2:はじめての没落!(えぇ~!?)
つぼみ(処女作って嘘つきました……)
「びぎゅもたぁ~(どうしてこうなったぁ~)」
転生してから数日経った。
どうやら俺は現代日本“っぽい”世界に生まれ変わったらしい。
ちなみに今生の名前は『ウタ』という。
なんか映画でヒロインとして人気出そうだ。
「ちゅーこしゃぁ……(つーかさぁ……)」
「どうされたのですかウタ様? おしめですか?」
上手く喋れず奇声を発する俺に、和服メイドさんが駆け寄ってきた。
ここ『大文字』家はお金持ちらしい。
まぁそれだけならいいんだが、
「ふむ、“呪詛”を受けてないか念のため診断しますね。――『溌』」
メイドさんがこちらに触れながら何か唱えると、謎の熱エネルギーが俺の全身を駆け巡った。
「きょうせいそうさ~!?(相変わらずなんじゃこりゃ~!?)」
「『呪力感知』に引っかかる点はなし、と。失礼いたしました」
メイドさんが手を離すと熱が消えた。
……どうやら今のが『呪力』と呼ばれるエネルギーらしい。
レントゲンみたいに俺に自分の呪力を流し、他の悪い呪力が流れてないか調べたようだ。
「るしあ(呪いか)」
呪いの力。略して呪力。
この世界の人間が大なり小なり持っている謎エネルギーらしい。
そしてコレを一定量以上持っている者は『呪術師』になり、『妖魔』なる存在から人々を守る責務を負うんだと。
「そんぽじゃぱぁ……(とんでもねぇなぁ。見たことないけど妖魔ってなんだよ、絶対ろくでもないだろ?)」
「ふむ、ウタ様は本当にお強い子ですね。普通の新生児ならば、他者の呪力が流れる異物感に泣いてしまうものですが。きっと強い呪術師になれますよ」
「いかんのい!(いや呪術師なんてならねーよ!?)」
思い出すのは、車に撥ねられた時の衝撃と痛みだ。
「ぱわはらたいしょく! しゃちょぉのむひゅこ!(死の感覚を知ってる俺だぞ! バケモノと戦いたいわけあるか!)」
「ウタ様やる気いっぱいですね」
ちげーよッ!
「てっていこうせん……(よし、こうなったら決めた。期待してくれる両親には悪いが、俺は絶対に呪術師なんてならないぞ)」
生まれたときに父も言ってたが、この家は呪術師の名家らしい。
俺はその跡取りとして期待されているようだ。
「かれはじゃい(すまんが俺にその気はない。両親には悪いが、俺は一般人にならせてもらうぞ)」
言葉がわかるようになり次第、修行を始めると言っていた。
まずは幼少期にしか伸びないという呪力を発達させ、その後は『呪法』とやらの修練をさせるとか。
「わたみ(子供に修行させるとかブラックすぎるだろ。で、戦えるようになったら妖魔と殺し合いってか? 嫌すぎるだろ)」
死ぬような思いは二度と御免だ。
悪いがその修行とやら、うまくサボらせてもらうぞ。
「ぎょうむていしめいれい(それで呪力カスのまま幼少期を過ぎれば、流石の両親も諦めてくれるだろ)」
いや本当に悪いと思う。
特にあの父親、俺にめっちゃ期待をしてたみたいだからな。
絶対に失望させてしまうだろう。
「しゃざいかいけん……(すまんな親父さん。どうやら母さんはかなり若いようだし、さっさと次の子を作ってくれ。俺はアンタらを失望させちまうぶん、家事やマッサージをしたり勉強して良い会社入ったりで、全力で親孝行するからさ)」
呪術師にはなれないけど、孝行息子にはなるから――と。
そう誓っていた時だ。
不意にばたばたと足音がするや、玄関のほうから誰かが入ってきた。
そして。
「急報ですッ! ご当主様が、妖魔に襲われて亡くなりましたーーーーーーッ!」
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