42:はじめての襲撃!(おら~!)
40話で出てきた『知識マウントおじさんの妖魔』。
こちら見た目を『白衣の鬼』と表記しましたが、『白衣のロバ耳男』と改稿いたしました。
白衣=知の象徴。
ロバ耳=禁忌の情報を拡散してしまった“王様の耳はロバの耳”のメタファーです。
ちなみに今は白衣のロバ耳美少女になってます。
あぐねすたきおん(知的~)
集団強制性転換手術があった末、俺たちは埼玉県東部の大屋敷前に来ていた。
お城みたいにデカい屋敷だ。
入口の門も見上げるほどに大きいな。
「ここですよウタ様。この屋敷こそ『退魔七家』が一角、尊宝家の総本山です」
と解説してくれる聖帝ユキネママ様。
百鬼夜行から金玉二百個奪った女傑だ。
「支配領地は埼玉東部一帯。首都である東京とほど近いため、ベッドタウンとして非常に栄えている地です」
そう語る彼女に続き、メイドのイラガが門を睨みながら口を開く。
「フン。ゆえに尊宝家の財力は絶大だ。我が四条家も南部を収める名家だったが、上納金の多寡ではまるで違う。昔から忌々しい家だったよ」
「“我が四条家”?」
「ひぇッ!? い、いえご主人様のモノですぅ……!」
一言でユキネママ様に屈してしまう元旦那。
もうこいつ完全に尻に敷かれてるな~。
がんばれー。
「っ、貴様赤ガキッ! いま憐みの目で私を見ただろうッ!? そもそも貴様のせいで私はこんなことにだなぁッ!」
「黙れ玉無し。ウタ様に吠えるな」
「くぅぅぅん……!?」
とイラガを一言で涙目にさせつつ、ユキネママ様は懐からスマホを取り出した。
「さて。今回『呪術人妻会』に助けを求めてきたのは尊宝家の若奥様です。『顔を合わせられずすみません』とメールを送ってくれました」
ほうほう。
ユキネママ様の時とは違い、顔合わせもなしか。
「この方、尊宝キリカ様は有名な方です。幼いころから『肉体再生』の天才と呼ばれ、高難易度の他者治療に欠損部位の再生まで出来るそうで。さらに、新たな臓器の創造まで出来るとか」
なぬ。臓器の創造ってのは流石の俺もできないぞ……!?
「まさに天才。『肉体再生』の腕だけなら、ウタ様を凌ぐ使い手でしょう。……ですがいいことばかりではありません。それゆえにキリカ様が小さな頃から各名家は彼女を取り合い、無理やりに襲われかけたり誘拐されかけたこともあったとか。“孕ませれば夫になれるだろう”という理屈でね」
……ほう。
「そうして最終的に、尊宝家の嫁になったわけです。ただ彼女は『肉体再生』の名手……それゆえに家の者たちはキリカ様の治癒を前提に滅茶苦茶なペースで妖魔討伐任務を受け続けて荒稼ぎ。そのたびにキリカ様は限界まで呪力消費を強いられ、さらに」
これは内々の情報ですが、と。
ユキネママ様は前置きして、
「……近年では、彼女に臓器をいくつも作らせ、違法に販売しているとか。もう完全に尊宝家はキリカ様を金稼ぎの道具としているのですよ」
ほう、ほう。
「というわけで家に監禁状態であり、彼女を不憫に思った女中さんを通してやりとりしていたわけですよ」
そう話し終えると、ユキネママ様は「ねぇウタ様」と問いかけてきた。
「そんな真似をする尊宝家が目の前にあるわけですが、さてどうしますウタ様? まずは話し合いでもしますか?」
おいおいママ様、何言ってるんだよ。
そんなの決まってるだろ。
「にんてんどうほうむぶ(ぶっ潰してやるよ)」
俺は巨大門に右手を向けると、全力の呪力を滾らせた。
そして、
「『いほうどうじん』だうんろーど。“しりゃびしみにょる”(『獣身呪法』疑似発動。モデル“白鯨”)」
掲げた腕を数十メートルの鯨に変化。
それを振り下ろして門を砕くと、屋敷のほうから「何事だ!?」「襲撃者か!」といくつもの声が響いてきた。
さぁて。
「そんぽじゃぱぁ……!(闘ろうぜ、尊宝家)」
ユキネママ様「屋敷には十人以上の術師たちが。つまりタマはニ十個以上!」
イラガ「人をタマで数えるのはどうかと!?(とんでもない女を生み出してしまった~~~~!)」
・ルート解放ッ、奇跡のイラガ改心ルート!!!!!【条件:奥さんの金玉潰し無双を主人公が許可する】
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