第9話 南の街で
連投すみません
南に引きずること30分。町が見えてきた。
「うわーしんきろーとか言うものが見えるよ……?」
どがっ
「こ、今度こそ本当の町なんだから黙りなさい!!」
そもそも準備もなしで砂漠に飛び出したのが馬鹿だった。いや、無茶だ。
でも昔、ここを何度も通ったから、分かる。こんどこそ間違いない……?
汗だくになって歩き、更に20分経過。
「うわあ……本当に町だ! 僕達助かったんだ! 良かった!」
「遭難したみたいなこと言うなよ……」
ということで井戸で水を飲む。やっぱり水は命。無茶しないように少しは気をつけたほうがいいな、これからは……。
「ところで、ここってどこなの?」
「説明面倒だし、どこでもいいじゃない?」
「どこにいるかわかんないって怖いよ……」
「このヘタレが―――――――!!!!」
仕方ない。説明してやろう。ここは広大な砂漠の中にある町、トルフィノ。ここのオアシスから湧く水には傷を速く治す力がある。小さい頃、あたしたちは何度も頭からぶっかけられた記憶が……まぁこんな感じ。
「ごくっごくっ……ぷはぁ……ところでリースさん、僕、お腹すいたよー」
どがっばぎっずごずごどっかーん
……とりあえず布袋の中を漁る。あの変な村に行く前に稼いだお金が少し残ってる。どこか宿で一晩泊まれるくらいはある。良かった……
「よし今日はここの宿に泊まるわよ!」
「えー、ここボロボロだよ……あっちのほうがきれいだよー」
どすっどかどかずどーん
金銭感覚あるのか、こいつ……?
ということで引きずって部屋へ。
………………………。
言葉にできない。毛布なしで砂漠の夜乗り切るなんてありえない。屋根と壁と床があればいいじゃないってどこの誰の台詞よ?!
そういうわけですることもなくゴロゴロして(わめくジルを殴りながら)気がついたら日が暮れてしまいましたとさ。
ってそれ困るから!
夕食ー! やっときたー! ジルがやっと黙ったー! パンを下さった全ての人々と神に今なら感謝できる気がするようなしないような!
ということで、食堂でいーてぃんぐ。狭いのはもう気にならないお客さんも三十路のおっさんとあたし達だけ。幸せ……。
……がきっ
いきなり金属音がした。何よ? せっかくいい気分だったのに。雰囲気ぶち壊しじゃない! ぶちのめしてやるわ!
って鍵がかかってる……!
「ジル、ナイフない? この鍵なんとかしなさいよ!」
ジルは鍵穴にナイフを入れた。でも回らない……
「リースさん、ドアを突き破れないの?」
ごんっ。
リュートは部屋に置いてきてしまった。素手ではそんなに強い力がでない。その証拠にジルはゲンコツ食らってもたったままでいる。
どうしよう……どうしよう……
「そうか。ドアを壊せばいいのか」
突然おっさんが呟いた。次の瞬間
「でりゃぁ――――――――――!!!!」
ばんっ。
ドアはあっけなく壊れた。このおっさん、強い……
とりあえず3人で食堂を出た。
ちょっと文体がぶれ過ぎかな?
りれーだからねぇ…………
暇を見つけて直していく予定