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番外編 5 中

喫茶店


カラ-ン、カラ-ン…


「いらっしゃいませ-」


客を迎えるカッパ


「ん?新入りさん?」


「ええ、バイトでして」

「ご注文をどうぞ」


「じゃ、コ-ヒ-」

「いつもの」


「い、「いつもの」ですか…」


「砂糖2つで味は薄味」

「でしょう?」


「そうそう!流石、解ってるね!!」


「お客さん、新入りはお客さんの普段を知らないので」

「出来れば「いつもの」はご遠慮いただきます」


「そりゃ悪かったね」

「じゃ、砂糖2つで薄味」


「畏まりました!!」


カウンタ-内でコ-ヒ-を淹れるカッパ


「いや-、可愛い子が入ったね」

「この店で従業員が3人になるとは!!」


「正確には4人ですけど」


「アハハハハ!忘れてた!!」


「まぁ、あのバカは働いてないだけですから」

「従業員に数えなくても良いですよ」


「そりゃ、そうか!!」

「で?その「バカ」と金田は?」


「金田は買い物、メタルは付き添いです」

「従業員が増えたので余裕も出てきました」


「そりゃ良かったね-」


「熱い!!」


コ-ヒ-を零すカッパ


「まぁ、御覧の有様ですが」


「アハハハハ!ドジぐらいが丁度良いよ」


爆笑する客


「それ目的のお客様も増えてきましたが」


「そうみたいだね」


店の中には異趣味な客達


「うおおおお!!」


(コレは後々、使えるな…)


コレが喫茶店イベントのキッカケである


「さて、お客様」

「コ-ヒ-の用意が出来ました」


「おお!ありがとう」


「ですから、伏せてください」


「は?」


ガタァン!!


「痛ッ…!?」


客をカウンタ-に押しつけるガルス

それと同時に数人の黒ス-ツの男が立ち上がる


ダダダダダダダダダダ!!


「伏せろ!カッパ!!」


「えぇ!?」


店の中で乱射される銃


カチン、カチン…


「…弾切れか」


バタン!!


店の中から出て行く男


「…何だったんだ?」


「まだ起き上がらないでください、お客様」

「皆さん!大丈夫ですか!?」


「…」


静まる店の中


(無理もないか…)


「何…?今の…」


膝を突き怯えるカッパ


「気にしなくて良い」

「売り上げをねたんだ同業者の仕業だろう」


「それだけで…?」


「そうだろうな」

(…目的はカッパか)


ため息をつくガルス


「さて、お客様」

「お詫びにコ-ヒ-を無料にします」

「お1人様、一杯限りですが」


「よっしゃ!!」

「コ-ヒ-、1つ!!」


「俺も!!」


「俺も!!」


次々に注文されるコ-ヒ-


「カッパ!注文が入ったぞ」


「あ、はい!!」

「コ-ヒ-ですね!!」


注文を取っていくカッパ


キュッキュッキュッ…


静かに皿とコップを拭くガルス

しかし、その目は鋭く光っている


(手練れの犯行…)

(カッパが珍しくて狙っただけの雑魚組織の犯行じゃないな…)


「どうしたんですか?ガルス」


「ん?ああ、考え事」

「それよりコ-ヒ-、早くしろ」


「あ、はい!!」


「…さて、どう修理するか」

「考え物だな」


カラ-ン、カラ-ン…


「ただいま」

「って!何だ!?コレ!!」


帰って来た金田とメタル


「少し、な」

「荷物は置いておいてくれ」


「お、おう…」


「…後で話がある」


「…解った」



閉店後


喫茶店、2階


ガルスの部屋


「…ガルス、説明してくれ」

「お前が「売り上げ」のためと言って助けたカッパだが…」

「本当は違うな?」


「…流石だな、金田」


「ど、どういう事だよ!?」


「言葉遣い」


「あ…」

「どういう事よ!?」


「カッパ、お前を保護する事は依頼されていた」


「!?」


「…そう言うことか」


ため息をつく金田


「「カッパを保護する事」…、それが受けていた依頼」

「基本、1つの依頼を受けたら別の依頼は受けられない」

「だから依頼が来なかった…、いや、来させなかった」


「…そうだ」

「金欠になると金田が釣りをするのは、いつもの事だ」

「「海に逃がした彼女を保護して欲しい」、それが依頼内容」

「だから金欠を装って釣りをした」

「運良く、カッパが釣れたのはありがたかったな」


「…どうして俺達に黙ってたんだ?」


ガルスを睨むメタル


「俺1人でも達成できる依頼だった」

「依頼主の目的は「カッパの保護」と「カッパを狙う組織の壊滅」だ」


「…強いのか?」


「いや、弱いはずだった」

「しかし、先刻の犯行は雑魚組織が出来る犯行じゃない」

「無駄な死人を出さず、目的達成が無理だと判断したら即退散」

「確実に手練れの犯行だ」


「…どうするんだ?」


「カッパ、今から言う計画に付き合ってくれ」


「…嫌よ」


「何?」


「私、保護される覚えなんてないし、そんな危険も犯したくないわ」

「付き合わせるのなら、その依頼主が依頼した理由を教えて」


「…良いだろう」

「ただし、金田とメタルは出て行け」


「何で!?」


「メタルなら他に漏らしかねない」

「金田はメタルの見張りだ」


「…へいへい」


渋々、部屋を出て行くメタルと金田


「さて、話してやろう」


「…お願い」


読んでいただきありがとうございました

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