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金と塔の説明とリナリアのステータス

新年明けましておめでとうございます!


昨年は年末までに出せなくてすいませんでした!

今年は『失踪せずに更新し続ける』を抱負に頑張って行きますので、これからもよろしくお願いいたしますm(_ _)m


誤字・脱字があるかも

盗賊のアジトを出て、リナリアが案内する街を目指し歩いて一時間が経過した。


「そういやリナリア。街までどれぐらい歩くんだ?」

「そうですわね。天候や思わぬハプニングにもよりますけど、大体一日ぐらいで着きますわよ」

「そうか。もう四日ぐらい野宿だから、早く宿屋とかのベッドでゆっくり眠りたいぜ・・・」

「四日ですの・・・? そういえば、見たところカズトは人族のようですけど、いったいどこの国の出身ですの?」

「・・・・・・・・・」


(しまった・・・その事を考えてなかった。適当に誤魔化しても、また聞かれたら答えなきゃならないし。こうなりゃ・・・」


「あー実はガキの頃からじいちゃんばあちゃんと山奥で暮らしててさ、住んでいた国の名前も分からなくてさ」

「そうでしたの・・・では、何で旅を?」

「じいちゃんもばあちゃんも寿命で逝っちまってよ。一人で山奥で暮らしてもつまらないだけだし、それなら旅でもしてみようかなって」

「ッ⁉︎ す、すいませんですの! 私ったら聞いてはいけない事を・・・」

「いや、もう気にしちゃいないし平気だ。それよりさ」


一刀は懐から先ほど盗賊から貰った(恐喝)この世界の通貨が入った袋だ。


「金の価値が分からないんだ。教えてくれないか?」

「ええ、分かりましたわ。では、中身を確認しますわね」


二人は木を背に座り、袋の中身を出した。

中からは金色のコインが一枚、銀色のコインが八枚、銅のコインが20枚、石のコインが50枚ほどが入っていた。


「こんなに・・・!」

「多いのか?」

「はい・・・一般の方が一日に稼げるのはこちらのこちらの銅貨が3〜4枚程度ですわ。ギルドの依頼で仕事をしていて、こちらの銀貨が1〜2枚ですわ。こちらの金貨一枚は大体一家族が一ヶ月暮らしていける金額になりますの。こちらの石貨(いしか)は平均五枚が一人分の食事代になりますわ。さらに、金貨の上にこの袋には有りませんが、白金(しろきん)貨というほとんど手に入らないモノもありますわ」

「おいおい、マジでか。あの盗賊共どんだけ溜め込んでんだよ・・・」


(リナリアの説明からすると石貨は日本円で一枚百円だな。だとすると、銅貨が千円、銀貨が一万円、金貨が十万円。そして、ここには無いが白金貨が百万円になるのか・・・いきなり金持ちだな、俺)


「どうしましたの?」

「い、いや。いきなり凄ぇ大金持っちまったなぁって考えててさ」

「ふふっ、街に着きましたらスラれないように気をつけることですわね」

「あぁ、そうするよ。それより、もう昼時だなぁ・・・」

「あっ、それでしたら。私がお昼をごちそうしますわ!」

「お、リナリアは料理出来るのか」

「ええ! 料理は私の自慢出来る特技の一つですの!」

「ほぉ、そこまで言い切るんだったら期待させてもらうぜ」

「はい! ここではなんですから。川のある場所まで移動しますわ」

「わかった」


二人はすぐに川を見つけ、リナリアが料理を作れるスペースへと移動した。


「そういや、リナリアはどうやって調理するんだ? 調理道具を持ってるようには見えないんだが」

「フッフッフッ、気付きましたわね。これをご覧になりますの!」


リナリアは肩にぶら下げていた鞄を突き出す。

そこから今から調理する為の道具がどんどん出てきた。


「この鞄はマジックバックと言いますの!」

「知ってるけど」

「なんと! この鞄は使用した人のMPの量によってなんでも・・・って、なんて言いましたの」

「知ってるけど。つか、持ってる。ほら」


一刀も肩にぶら下げていた鞄をリナリアに見せる。


「ほ、本当にマジックバックですの?」

「あぁ、ちょっとその鍋貸して」

「は、はい。どうぞ」

「・・・ほれ」


リナリアから大きさからして半寸胴鍋だろう鍋を受け取り、マジックバックに入れる。


「ッ⁉︎ ほ、本当にマジックバックでしたの⁉︎」

「だから言っただろ、マジックバックだって」

「か、カズトはこれを何処で?」

「これは・・・じいちゃんから貰ってさ、昔手に入れたらしいんだ」

「そうでしたの・・・」

「リナリアは?」

「私は一年程前に『アズガルの塔』に挑戦した時に手に入りまして。あ、カズトはアズガルの塔は知っておりますの?」

「あぁ、それはじいちゃん達から教えてもらっててさ。つか、あの塔って誰でも挑戦出来るのか?」

「ええ。確かに誰でも挑戦する権利がありますけど、それには参加資格が要りますの」

「参加資格?」

「はい」


リナリアから教えてもらったアズガルの塔への参加資格は以下の二つ。


①:必ず成人している事

②:ギルドへ登録している冒険者である事


「成人・・・か。何歳から成人なんだ?」

「その事も分からないんですの?」

「まぁな」

「成人として認められる年齢は15歳からですわ」

「15歳か・・・(低いな。やっぱり異世界だからか)」

「今なにか言いましたの?」

「いや、何でもない」

「そういえば、カズトは今おいくつですの?」

「俺か? 今年で17歳だ」

「ふふっ、でしたら私より年上ですね」

「つーことは、リナリアは16か?」

「はい、この通りですの。《公開》!」


リナリアは黄色のステータスカードを取り出し、惜しげも無く自分のステータスを見せる。



名前:リナリア・アシュター

年齢:16

性別:女

種族:獣人族《猫人》

称号:ギルドランクC


Lv:18

HP(体力):240

MP(魔力量):300

STR(筋力):210

DEF(防御力):180

INT(賢さ):160

AGI(素早さ):220


適正魔力:光


スキル:獣魔法(ビーストマジック):光


個人(ユニーク)スキル:



「年齢に嘘は無いな・・・ん?」


一刀はある部分に注目する。


「・・・・・・(チラッ)」

「どうしましたの?」

「・・・・・・(ゴシゴシ)」

「な、何ですの?」

「・・・お前、獣人族なの・・・?」

「あら? そういえば言ってませんでしたわね」


そう言いながらリナリアは帽子を取る。そこには元の世界ではまず、見ることの出来ないモノホンの猫耳が生えていた。


「・・・・・・」

「ど、どうしましたの?」

「あの、リナリアさん」

「な、何ですの? というか、何で敬語ですの?」

「その猫耳触らせていただけませんか?」

「え・・・えぇえええぇぇぇッ⁈ か、カズト⁈ 意味が分かって言っているんですの⁈」


リナリアは顔を真っ赤に染め一刀に問う。一刀の頭の上に居たアルも「何言ってんの⁈ 何言ってんの⁈」と言っているばかりに一刀の額をぺしっ!ぺしっ!と叩いている。


「意味ぐらい分かっている(触るの)。なぁ、駄目か?」

「い、いきなりそんなッ・・・///」


(こんなに大胆な方でしたの・・・でも、カズトなら・・・」


「し、仕方ないですわねッ! 言っておきますわ! カズトだからですわ! カズトだからですのよ!」

「あぁ、分かってるって、ありがとな」

「うぅ・・・そんな澄ましたように簡単に・・・」

「じゃあ、良いか?」

「や、優しくお願いしますわ・・・!」


一刀はゆっくりとリナリアの猫耳に手を伸ばす。そして。


「んッ・・・」

「おぉ・・・!」


猫耳の触り心地は良く。暖かくモフモフして、決してあの猫耳カチューシャのような偽物とは違う感触だった。


「・・・・(フニフニ)」

「んッ・・・か、カズト?」

「・・・(フニフニフニフニ)」

「ひぅッ・・・ちょ、か、カズトッ⁉︎」

「・・・(フニフニフニフニフニ!」

「ひぁッ!・・・か、カズト! さ、触り過ぎですわ!」

「はっ!、す、すまん。なんかずっと触っていたい感触だったもんでつい・・・」

「も、もうッ・・・少しは遠慮してほしいですわ」

「悪い悪い。さて、そろそろ飯にしようぜ」

「切り替えが早いですわ・・・カズトは食べられない物とかはあるんですの?」

「いや、特に無いな」

「でしたら、私が持っている食材を使いますわね」

「あ、俺のも使ってくれるか」

「カズトも何か食材を?」

「あぁ、これなんだが・・・っしょと」


一刀はマジックバックから初日に狩ってからずっと食べ続けている『突進牛』を取り出す。


「こいつ何だけどさ、四日ほど前に倒してからずっと食べてて飽きちゃって違う味で食べたいんだけどって、リナリア?」


一刀が取り出した突進牛を見て固まったリナリア。すると。


「と、ととと突進牛ですのッ⁉︎」

「あ、あぁ、そうだけど。それが?」

「それがって貴方! 突進牛がどれほどの価値が有るのか分かってらっしゃらないんですのッ⁈」

「まぁ、肉が美味いってことしか・・・そんなに良いの? こいつ」

「この突進牛一頭でおいくらだと思ってますのッ⁉︎ 白金貨1枚ですのよ! 金貨だと10枚ですわ!」

「そんなにか⁉︎ ・・・あと六匹も居るんだけど・・・」

「ろ、六匹⁉︎ 貴方・・・本当に何者ですの・・・」

「まぁ、それは後に置いておこう。で、こいつを調理出来るか?」

「したことはありませんが・・・普通のお肉と一緒ならばやってみますわ」

「なら頼む」


リナリアはマジックバックから多数の調理道具や見たことも無い調味料を取り出すと早速調理に掛かる。料理が特技と言うだけがあって手際は良く、迷うこと無く料理を完成させていく。


「出来ましたわよ!」

「おぉ・・・!」


即席テーブルの上に料理が並べられた。食欲を刺激するソースのかかった突進牛のステーキに、見た目からしてサニーレタスのような野菜のサラダだ。


「じゃあ早速・・・!」

「はい!」

「「いただきます!」」

「きゅっ!」


一刀が最初に手を伸ばしたのは突進牛のステーキだ。ナイフとフォークで切り分け、口に運ぶ。すると。


「美味ッ!」


塩コショウだけでも十分だった突進牛のお肉に、さらにリナリアの特製ソースだろうモノで突進牛のお肉の味が深まり、飽きていたがどんどん口に運んでいく一刀。リナリアを見てみると。


「美味しいですわ・・・!」


顔をほっこりさせ、ステーキを味わっていた。


「私、カズトに出会えて良かったですの・・・」

「俺もだ。ホントに美味いぞ」

「ありがとうございますわ。ん? ふふっ、アルちゃんにも気に入っていただけましたわね」


一刀もアルを見てみると、ガッついているとは言わないが、一心不乱にステーキを食べる兎の姿が。


「アルミラージュって雑食だったんだなって昨日初めて知った」

「魔物のほとんどが雑食ですわ。野菜や木の実などしか食べないのは家畜ぐらいなモノですわ」

「へぇ・・・これは何て野菜なんだ?」

「そちらは『サニレタ』という野菜ですの。サラダには一般的にサニレタを使ったモノが多いですわ」

「名前がベタだな・・・」

「何か言いました?」

「いや、何でも」


こんな会話をしながら二人は食事を済ませる。


「ごちそうさん! いやぁ〜美味かったあ」

「お粗末さまですわ。喜んでいただけて何よりですの」

「きゅ〜・・・」

「アルちゃんも満足でした?」

「きゅッ!」

「『よくやった!』って言ってるみたいだな」

「良かったですわ」

「さて、飯も済ませたことだし。片付けたら出発だ!」

「はいですの!」

「きゅッ!」






次回の更新は出来次第出して行きます。


出来れば一週間以内に出したい・・・

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