50:はじめての選挙活動!(まだ0さいだよ~!)
「ウタ様ァアアアアアアアッッッ!!!!!! アンタ様こそフェミニストの鑑ですぅううッッッ!!!!!!」
「えっ(えっ)」
ある日の午後、うちにフェミニストがやってきた。
「あッ申し遅れました!!!!! わたくし、増民党の加茂チズルと申しますぅ!!!」
と名乗ってきたのは着物姿のはんなり美女だった。
なのに声はめっちゃデカい。
「ごめんなさいねぇえええええーーーーッッッ!!!!!! 有権者がお耳の悪いご老人ばかりですからッ、宣伝してたら声がデカくなってしましたァアアアーーーーッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! でもおかげで党首になれました」
それはすごいなッ!?
「……あの、いきなり何なんですか? わたくしのウタに何の用事で?」
なお、当然ながら俺を抱いて玄関に出たミズホは警戒気味だ。
まぁいきなり政党の党首さん来たらそうなるよな。
「何だか知りませんが、もしうちの子に何か悪さでもしようとしたら……!」
包丁を取り出すミズホ。
だがチズルさんとやらはまったく恐れず、逆に、
「その母性ッ、素晴らしいわッッッ!!!!!!!!」
「「えっ(えっ)」」
ミズホの手をむんずっと掴んで振り始めた。
「なんて息子想いなママさんなんでしょうッ!!! だからウタ様もこんなにかしこく強くご立派になられたんですねぇ~~~ッッッ!!!!!」
「あッ、あらあらまぁまぁっ! そんなにむしゅこを褒めたって卵子しか出ませんよぉっ!」
俺を褒められてミズホは一気にでれでれになった!
「クレハッ、休憩中悪いけどお客様よ! お茶出しなさいお茶ッ!」
「な、なんです奥様? ってなんか足元にテカテカしたのが落ちてるんですけど」
「卵子よ」
「きっっしょ!!!」
あとで掃除するの私なんですよッ!? と怒りながら使用人のクレハさんはお茶を汲みに行った。
大変っすねぇ~……。
「それでチズルさんだったかしら。ウタに何か用事でも?」
「はいッッッ!!!!! 実はわたくしッ、ウタ様に日本の未来を見出しましてッッッ!」
に、日本の未来!?
「わたくしの党は男女平等を掲げています。されど政界は呪術界とほぼニコイチの仲。ゆえに女性の権利などを謳ったところで鼻で笑われるだけですよ」
ふむふむ。まぁ前世と違って『妖魔との戦闘』が身近にある世界だしな。
腕力はもちろん、呪力も強いっていう男のほうが自然と優遇されるわな。
「それに政権を獲ったとして、『女性だから』という理由で能力の乏しい者を上位ポストにねじ込んで何になりましょう。そんなことをしても国を衰退させるだけです」
そりゃたしかに。
そのへん難しいよな男女平等って。
「ゆえにわたくしは悩んでいました。女性の地位を向上させたい、されど平均的に能力の劣る女性を要職に増やしたら歪みが出る。そんなジレンマに……!」
ですがその時ッ、と。
チズルさんは俺を指さして叫んだ。
「『呪術人妻会』を率いるウタ様ッッッ!!!!! アナタがたの、“能力が高くとも性格最悪な男性たちを雌にしてわからせる”というやり方!!! これこそフェミニズムの目指すべき極致だと気づいたんですよォオオオオオーーーーーーーー!!!!!!!」
「ええええええええええ!?(ええええええええ!?)」
それでいいのかフェミニズムの極致!?
「それなら悪い男性が減って女性が要職に増えて、しかも政権の能力値が下がることもない! まさに真理ですよッ! ですよねミズホさん!?」
「深いわね……」
深いか!?
「みじゅほ、きのうしょうがい!(ミズホ、こいつ言ってることおかしいぞ! あとそもそも性転換祭りしてるのは俺の意思じゃなくてユキネママ様とキリカさんなんだが!?)」
「あらウタ様ってばなんだか不満顔? うーん、先に接触したユキネママは『理想の男性であるウタ様なら絶対に賛同してくださいますっ♡』と言ってたんですが」
「まんせええええええ!!!(うおおおお賛同しましたあああああああ!!!)」
だからキンタマちぎらないでくれユキネママ様ッ!
「わぁやっぱりご理解いただけてたんですねッ!!! ではウタ様、我ら増民党が政権を獲るためにッ! 総理大臣となって日本を変える第一歩としてッ!!!!」
党首のチズルさんは俺の手を取ると、
「最有力の総民党。その党首にして『退魔七家』のトップである男に、カチコミを掛けに行きましょうッッッ!!!!!!!」
・今回のわかりやすいまとめ
フェミニストと出会った主人公。
母が卵子を出す中で、うるさい人はキンタマ潰して糞男性を美少女にする総理を目指し、選挙事務所を襲撃することになった。
@新作始めました!(↓女性向けの令嬢モノです!)
https://ncode.syosetu.com/n1538in/
『極悪令嬢の勘違い救国記 ~奴隷買ったら氷の王子様だった……~』
面白いのでタマある人も読んでください!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
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