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07 ゾンビビス

 猿三郎たちは園内をダダダッと走り続ける!


 なぜ走るのか?


 理由なんて特にないが、とりあえず走らせていた方がカッコいいので走らせる!


「なんか警備がゆるくなっとる気がするけんなぁ!」


「そういやそうだな。いつもいるチンパンたちがおらん…てっきり戦闘になると思ってたが」


「ウヒヒ。きっと“PH”タイムだっぺ」


「なんじゃ? PHって言うんは?」


「カーッ! なんも知らんっぺな! PHちゅーうたら、“(P)ライベート・(H)ッチ”に決まってるべさ!」


「…知ってたけ? ゴリッポ?」


「…知らん。初めて聞いた」


「どうしようもねぇ! どうしようもねぇ! H.ロリゴスロリの“エイチ”も、“エッチなロリゴスロリ”だべさ! オラが考えたこの言葉を知らんとは情けねぇ!」


「「そんなもん知るか!」」


 こんな価値のない、わけ解らんやり取りをしつつ、3匹はワクワク動物園の監視棟付近にまでやって来た!


 もちろん手下チンパンは出てきた!


 そりゃボスがやられようと、手下くらいは警備している!


 しかーし、猿三郎の【疾風怒濤波】に蹴散らされ、ゴリッポの白濁汁の沼に沈み、ベンザーの“乳首自動引っ張り機(左右交互式)”によって落とされる!


 協力し合う、この3匹に、もはや敵などなかったのであーーる!



「ここが監視棟だっぺ! きっと島と外界を行き来する方法が隠されてるはずだべよ!」


 やり慣れた風に、ベンザーは小枝を取り出してピッキングを試みる。


「ベンザーさんよ。そんな技術をどこで身につけたんだ?」


「決まってるべ。深夜の真っ暗な中、娘っ子の股ん中さぁ、オラは手探りで…」


「いや、もういい。…聞くんじゃなかった」


 ゴリッポは、ベンザーがニヤニヤ笑いながら鍵穴をほじくってるのを見て吐き気を覚える。

 

 カチン!


「お! イッた! …間違えたっぺ! 開いたべさ。御開帳だべ! 油断さするな! ここには敵がわんさか…」


「解っとるわい! ワシが蹴散らすけん! さっさと開けたれ!」 

 

 ベンザーがコクリと頷き、猿三郎とゴリッポが構え、勢い良く扉を開く!


「ッ! …なに?」


 猿三郎の両肩が脱力し、ゴリッポのイキり立っていたリーゼントがへニャンと垂れ下がる。


「これは…ワシの見物に来ていたガキ共じゃないけ?」


 そう。扉を開けた先には、子供たちが集まって泣いていたのだ。


 猿三郎をからかっていた時の生意気な態度は嘘のように消え、今では小さな肩を震わせて泣いている。


「あ、あなたがたは…」


 憔悴しきった青白い顔で、鼻眼鏡のゆるふわ系巨乳美女が顔を上げた。


 3匹の“オス”がムクムクと何か盛り上がる気配があったが、まあ、本当に男ってヤツはどうしようもないものである。


 普通の作者ならこんなこと書いても致し方ないので飛ばすことだろう。


 しかし、この作品は正直な作風をウリにしているので飛ばさない!


 敢えて言おう! ムクムクとしているのだ!


「オメェ、確か先生じゃったけんな」


「ええ。華川はなかわ サクラと申します」


「サクラ先生ー」


「大丈夫よ。大丈夫」


 サクラは、さめざめと泣く子供たちの頭を撫でる。


「観光客だべか。しかし、こげなところで何を…」


 ベンザーは周囲を見回す。彼も初めて入ったわけであるが、どうやらそれはロビーの様だった。


 ここは監視塔の1階に当たる部分であるが、外界からやって来た者が一時的に待機できる様になっているらしい。

 小汚い糞便や死体だらけの園内とは違い、清掃が行き届いており、ロングベンチや自販機、接客カウンターなどもあり、明らかに来客向けに造られていた。


「…ここで帰りの船を待っていたのです。ですが、受付にも誰もいなく…それに…」


 サクラの言う通り、接客カウンターには誰もいない。

 その奥側の休憩室も覗き見るが、そこで従業員がちちくりあっている様な気配もなかった。


「それに?」


「その椅子の奥を見て下さい…」


 サクラは目を伏せて、苦し気な顔をした。


 猿三郎は言われた通り、ヒョイと顔を出して椅子の奥を見やる。


「こ、これは!」


 そこには死体が転がっていた!


 やっぱりここにも死体はあったのだ!


 眼の左眼内眼角から出血し、脳髄をぶちまけている死体だ!


 それは髭の生えた人間の中年男性の死体であった!


「まさかオメェが殺したんけ!?」


「まさかです! そんなことしません! 恐ろしいこと言わないで下さい! 私たちが来た時にはもう…」


「こ、これは一体、誰なんじゃ?」


「……私たちを乗せて来てくれた船長さんです」


「エッ!?」


 そういえば、なんだか海賊みたいな格好をしている。

 猿三郎はてっきり宇宙海賊か何かのコスプレだとばかり思っていた。


「…しかし、この傷。まるで鳥のクチバシにでも突かれたような痕だぜ」


 ゴリッポの何気ない一言は、まさに正鵠を射ていた!


 これが探偵物作品だったらおまんまの食い上げである!


 そう! 賢明なる読者諸君はもうお気づきであろう!


 何を隠そう、このコスプレ船長も、雉四郎の愛人のひとりだったのであーる!

 

 そして、前話の如く、ロリゴスロリと同じような末路を遂げたのであーーった!!


「そんなわけあってたまるかい! ゴリッポ! オマエは頭が悪いけん! ここは黙っとくんじゃい!」


「お、おう。確かに…そうだぜ」


 悲劇! まさに悲劇!! まさしく悲劇!!!


 こうやって小さな声の正しい意見というものは、往々にして潰されてしまうのが世の常であーーる!


「こういう時は、ドクター・ベンザー! 知恵者の出番じゃ! 頭がイイ奴の話を聞くべきじゃい!」


 猿三郎が振り返ると、ベンザーはまるでムンクの叫びのような顔をしていた。


「ど、どうしたんじゃ?!」


「こ、これは…見たことがあるだ!」

 

 ベンザーは牛乳瓶の底をガチャリと上げ、遺体をクンカクンカし始める。


「そうじゃ! “ゾンビビスウイルス”だっぺ!」


「「ゾンビビスウイルス!?」」


 猿三郎とゴリッポが驚いた顔をする。


「な、なんじゃ…そのゾンビビスウイルスちゅうのは!?」


「カーッ! なんも知らんな、このエテ公は!

 ええか! こういう密室、特に隔離された孤島で発生する“ゾンビビス”になるウイルスだっぺ!

 オラが知る限りだと、警察署とか病院とか大型ショッピングモールで主に発生するだぁ!」


「そのゾンビビスってのがよく解らんが…」


「カーッ! なんも知らんな、このゴリ公は!

 脳味噌にビス打ち込んだ“フランなんとかシュタイン”みたいに、生きる屍になって、共食いする恐怖のエロティック・グロ・性欲モンスターに変わってしまうんだっぺ!

 あ! ヤバいぞ! これは感染して広がるだったちゃわいな! 口を覆え!! なんなら呼吸も止めるださァァァ!!」


 ベンザーは懐から茶染みのついた布切れを取り出して、猿三郎やサクラ、子供たちにも配る。


「クサッ! なんじゃこりゃ!」 


「クサくても我慢せいや! ゾンビビスになるよかマシだっぺ!」


 そう急かされ、異臭に耐えながら布切れで皆は口元を覆う。


 さてはて、この布切れは何なのか!?


 ベンザー愛用の下着のお古(未洗濯)だったりするのだが、皆様の精神衛生上の部分を考慮し、ここでは敢えてスルーすることにしよう!!


「本当にゾンビビスなんてものが…」


「あいや! 脳味噌が出とる! 間違いねぇ! ゾンビビスは脳味噌が大好物で、ストローみてぇな口でチュルチュル吸うだ! “チュパカッパ”とも呼ばれてるだァ!

 これはゾンビビスの初の犠牲者だっぺ! お、お終いだべ!! この園はお終いだっぺーよ!!」


 錯乱して大騒ぎするベンザーに、周囲もその雰囲気に呑まれて、深刻な雰囲気に包まれていく。当然、子供たちもさらなる恐怖に泣き出す。


「お、落ち着いて!」


「もちつけ!? これがモチついてらいれるかぁってぇんだァァァ!!」


 そして付け加えておくが、オランウータンの握力は推定200〜300キロほどある(ベンザーはオランウータンではないが)!


 握力推定400〜500キロあるゴリッポならば抑えこめるかもだが、人間の女性や子供たちからすれば、指先ひとつでダウンしてきそうなほどの畜生である!


 その畜生が取り乱して大暴れしていて怖くないはずがない!


 とどのつまり、サクラや子供たちはゾンビビスではなく、取り乱してトチ狂うベンザーに怯えていたのであーーる!!


 さて、賢明なる読者諸君はもうお解りのことだろうが、ゾンビビスウイルスなどというものなど存在しないし、ましてやゾンビビスなんて性欲モンスターもいない!!


 映画やゲー厶の知識がごっちゃになった、これはベンザーの単なる妄想に過ぎないのであーーる!!


 悲劇! まさに悲劇!! まさしく悲劇!!!


 人々がパニックに陥る悪い例!


 コントロールできない群衆心理!


 インフルエンサーによる扇動!


 安々と陰謀論に陥る、情報リテラシーの低さ!


 人並み以上の知識があると思い込んだ、一部の自称“頭が良い人”に振り回されてしまう、現代社会の哀しい有様がまさにここで展開しつつあるのであーーった!!


 これに対処するには、常に整合性のある事実を述べ、裏付けの取れるエビデンスがあるかどうかを理性的に確認することが求められるが……


「この世の終わりだっぺェーー!! 絶望にのたうち回って、苦しんで死ぬ未来しかオラたちには残されてねぇーだォォォォッ!!!」


 往々にして、デマの扇動者というのは感情に訴えかけ、勢いに任せてまくし立てて、冷静な議論を徒労のものとしてしまうのであーーる!


「で、でもそんなゾンビビスなんてモノが…」


「オラの言ってることを疑うんか!?

 見ろ! この男を!! 確実に誰かに“殺されている”!!

 そして今この場にいるオラたちが犯人でねぇーのなら、犯人は他にいる!

 あーーー!!! それがゾンビビスだっぺよぉ!!!」


 そして嘘の中に1割の真実を紛れ込ませて、その言説に信憑性があるように見せかけ、また論点を大きくズラすことで、正常な議論をしている風を装うのが上手いというのも“詐欺師”の特徴であーーる!


 少し考えれば、人殺し=ゾンビビスが如何にこじつけもいいところか、ヤベー暴論だと気づくだろう。


 しかし、人と言うのは流される、「そうかもしれない…」「その可能性もある…」と思った人は、詐欺に巻き込まれる可能性が大だ!


「待て待て。じゃけん、そんなゾンビビスなんて怪物が本当におるんけ?」


「あーん? サブ! オラをそこまでして疑っとるだか!?」


「いや、疑うも何も、誰もそのゾンビビスちゅうんを見ておらんじゃけぇし…」


 豆粒程度でも理性があれば辿り着く答えだ。

 

 しかし確信のないあやふやな発言は、詐欺師に付け入らせる隙を生み出す!


「はぁー! なるほろ! なるほろ! ほうですか! ほうですか! オラがこーんだけ言って、警告してるだに、信じねーっちゅーわけですかい!」


 半ば不貞腐れたかのように、ベンザーはその場にヤンキー座りする。


「むう。そーまで言うんじゃったら、物証が欲しいのぅ…」


「はぁー? なら、むしろゾンビビスじゃねぇっちゅー証拠を、オラにまず見せてもらえないっぺかね!! それってアナタだけの感想じゃないぺかね!?」


「そ、それは…」


「ハイ、答えられない! ハイ論破! ハイ論破! 疑惑はますます深まったべさ!!」


 これこそが、いわゆる悪魔の証明である!


 本当ならば、ゾンビビスが居ると言い出したベンザーが存在を証明せねばならないところを、猿三郎に向かって「いないことを証明しろ!」という、まさに言いがかりも甚だしい行為であーーる!!


「ゾンビビスこわいよぉ!!」


「マーくん。大丈夫よ、大丈夫」


「ほれ! 子供さも怯えておるべさァ! サブ! これでもゾンビビスが存在しないちゅーのはどういう了見だべさ!? 言うてみい! 言うてみいよ!!」

 

 まるで責めるかのように、ここぞとばかりにベンザーがまくし立てる!


「ぬぐぐ…」


「おー、かわいちょ! かわいちょ!」


 大袈裟に子供に同情心を見せて、心底憐れむ顔をするベンザー!


 猿三郎は自分が悪いわけでもないのに、まるで犯罪者にさせられた気分になった。


 そう。詐欺師は巧みに“被害者側を装う”のが上手いのだ!!


「……まあ、猿三郎がそこまで言うならいいっぺよ。仮にゾンビビスじゃねぇとしましょーや」


「いや、もうええわい…」


「はぁ? なんも良いことありゃしませんっぺよ。こちとらが疑われとるんだべからしてなぁ〜」


「……」


「ま、仮にゾンビビスじゃなかったとして…この死体を拵えた犯罪者がいるわけだべさ。そこは間違えねぇださ。

 つまり! オラたちが危険の最中にいることは紛う事なき事実だべ!!」


 ベンザーは周囲の反応を見つつ、反論が無いことを確認して続ける。

 

「んでもってだ。同じ脅威なら、犯罪者よりゾンビビスがよりヤバい脅威なわけであるからして、オラたちは仮定だとしても、ゾンビビスだと思って強く警戒してたほーが、そりゃ生き残る可能性が高いんじゃねぇかと思うだが、どうだべかや?」


「…確かにそれはあるかもな」


 ゴリッポが頷き、サクラも頷き返す。

 

 猿三郎は悔しげに奥歯を噛み締めた。


 最初に大きな要求をし、それを引き下げるかに見せかけ、次に本命たる要求をする…妥協していないのに妥協しているように見せることで、相手の否定した罪悪感に付け入る高等テクニック!


 この場合、“ゾンビビスがいようといまいと、いる体でいいんじゃない?”という話に持っていく、まさにベンザーの心理術の勝ちであーーる!


「…そういえば、私がここに来たのは単なる子供たちの引率としてだけじゃないんです」


「「「え?」」」


 サクラがそう話し出すのに、3匹は少し驚いた顔をする。


「…実は、私の父はトレジャーハンターなんです」


「トレジャーハンターって…?」


「ええ。口癖は『探せ! この世のすべてをそこに置いてきた! ウィーア!』でした…」


「は? 海賊王でもあったってことか?」


「そして、10年前から行方不明でして…」


 サクラは海賊王の部分をしれっとスルーした。


「そして父が残した手帳に、この島のことが書かれており…もしかしたら父の手掛かりがあるのではないかと、園長先生に無理を言って、この動物園への修学旅行を決行したんです」


「? えっと、話が見えんな。なぜに修学旅行で…」


「…お金がなかったんです。引率なら経費で行けると思いまして」


 猿三郎は聞くんじゃなかったと思った。


「手帳にはこうもありました。この島で何か宇宙の何かをハントしたとか、何か国家規模の秘密裏な研究をしていたのだと、いや、何とかピースを置いてきたんだったかも知れないと……そう書かれていたんです」


「まあ、ハントとピースは置いといて…国家規模の秘密裏の研究じゃって?」


「はい。何やらエイリアンという文字や、ミュータントとか…ホムンクルスとか…なにやら聞き慣れない言葉ばかりが並んでいて…」


 ゴリッポとベンザーは難しそうな顔を見合わせる。


 もはや説明などいらないだろうが、コイツらこそがミュータントとホムンクルスの正体であるのだが、当の本人たちはまるで気付いてないのであーーった!!


「ですから、きっとその恐るべき悪魔! ゾンビビスはありまぁす!」


「…え?」


 サクラが真面目きって言うのに、ベンザーはキョトンとした顔をする。


「きっと父がこの島でトレジャーハントした何かは、エイリアンから奪った技術を国家規模で研究した成れの果てであるホムンクルスっぽいミュータントで、この動物園に擬態した研究施設に隠され、おそらくきっと、ずっと復讐の機会をゾンビビスは狙っていたのでしょう!!」


「お、おぅ…」


「そしてこんな凶行を!! ヤツはきっと私たち全員を血祭りに上げるまで怒りを収めません!! なんとかせねば!!」


「…え? あ、ああ…うん。そだな」


「ほうか。どうやら証拠がでてきよったな。まさかこの園にそんな化け物が…これは一筋縄ではいかんようじゃのぅ」


「ああ。それにこっちは小さな子供までいるんだ。守りながらの戦いってのは何とも不利だぜ。早々に島から脱出することも考えなきゃな」


 猿三郎とゴリッポがそう言うのに、ベンザーは鳩が豆鉄砲を喰らったような顔で固まる。


「どうしたんじゃ? ドクター・ベンザー。オメェが一番、ヤツのことに詳しいんじゃろ?」


「お、おう。そうだっぺよ…」


「頼りになるのはオメェだけじゃぞ! しっかりしてくれ!」


「そうだぜ。俺たちの命はアンタにかかってるんだ!」


「……も、もちろんだべさ! オラがいる限り、大丈夫だっぺ!」


 そう応えるベンザーであるが、本人の中ではある種の疑念が湧き上がっていた。


(ゾンビビスはやはり実在する…? 確信があったわけでもねぇけんど、しかし死体はあるしぃ……

 え? でも、死体があるからゾンビビスがいるってよく考えたらおかしくないべか???)


「ドクター・ベンザー。対策を考えましょう! 大丈夫! むざむざ殺されることはありません! 私たちが力を合わせればなんとかなります!」


(え? …この娘、こんなに真剣な顔してるし。やっぱゾンビビスは実在する。うん。なんかそんな気がしてきたべさ!)


「よっしゃ! オラに任せろ! 皆、生き残りたければオラの指示をよく聞くだぞ!!」


「「「おー!!!」」」


 そう!


 このようにもっとも最悪なのは、詐欺師が“自分がした話に騙される”というパターンなのだ!


 よく自称超能力者や自称霊能力者にありがちなのだが、そんな力がないのに嘘をついて触れ回っていくうちに、それを信じた信者や信奉者たちに祭り上げられることで、「あれ? 本当に、俺はそういった力あるんじゃね?」と思い込むケースである!


 これは騙している側、騙されている側、双方にそんな自覚がないため、暴走に暴走を重ねて被害を拡大させる傾向にあり、もっとも救いようのない結果を招くことになる!!


 かくして彼らは、ゾンビビスなどという影も形もないものに怯え、無意味な対策と備えをすることになるのであーーーーった!!!

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― 新着の感想 ―
[良い点] いびつな現代社会の風刺も入れてくるとは…… あかん、バカしかいないから話が明後日の方向に飛んでいく。 [気になる点] 雉四郎って鳥……ですよね?船長の性欲大丈夫?
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