェクトヒール)》あれも技能の部類に入ります」

「本当にゲームみたいな世界だな・・・」


一刀がニヤリと笑うのを見て、ルリアはさらに売り込みをする。


「さらにさらに! まだ道具が付いてきますよ!」

「そうだったな。で、どんな道具が手に入るんだ?」

「それはですね・・・」


ルリアはそういうと、肩からぶら下げていた鞄に手をかざす。


「あ! ありました!」


そういうと、ルリアの鞄からは似たような大きさの肩下げ鞄が出てくる。


「それは?」

「これは『マジックバック』という道具で、人の魔力でどんなに大きい物でも、何個でも入る万能鞄です!」

「魔力でって、この世界には魔力は無いだろう? 何で使えているんだ?」

「いえ、この世界にも魔力はあります。ただ、使い方を知らないだけです。確か、キ○ストという方は魔力の使い方が分かっていらっしゃいましたね。あとは、呪いとかも魔力を使用し、発動出来るモノですね」

「マジか⁉︎ キ○ストって魔力使えたのか⁉︎」


それならあんだけ信仰者が居ても不思議じゃねーなと、考える一刀。


「魔力でって事は、魔力の量によってはいる数が違うのか?」

「察しがいいですね。まさにその通りです。大きさには制限はありませんが、数にだけ制限があります。魔力量が多ければ多いほど、沢山入ります。あと、生物は無理です」

「なるほどな」


そして、また考え込む一刀。それをルリアはドキドキしながら見ている。


「・・・少し、考える時間をくれないか? やっぱり片道切符ってのが気にかかる」

「は、はい。分かりました。考える時間はどれくらい入ります?」

「二週間・・・いや、一週間くれ。一週間後に必ず答えを出す」

「分かりました。では、一刀さん。一週間後にまたここで」


と言い。ルリアは立ち上がり、手を突き出すと、現れた時のような光が溢れ出す。


「あ、それと一刀さん!」

「ん? 何だ?」

「ごはん、ちゃんと食べて下さいよ! 体にも悪いですから」

「・・・あ、ああ、分かった」

「約束ですよー!」


そう言い放つと、ルリアは光の中へ消えていった。


「・・・ふぅ」


道場には一刀だけになる。ふと、外を見ると真っ暗になっていた。


「晩飯、何食おうかな」


呟くと一刀は道場を出た。


次回も一週間以内に出したいです! それはそうと、もうすぐポ○モンの発売日だねー

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