幕開け
どうしても書きたかった二作品目です!(一作品目はまだ終わっていない)
誤字・脱字があるかも
武田一刀は人生に興味を無くした。
一刀の家、武田家は代々警察官の歴があり。祖父は警察署長官、祖母は警察官では無かったが、祖父を支えていた。父と母も警察官であったが、母は一刀を産んで間も無く亡くなっていた。体が衰弱していたという。
父は母が亡くなってから、祖父母に止められながらも仕事に明け暮れ、ついには一刀が幼い頃過労死してしまう。
祖父母は残された一刀を思い、両親の代わりに愛情を込め育ててくれた。一刀は幼い頃から祖父にさまざまな武術を学び、警察署長のコネを使いは警察官の拳銃訓練を受け、狙撃の技術を上げていた。
だが、祖父も若くはなく。一刀が15歳の時、寿命で亡くなってしまう。葬式では祖父の仕事関係者から慰めの言葉を受けたが、一刀は寂しくは無かった。まだ、祖母が居たからだ。
だか、そんな祖母も一週間前に寿命で亡くなってしまった。祖母の葬式が終わり、一刀に養子の話が持ち上がった。
話を上げて来たのは祖父の親友だった。その人には一刀より一つ上の孫娘がおり。二人は幼い頃よりずっと一緒に居た仲だからこそ、祖父の親友は一刀に養子を持ちかけた。
だけど一刀は断った。祖父母と一緒に暮らした家を出たくはなく。祖父の親友もその孫娘も説得したが、一刀は一向に考えを変えなかった。
それが一週間前の話である。
「・・・・・・・・・」
一刀は一週間何も飲み食いしていないのか、やつれていた。顔は土気色をし、今にでも死んでしまいそうな様子だった。そこに『ブブッ、ブブッ』とスマホがバイブする。
「・・・・・・・・・」
充電器にさしたまま一週間放置したスマホに目線を向けてみると、一刀に養子を持ちかけた家の孫娘・『東堂椿』からの着信だった。
バイブは10分間続き、やっと止まったかと思えば、次は連絡アプリからのメッセージ通知が届く。内容は『辛いのはよく分かっている。だが、一刀の声が聞きたいんだ。頼む、電話に出てくれ』となっている
(辛くは無いが、今は人と話すのが面倒なんだよな・・・)
と、一刀は思いながらも。一刀は椿に『ごめん。今は無理』と素っ気ないメッセージを送り、部屋を出た。
栄養失調か一刀はフラフラと千鳥足になりながら、家から繋がっている道場に入る。道場の壁にもたれながら一刀は祖父母との思い出を振り返る。厳しくも自分を強く逞しく鍛え上げてくれた祖父。優しく一生懸命母の代わりをしてくれた祖母。そんな事を考えていると一刀の眼からは涙が溢れる。
(・・・はは。何やってんだろうな俺は・・・)
そう考えながら膝を抱える一刀。もうこんな思いをしながら生きていくならいっそ・・・。
と、考えると突如、道場の中心が光り輝く。
「な、何だ⁉︎」
と、腕で光を遮りながら中心を見ると、僅かながら人影が見える
(ちっ! 派手な不法進入者か⁉︎ だったら・・・!)
と、一刀は光に向かい道場の床を蹴り走る。先ほどまでの千鳥足はどこ行ったのか。
すると、光が止み、声が聞こえる。
「武田一刀さん! おめでとうございます!」
女だった。しかも、とびきりの美人。
「この度、武田一刀さんは我々異世界協会の決定により、貴方にはひゃあぁぁぁぁ⁉︎」
一刀に説明をしていたのだろう、ニコニコと営業スマイルで話、いざ、本人を確認しようとすると、眼前には回し蹴りを放つ一刀だった。美人は叫びを上げ、倒れながら回避を行う。
「な、なななな何をするんですか! 何を!」
「黙れ不法侵入者。今は違うとはいえ、この家は元警察署長官の自宅。そんな家にあんな派手な登場とはいい度胸してんじゃねぇか。あぁ?」
明らかにヤのつく人顔で不法侵入美人に圧をかける一刀。
「い、いえいえ違うんですよ! 私はただの不法侵入者じゃありません!」
「ほぉ、不法侵入は認めるんだな」
「そ、それは・・・確かに勝手に入っちゃいましたからね。はぁ・・・」
ため息をつき、美人は話しだす。
「私の名前はルリア。貴方達から言うと”神”になります」
「・・・・・・はぁ?」
次回の更新は一週間以内に出したい・・・